PS5向けの非公式PlayStation(PS1)エミュレーター『PSSwanStation』の最新版「build 22」が、2026年10月15日(日本時間)に公開されました。今回のアップデートでは、USB接続のCD/DVDドライブを直接読み取る機能が拡張されたほか、ディスクの読み取り速度を調整できる機能などが追加されています。
なお、本作は一般的な市販状態のPS5で動作するものではありません。利用するには、Jailbreak済みのPS5と「kstuff」が動作する特殊なHomebrew環境が必要です。ソニーが公式に提供している機能ではない点に注意してください。
●『PSSwanStation』build 22 GitHub公式リリースページ
https://github.com/Press5elect/PSSwanStation/releases/tag/build22
USB接続のCD/DVDドライブからゲームを読み取る機能を強化!
『PSSwanStation』は、Press5elect氏が開発するPS5向けの非公式PS1エミュレーターです。PCなどでも利用されている「DuckStation」から派生した「SwanStation」をベースにしており、PS5上でPS1のゲームを動作させることを目的に開発されています。
これまでもゲームファイルの読み込みに加えて、USB接続の光学ドライブからPS1のディスクを読み取る機能が搭載されていました。今回のbuild 22では、その対応範囲がさらに広がっています。
大きな変更点は、PS5側で通常のディスクドライブとして認識されず、USBデバイスとしてしか認識されない光学ドライブに対しても、『PSSwanStation』が直接USB経由でアクセスできるようになったことです。
これにより、従来の方法では利用できなかった一部のUSB光学ドライブでも、ディスクを読み取れる可能性があります。
また、ディスクの読み取り速度を調整する機能も追加されました。設定は「Quiet」「Normal」「Max」の3段階から選択できます。
- Quiet:CDの8倍速相当で読み取り
- Normal:CDの24倍速相当で読み取り
- Max:光学ドライブが対応する最大速度で読み取り
従来は読み取り速度が約2MB/sに制限される場合がありましたが、最大速度を利用することで、ディスクからのゲーム読み込みやメモリーへのコピーにかかる時間の短縮が期待できます。
さらに、読み取りエラーが続いた場合には自動的に速度を落として再試行する仕組みも用意されています。
AIを活用したフレーム生成機能も追加!
今回の更新では、映像関連の機能も強化されています。
新たに追加されたのが、「MihawkGen」と呼ばれるフレーム生成機能です。これは学習済みのニューラルネットワークを利用し、ゲームが描画した2つのフレームから中間の映像を生成するものです。
元のフレームの間に最大3枚の中間フレームを追加することで、表示をより滑らかに見せることを目的としています。
開発者によるPS5実機でのテストでは、30fpsのゲームを約120fps相当で表示できたと報告されています。ただし、これは生成されたフレームを含む表示であり、ゲーム自体の処理速度が120fpsになるわけではありません。
このほか、USB光学ドライブの状態を表示するライブラリー画面も改善されました。ディスクの回転や読み取り中のアニメーションが追加され、ドライブの動作状況を視覚的に確認できるようになっています。
さらに、USBドライブ関連の機能を有効にすると、RetroAchievementsやカバー画像の取得、アップデート確認などのHTTPS通信が正常に動作しなくなる問題に対しても、修正が加えられました。
一部の新機能はPS5実機での検証が完了していない
『PSSwanStation』は現在も開発途中のソフトウェアであり、すべての機能がPS5実機で十分に検証されているわけではありません。
開発者によると、build 22のテスト版ではUSB経由での光学ドライブの読み取りや、ディスクのメモリーへのコピー、MihawkGenによるフレーム生成などの動作をPS5実機で確認しています。
一方、今回追加された読み取り速度の切り替え機能やドライブのアニメーション表示、HTTPS通信の修正については、PC上での検証にとどまっています。
また、USB光学ドライブにディスクを入れた状態でPS5を起動すると、通常の方法で電源を切れなくなる問題なども報告されています。利用する場合は、こうした既知の不具合にも注意が必要です。
なお、配布ファイルにはゲームデータやPS1の純正BIOS、ファームウェア、復号鍵などは含まれていません。
今回の更新は、特殊なHomebrew環境を利用しているユーザー向けのものですが、USB接続の光学ドライブからPS1のディスクを読み込む仕組みが着実に改良されている点は興味深いところです。今後の実機検証や対応ドライブの拡大にも注目したいところです。
















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