MiSTer FPGA向けのハイブリッド移植シリーズを手がける開発者のDanik氏は、2026年10月25日、新たに『Quake』と『Duke Nukem 3D』を追加したとRedditで発表しました。いずれも1996年に登場したPC向けFPSで、今回の移植版では15kHz対応のブラウン管ディスプレイへの出力やゲームパッドでの操作にも対応。現在はベータ版として導入できます。
1990年代の名作FPSをブラウン管で楽しめる!
今回追加された2作品は、PC向けゲームの移植プログラムをMiSTer FPGA上で動かす「ハイブリッド移植」と呼ばれるものです。ゲームプログラム自体はMiSTerのARM CPU側で実行し、専用のFPGAコアが映像や音声、入力などを担当します。FPGAだけで当時のPCを丸ごと再現しているわけではありません。
この方式の魅力は、かつてのPC向けFPSをMiSTerからブラウン管ディスプレイに出力できることです。開発者によると15kHzの映像出力に対応しており、対応するCRT環境のほか、VGAやHDMIでも楽しめます。解像度は320×200、640×200、320×240、640×240の4種類が用意され、音声は44.1kHzに対応しています。
操作方法もキーボードとマウスだけでなく、ゲームパッドを利用可能。Danik氏は60fpsでの動作に加えて、ゲームパッドの振動機能や、MiSTerのOSD(オンスクリーンディスプレイ)からのチート操作などにも対応すると説明しています。ブラウン管の画面を見ながら、好みの操作方法で1990年代のFPSを遊べるというわけです。
『Quake』の追加ミッションや『Duke Nukem 3D』の拡張コンテンツにも対応
『Quake』の移植版は、オリジナルの雰囲気を重視したソースポート『Chocolate Quake』をベースにしています。『Quake』本編だけでなく、追加ミッションの『Scourge of Armagon』と『Dissolution of Eternity』にも対応。開発者は、当時のバージョン1.09に近い描画やゲーム内容を維持していると説明しています。
一方、『Duke Nukem 3D』は『EDuke32』をベースにした移植版です。本編に加えて、『Duke It Out in D.C.』『Life’s a Beach』『Nuclear Winter』『Duke!ZONE II』『Penthouse Paradise』の5種類が対応する追加コンテンツとして挙げられています。これらを遊ぶ場合も、それぞれ必要なゲームデータを別途用意する必要があります。
なお、MiSTer FPGAでは以前から別の開発者による両作品の移植も存在していました。今回のニュースは、Danik氏が展開しているハイブリッド移植シリーズに2作品が新たに加わったというものです。同氏はこれまでも『Half-Life』や『Quake II』などの移植に取り組んでいます。
導入は『Update All』から! ゲームデータは別途必要
今回の移植版は、MiSTer FPGAの更新ツール『Update All』を利用して導入できます。開発者が案内している手順は次のとおりです。なお、導入には『Downloader』2.4以降が必要です。
- 専用設定ファイル『downloader_danik_hybrid_ports.ini』をMiSTerのSDカードのルート(
/media/fat)に配置する。 - 『Update All』を実行し、必要なファイルと専用ランチャーを導入する。
- 『Scripts』メニューから『danik_hybrid_ports』を起動し、導入したいゲームを選んで「X: Apply」を実行する。
- 所有しているゲームデータを、SDカードまたはUSBドライブの
games/dnk/<Port>/以下にある各移植版の指定フォルダへ配置する。 - MiSTerの『Other』メニューからゲームを起動する。
重要なのは、移植版には『Quake』や『Duke Nukem 3D』のゲーム本体のデータが含まれていないことです。正規に所有しているゲームデータ、または対応するシェアウェア版を用意する必要があります。必要なファイル名や配置場所は作品ごとに異なるため、導入時には各GitHubリポジトリのREADMEも確認してください。
『Update All』自体の基本的な使い方については、当サイトの「MiSTer FPGA用『Update All 2.10』公開!39種類のゲーム画像DBを自動導入、Hybrid Coreや各種ツールも追加」でも紹介しています。ただし、Danik氏の移植版を追加するための専用設定については、今回の開発者の案内を参照してください。
なお、今回公開されたものはいずれも非公式のベータ版です。開発者は60fps動作などを説明していますが、当サイトではMiSTer実機での動作検証は行っていません。使用するハードウェア構成などによっては不具合が発生する可能性もあるため、最新の案内や既知の問題を確認したうえで導入するのがよさそうです。
Danik氏は、不具合が起きた場合にはOSDの『Save Diagnostic Report』で診断情報を保存し、各移植版のGitHubで報告するよう呼びかけています。手持ちのMiSTerで名作FPSを楽しむ選択肢が増えた一方、まだベータ版ということもあり、今後の改良にも注目したいところです。


















プラレール 銀河鉄道999
Divoom Ditoo Pro











