レトロゲームやレトロPC、レトロアーケードゲームを動かすことができる、FPGAベースのオープンソースプラットフォームの『MiSTer FPGA(ミスターエフピージーエー)』。その最初の一歩であるセットアップについて、公式のGitHubに書かれている内容をまとめておきたいと思います(やや機械翻訳気味)。
●参考サイト:Setup Guide · MiSTer-devel/Main_MiSTer Wiki · GitHub
https://github.com/MiSTer-devel/Main_MiSTer/wiki/Setup-Guide
必要条件
- Windows10(Mac OSとLinuxについてはこちらのページを参照してください。)
- インターネットへの接続
- SDカードリーダー
- 2GB以上の容量を持つSDカード(たぶんMicroSDカード)
上記を実行するための環境として
- DE10-Nanoボードと5V電源(ボードに付属)
- HDMIに対応したディスプレイとHDMIケーブル
- USB-OTG(マイクロUSB)アダプターとUSBキーボード
- SDRAMボード(オプションですが、たいていのコアで必要)
SDカードの準備
①最新のSDカードインストーラーをこちらからダウンロードします。
②SDカードをカードリーダーに挿入。SDカード上のすべてのデータが削除されるので注意しましょう。正しいドライブが選択されていることを確認し、必要に応じてSDカードをバックアップしておきます。
③release_201#####.rarファイルを抽出します。
④MiSTer SD Card Utility.exeを起動します。
⑤「Image」に「Boot + Files」と表示されていることを確認します。
⑥「Drive」でSDカードを選択します。インストーラーを起動した後にSDカードを挿入した場合は、「Refresh」ボタンを押すことで、SDカードを表示させることができます。
⑦インストーラーが複数のウィンドウを開き、ドライブのフォーマットを要求してくることがあります。このときに、ドライブはフォーマットしないようにしましょう。すべてのウィンドウで「Cansel」ボタンを押します。
⑧「Full Install」を押すと、次の警告画面が出るので「Yes」を選択します。これでSDカード上のすべてのデータが削除されます。必要に応じて、SDカードをバックアップしてから実行してください。
⑨インストールが完了したアナウンスが表示されたら「OK」ボタンを押しましょう。
⑩SDカードファイルのエクスプローラーウィンドウが2回開かれている可能性があります。SDカードに、下記のファイルとフォルダが含まれていることを確認しましょう。
menu.rbfファイルのみが表示される場合は、F5キーまたは右クリックで「Refresh」を押してウィンドウを更新してください。それらのすべてが表示されるはずです。他のファイルやフォルダが含まれている可能性もありますが、これらは必須です。
表示されるはずのファイルとフォルダは次のとおりです。
- linux:Linuxファイルを含むフォルダー
- config:さまざまな設定ファイルが自動的に配置される設定フォルダ。これらのファイルは通常、手動で変更する必要はありません。このフォルダーは、新しいバージョンのSDカードユーティリティでは作成されませんが、最初の実行時にMiSTerハードウェアによって自動的に作成されます(必要に応じて手動で作成してデータを入力できます)
- menu.rbf:これは実際のMiSTerメニューコアであり、DE10-Nanoボードを起動すると表示されます。
- MiSTer:MiSTerメインファームウェア
MiSTerのファイルを更新する
SDカードインストーラーは、MiSTerファームウェアやメニューコアは実際のバイナリリリースよりも古いバージョンになっています。したがって、これらのファイルを最新のバージョンにしておく必要があります。
①MiSTer-devel / Main_MiSTerリポジトリに移動し、MiSTer_202#####ページの下部にある最新のファームウェアファイルをダウンロードします。
②「MiSTer_202#####」のファイル名を「MiSTer」に変更します。
③ファイルをSDカードにコピーし、古いMiSTerファイルを上書きします。
④メニューコアファイルについても同様の作業を行います。MiSTer-devel / Menu_MiSTerリポジトリに移動し、menu_202#####.rbfページの下部にある最新のコアファイルをダウンロードします。「menu_202#####.rbf」を「menu.rbf」に変更して、SDカード上の古いファイルを上書きします。
コアを取得する
DE10-Nano FPGAボード上で、NESやGenesis(メガドライブ)といった家庭用ゲーム機や、Amigaコンピュータなどのコアを実際に実行するには、それぞれに対応したコアを入手して、コア.rbfファイルをSDカードにコピーする必要があります。
GitHubページの右側サイドバーには、MiSTer互換コアのリストが掲載されいるので各コアの情報についてはそれぞれのGitHubリポジトリページを確認しましょう。
次の説明は、NESコアに基づく一般的な例になりますが、基本的にほとんどのコアで応用することができます。
※NESコアを利用するには追加のSDRAMが必要です。このアドオンがなくても、NESの代わりにGenesisコア(追加のSDRAMを必要としない)を使用することで、例に従うことができます。
NESのコアを入手する
①MiSTer-devel / NES_MiSTerリリースフォルダに移動し、最も新しいNES_20######.rbfコアファイルをダウンロードします。
②コアファイルをSDカードのルートにコピーします。ファイル名には日付を入れてください。これにより、実際に使用しているバージョンがわかります。
※ちなみに、実際にMiSTerを使用していくとコアの数も増えていくため、管理のためにCONSOLEフォルダを作り、その中にゲームのコアを入れておいた方がいいでしょう。
③新しいフォルダを作成し、わかりやすいように「NES Games」などの名前を付けておきましょう。現在は、Games/NESという階層でフォルダを作る必要があるようです。
④NESのROMファイルを、NES GamesGames/NESフォルダーにコピーします。
MiSTerを起動!
①追加のSDRAMを使用する場合は、SDRAMボードがDE10-NanoボードのGPIOヘッダーJP1に正しく接続されていることを確認しましょう。DE10-NanoボードをHDMI経由でディスプレイに接続。USB-OTGアダプター経由でUSBキーボードを接続します。このときに、まだ電源を接続しないようにします。
②PCからSDカードを取り外し、DE10-Nanoボードに挿入します。
③電源を接続します。これにより、DE10-Nanoボードがオンになり、MiSTerメニューがディスプレイに表示されます。SDカードにコピーしたNES(またはGenesis)コアがメニューに表示されます。Enterキーを押して、それを起動しましょう。
④この時点では、黒い画面が表示されます。これはROMがまだロードされていないためで、正常な動作です。F12キーを押し、MiSTerメニューを表示しましょう。ゲームを実行するには、「Load * .NES」を選択してEnterキーを押します。
⑤これでSDカードのルートディレクトリが表示されます。「NES Games」フォルダに移動し、Games/NESファルが表示されるので、起動するROMを選択して、Enterキーを押しましょう。
⑥ゲームが起動したら成功です!
そのほかの注意事項について
Release_20180115以降をインストールすると、SDカードを取り外さなくても、更新された新しいバージョンのMiSTerをインストールすることができます。それは2段階で行われます
①FTPクライアントを使用してリリースのファイルフォルダーから/ media / fatにすべてをコピーし、MiSTerを再起動します(Left Shift+ Left CTRL+ Left Alt+のRight Alt組み合わせを使用)。
②シリアルコンソールまたはsshを介してログインし、タイプしてupdatebootから再起動します。
通常、ブートローダーはほとんどまたはまったく変更がなく、常に更新する必要はありません。ただし、より良いエクスペリエンスのために、リリースごとにブートローダーを更新することをお勧めします。Linuxの新しいバージョンが以前のブートローダーで起動できない場合は、SDカードインストーラーツールを使用してブートローダーを更新してください(Update Bootボタン)。
コアをルートディレクトリに保存するのではなく、ディレクトリ(フォルダー)に整理して、これらのディレクトリを表示するには、ディレクトリ名の前にアンダースコアを追加するだけです。