MiSTer FPGA用『Update All 2.10』公開!39種類のゲーム画像DBを自動導入、Hybrid Coreや各種ツールも追加

MiSTer FPGA用『Update All 2.10』公開!39種類のゲーム画像DBを自動導入、Hybrid Coreや各種ツールも追加

MiSTer FPGA向けの一括更新ツール『Update All』のバージョン2.10が公開されました。今回の目玉となっているのが、新たに追加された「Game Artwork DBs」です。39種類のゲーム画像データベースから、MiSTer向けに整理・最適化されたボックスアートなどを直接導入できるようになりました。

これまでフロントエンドなどでゲーム画像を利用する場合、自分で画像をスクレイピングして用意する方法もありました。しかし、スクレイピングには時間がかかるほか、ゲームとのマッチングがうまくいかない場合もあります。Update All 2.10では、こうした作業を大幅に省けるようになったのが大きなポイントです。

開発者のtheypsilon氏がRedditで公開を告知していますが、正確な公開時刻については確認できませんでした。

●Update All公式リポジトリ
https://github.com/theypsilon/Update_All_MiSTer

●Update All 2.10
https://www.patreon.com/theypsilon/posts/update-all-2-10-168604835

39種類、計2万3659枚のゲーム画像を用意

新たに追加されたGame Artwork DBsには、主要なゲーム機を対象に39種類のデータベースが用意されています。収録されている画像は合計2万3659枚で、chipster6502氏によってMiSTer向けに整理・マッチング・最適化されています。

Update AllのSettings Screenから「Extra Content」→「Game Artwork DBs」と進むことで、利用したいゲーム機だけを選んで導入可能です。すべてをまとめて選択することもできます。

画像のスタイルについても「2D Boxes」「3D Boxes」「Box + Screenshot」から選択できます。基本となるスタイルをまとめて設定したうえで、特定のゲーム機だけ別のスタイルに変更するといった使い方も可能です。

ただし、画像だけにそれなりの容量が必要です。現在の2Dコレクションだけでも約2.39GBあるため、容量の小さなmicroSDカードを利用している場合は注意したほうがいいでしょう。Update All側でも空き容量を確認し、コレクション全体を導入するのが難しい場合には警告が表示されます。

これらの画像は、今回Update Allに追加された「MiSTer Monitor」で利用できるほか、今後対応するフロントエンドでの活用も想定されています。

4種類のHybrid Coreも新たに追加

Update All 2.10では、ゲーム画像以外にも4種類のHybrid Coreが新たに追加されています。

追加されたのは『Maldita Castilla』、Solarus、3S-ARM、NBlood(Blood)の4種類です。Hybrid Coreは、MiSTerのARMプロセッサー上で動作するソフトウェアとFPGAコアを組み合わせた仕組みで、一般的なハードウェア再現系のMiSTerコアとは少し異なります。

このうち『Maldita Castilla』は、Locomalito氏が手掛けたアーケードスタイルのアクションゲームです。オリジナル版がCC BY-NC-ND 4.0ライセンスで提供されているため、Update Allによる更新後、そのままプレイできる形で提供されています。

一方で、ほかのHybrid Coreについては必要なゲームデータなどがすべてUpdate Allに含まれているわけではありません。Solarusでは128MB SDRAMと遊びたいクエストのデータが必要です。3S-ARMでは所有するゲームから「SF33RD.AFS」を用意する必要があり、NBloodでも所有する『Blood: Fresh Supply』のデータが必要になります。

Update Allを導入すれば、対応ゲームのROMや市販ゲームのデータまで自動的に入手できるという意味ではない点には注意しましょう。

MiSTer DVDやMiSTer Hi-FiなどもUpdate Allから導入可能に

「Tools & Scripts」も拡充され、新たにMiSTer Monitor、MiSTer DVD、MiSTer Hi-Fi、MiSTerFin、Disc Tools、240p Test Suitesなどが追加されています。

MiSTer DVDはDVD-VideoやVCD、SVCD、ISOメディアなどを再生するためのツールで、実際のディスクを再生するときはUSB接続のDVDドライブが必要です。

MiSTer Hi-FiはMP3、FLAC、WAVなどに対応した音楽プレーヤーで、MiSTerFinはJellyfinのライブラリをMiSTerから利用するためのクライアントです。Disc Toolsでは、光学ドライブを利用したCDのBIN/CUEまたはCHDへのリッピングや、ディスクイメージの書き込みなどが行えます。

また、240p Test Suitesも追加されており、MiSTerを接続したディスプレイの調整や表示テストなどで利用できます。

今回のアップデートは、これらのツール自体が新たに登場したという話ではなく、「Update Allからまとめて導入・管理できる対象が増えた」という点がポイントです。

MiSTer Monitorではゲーム画像やRetroAchievementsの情報を表示

今回追加されたツールの中でも、Game Artwork DBsと特に関係が深いのがMiSTer Monitorです。

MiSTer Monitorは対応する別画面に、現在プレイしているゲームの画像やRetroAchievementsの進行状況、MiSTerの各種ステータスなどを表示するためのツールです。Game Artwork DBsで導入した画像もここで活用できます。

利用するには対応ディスプレイが必要です。Update Allの「Tools & Scripts」からMiSTer Monitorを有効にしたうえで、アップデート完了後にScriptsメニューから「MiSTer_Monitor」を一度実行する必要があります。

自己更新の仕組みも改善。2回実行する必要がなくなった

Update All 2.10では、ツール自体の自己更新方法にも変更が加えられています。

これまではUpdate All自体が更新された場合、新しいバージョンを取得したあと、追加されたSettings Screenの項目を表示するためにもう一度実行する必要がありました。今回の2.10では、起動時のカウントダウン中に新しいバージョンが存在するかバックグラウンドで確認する仕組みに変更されています。

新しいバージョンが見つかった場合はその場でインストールして自動的に再起動し、中断したところから処理を続けます。そのため、開発者の説明では2.10以降は1回の起動で新しいSettings Screenの項目を確認できるようになっています。

Redditのコメント欄には「新機能を利用するには2回実行する必要がある」との回答もありますが、これは第三者によるものです。theypsilon氏自身は、2.10ではこの手順が不要になったと明確に説明しています。

Game Manualsやミラー機能も強化

このほか、Game ManualsにはGame.com、PocketStation、RCA Studio II、Virtual Boyの4種類が追加されました。これによりGame Manualsは合計51データベース、8168ファイルに拡大しています。

さらに「System Options」には新たにMirror設定が追加され、最初の選択肢としてAndi Brazilミラーが利用できるようになりました。Update Allのデータベースやファイルを通常とは異なるホストから取得できる仕組みですが、現時点では実験的な機能とされています。

ミラーを有効にした状態でダウンロードエラーなどが発生した場合は、無効にして通常の配布元からUpdate Allを再実行することが推奨されています。

2.4から大幅に広がったUpdate All

当サイトでは、2025年10月に『Update All 2.4』のリリースについて紹介しました。当時は新しいアップデートタイムライン機能や速度向上などが主な変更点でしたが、今回の2.10ではGame Artwork DBsやHybrid Core、各種ツールなど、Update Allから管理できるコンテンツそのものが大幅に増えています。

Update Allは、MiSTer Downloaderをベースに、コアや各種データベース、ツールなどをまとめて導入・更新できるようにしたスクリプトです。初回導入時は公式リポジトリから「update_all.sh」をMiSTerのmicroSDカード内にある「/Scripts」フォルダーへコピーし、Scriptsメニューから実行します。その後はUpdate All自体も自己更新されます。

今回のGame Artwork DBs追加は、MiSTerでフロントエンドや別画面を活用したいユーザーにとって、画像をひとつずつ探したりスクレイピングしたりする手間を減らしてくれるアップデートといえそうです。

via.Reddit

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