ここのところやけに『ドリームキャスト』関連の記事ばかり投稿していましたが、その目的が今回ご紹介する『GDEMU』を利用するための伏線でした。前々からアマゾンで見かけてたものの、なんだかよくわからなくてスルーしてきたのですが、実はこれ、既存のGD-ROMドライブと差し替えることでゲームを複数入れたSDカードから起動できるようにしたものだったんですね。
『GDEMU』のメリットとしては、いちいちゲームディスクを入れ替える必要がなく、遊べるところにあります。また、当然のことながら物理的なディスクの読み込みも発生しないため、音も静かというところですね。
アマゾンを見てみると、この『GDEMU』は、様々なところから発売されています。何が正規品で何が非正規品なのかわかりませんが、とりあえず1万円ほどのこちらの商品を今回は購入してみました。
これらの商品に「V5.15」などと書かれていることがありますが、これは電圧などの意味ではなく、バージョンのことを指しています。現在のファームウェアのバージョンは5.15なので、最新版ということになりますね。
『GDEMU』はすべての『ドリームキャスト』に対応しているわけではなく、VA1基板を採用している機種でのみ利用が可能です。また、ゲームの吸い出しは当然のことながらGD-ROMドライブが必要となるため、最低でもVA1の機種(MIL-CDは非対応でも大丈夫のようです)と吸い出し用にMIL-CDに対応した機種の2台が必要です。詳しい機種の見分け方は、下記の記事を参考にしてください。
GDEMUのインストール
GDEMUのインストールにはプラスドライバーが必要です。基本はハンダ付けなどは行いませんが、LEDなどを取り付けることも可能のようです。
①側面の通信ユニットを外す
始めに、本体横に取り付けられている通信ユニットを外しましょう。
ドライバーで4本のねじをはずす
次に、ドライバーを使って、黒いねじ4本を外していきます。無くさないように、ケースなどに入れておくと便利です。
GD-ROMドライブのねじをはずす
4本のねじをはずしたらカバーを開けて、中のGD-ROMドライブのねじ3本を外しましょう。ねじをはずしたら、ゆっくりとGD-ROMドライブを持ち上げて外していきます。ドライブを外したあと、ねじは元に戻してもOKですが、1本だけGDEMUスペーサーと干渉するので、気になるならばGD-ROMと一緒に無くさないように保存しておくのもありです。
GDEMUにスペーサーを取り付ける
GDEMUに同梱されていたスペーサー3本を取り付けます。
GDEMUを本体にセットする
あとは、GD-ROMが刺さっていた場所にGDEMUを取り付ければOK。その後、逆の手順で本体のパーツを取り付けていきましょう。
ちなみに、SDカードの抜き差しがしやすいように、3Dプリンターで作ることができるカバーのデータもGDEMUの公式サイトで公開されているようです。日本のアマゾンでは見つけることが出来ませんでしたが、3Dプリンターを持っていない人向けにAliExpressで専用のカバーも販売されています。そのうちこちらを入手したいと思います。
GDmenuの入手
公式サイトより、「GDmenu」を入手します。こちらは、グラフィカルなユーザーインターフェイスを追加してくれるメニューソフトで、これを書いている2020年3月15日現在の最新バージョンはv0.6です。ダウンロードしたファイルを解凍し、そのままSDカードのルートに入れておきましょう、
ドリキャスのゲームは、あらかじめ下記の方法でリッピングしておきます。
リッピングしたゲームは、それぞれ02以降のフォルダ名を付けて、そのまま入れていけばOKです。ひとつのフォルダにひとつのゲームを入れるイメージといえば伝わりやすいでしょうか。
SDカードをGDEMUにセットして起動
あとは、SDカードをGDEMUにセットして『ドリームキャスト』の電源を入れればOKです。ここまでの作業が全て上手くいっていれば、メニューが表示されます。
まとめ
環境を整えるには、それなりの準備が必要ですが、いったんできればかなり快適な『ドリームキャスト』ライフを送ることができます。GD-ROMドライブ自体も新たに入手することがむずかしいため、こうした代替品が出てくるのはレトロゲーマーとしてはありがたいですね。
GDEMUに利用出来るSDカードは32GBといわれていますが、128GBでもいけるという話しもあります。このあたりも、今後検証していきたいと思います。