3DSエミュレーター『Azahar』、Anbernic製端末を公式サポート対象外に。非公式派生版の宣伝使用が発端

3DSエミュレーター『Azahar』、Anbernic製端末を公式サポート対象外に。非公式派生版の宣伝使用が発端

ニンテンドー3DSエミュレーター『Azahar』の開発チームは2026年10月26日、Anbernic製携帯ゲーム機を公式サポートの対象外とする方針をXで表明しました。発端となったのは、Anbernicが新型2画面携帯ゲーム機『RG DDS』の宣伝映像で、非公式派生版の『AzaharPlus』を使用していたことです。

ただし、今回の発表は『Azahar』がAnbernic製端末で動作しなくなったという意味ではありません。従来どおり利用できる場合はあるものの、問題が発生した際に公式開発チームからのサポートを受けられなくなるという方針です。

私たちの注意に、携帯型デバイスメーカーであるAnbernicが、Azaharの非公式な海賊版フォークを使用して最新の携帯型デバイスであるRG DDSを宣伝しており、これらのフォークを広告資料で公然と取り上げていることが明らかになりました。

『RG DDS』の宣伝で非公式派生版『AzaharPlus』を使用

『RG DDS』は、上下に異なるサイズのディスプレイを備えたAnbernicの新型Android携帯ゲーム機です。ニンテンドー3DSを思わせる折りたたみ型のデザインが特徴で、SoCには『Snapdragon G2 Gen 2』を採用しています。

今回問題となったのは、Anbernicが公開した紹介映像で、3DSエミュレーターの非公式派生版『AzaharPlus』が使われていたことです。『Azahar』の開発チームは10月26日に公式Xで声明を出し、こうした非公式派生版をメーカーが宣伝に利用している点を指摘。そのうえで、『RG DDS』だけでなくAnbernic製端末を公式サポートの対象としない方針を示しました。

なお、紹介映像で『AzaharPlus』が使われていたことと、実際に販売される『RG DDS』へ同ソフトが標準搭載されることは別の話です。Anbernicの公式製品ページでは複数のエミュレーターへの対応が案内されていますが、『Azahar』と『AzaharPlus』のどちらが標準搭載されるのか、現時点では確認できていません。

公式版『Azahar』と『AzaharPlus』は何が違う?

『Azahar』は、かつての3DSエミュレーター『Citra』の流れを受け継ぐオープンソースのプロジェクトです。公式版ではゲームファイルの読み込み方法などに一定の制限を設けており、開発チームは違法コピーとの距離を置く方針を説明しています。

一方、『AzaharPlus』は『Azahar』をもとに別の開発者が手を加えた非公式派生版です。開発元のGitHubでは、従来の『Citra』派生版で扱えたゲームファイルへの幅広い対応や、システムファイルを取得する機能などを特徴として挙げています。名前は似ていますが、『Azahar』公式チームが提供・サポートするソフトウェアとは異なります。

こうした仕様の違いがあるため、今回の声明も『AzaharPlus』そのものの動作停止を告知したものではなく、Anbernic製端末に対する『Azahar』公式チームのサポート方針を示したものと理解する必要があります。

Anbernic製端末では『Azahar』が使えなくなるのか?

『RG DDS』の購入を検討している人にとって気になるのは、今後3DSエミュレーターが使えなくなるのかという点でしょう。今回確認できた情報では、『Azahar』をAnbernic製端末にインストールできないようにする措置や、起動を技術的にブロックする変更は発表されていません。

そのため、今回の声明だけを理由に『RG DDS』などで3DSエミュレーターが利用できなくなると考える必要はありません。ただし、個々の端末で問題なく動作するかは別の問題です。今後、Anbernic製端末特有の不具合や互換性の問題が見つかっても、『Azahar』の公式開発チームによる対応は期待できないことになります。

Anbernic側の正式な反応や、製品版『RG DDS』に搭載されるエミュレーターの詳細については、現時点では確認できていません。購入を検討している場合は、ソフトウェアの搭載状況や実機での動作報告もあわせて確認しておきたいところです。

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