ポケモンミニがmicroSD対応に! 複数のゲームを切り替えられる『PM2354 SD』がKickstarterに登場

ポケモンミニがmicroSD対応に! 複数のゲームを切り替えられる『PM2354 SD』がKickstarterに登場

2001年に発売された携帯ゲーム機『ポケモンミニ』で、microSDカードからゲームを読み込めるようにするフラッシュカートリッジ『PM2354 SD』が登場しました。Jamie Howard氏が手掛けるプロジェクトで、現在Kickstarterで支援を募っています。

この『PM2354 SD』は、microSDカードに保存した複数のゲームから好きなものを選び、『ポケモンミニ』の実機で遊べるようにするというものです。すでに動作する試作機も公開されており、『ポケモンミニ』用ソフトだけではなく、一部のゲームボーイ用ソフトにも対応しています。

●『PM2354 SD』Kickstarterキャンペーン
https://www.kickstarter.com/projects/jamiehoward/pm2354-sd-a-microsd-cartridge-for-the-pokemon-mini/

●『PM2040』GitHub
https://github.com/zwenergy/PM2040

microSDカードから好きなゲームを選んで起動!

これまでにも『ポケモンミニ』向けのフラッシュカートリッジは存在していましたが、ゲームを書き換えるにはPCなどを使用する必要がありました。

たとえば、zwenergy氏が開発した『PM2040』では、ゲームのROMデータを専用のツールで変換し、カートリッジ側に書き込む仕組みが採用されています。複数のゲームを切り替えられるファームウェアも公開されていますが、収録するゲームを変更するには、あらためてデータを用意して書き込む必要がありました。

一方、今回の『PM2354 SD』では、microSDカードにゲームデータを保存しておくことで、カートリッジをPCに接続して書き換える手間を減らせるのが特徴です。

ただし、microSDカード上のゲームを直接実行するわけではありません。本体側のメニューからゲームを選択すると、そのデータがカートリッジ内のフラッシュメモリにコピーされ、そこから起動する仕組みになっています。

そのため、microSDカードには複数のゲームを保存できますが、一度に動作させられるゲームデータは最大1MiB(約1MB)までという制限があります。

また、ゲームの切り替え時にはフラッシュメモリの消去と書き込みが行われます。ゲーム選択メニューに戻るには本体の電源をいったん切って入れ直す必要があり、microSDカードの抜き差しも電源を切った状態で行うよう案内されています。

一部のゲームボーイ用ソフトにも対応。ただしセーブ機能には制限あり

『PM2354 SD』のもうひとつの特徴が、一部の初代ゲームボーイ用ソフトにも対応していることです。

こちらは、zwenergy氏が開発したゲームボーイエミュレーター『GB mini』の技術を利用したものです。

ただし、すべてのゲームボーイ用ソフトが動作するわけではありません。現在のファームウェアでは、対応するカートリッジ形式が限定されているほか、ROMサイズは最大1MiB、カートリッジRAMは最大32KiBまでとなっています。また、ゲームボーイカラー専用ソフトには対応していません。

セーブ機能についても注意が必要です。

ゲームボーイ用ソフトのセーブデータは、Cボタンを約3秒間押すことでカートリッジ側のフラッシュメモリに保存する仕組みです。一方、ゲームごとのセーブファイルをmicroSDカードに保存する機能は、現時点では実装されていません。

つまり、ゲームデータをmicroSDカードで管理できるようになっても、セーブデータまでゲームごとに管理できるわけではないということです。

開発側は出荷前に実機での動作試験結果を公開する方針ですが、現時点では実際にどのゲームが問題なく動作するのか、引き続き確認する必要がありそうです。

支援額は59ドルから。2026年12月の発送を目標に

Kickstarterでは、59ドルの支援プランが用意されています。

こちらには、組み立て済みの『PM2354 SD』カートリッジ本体とシェル、インストール済みのファームウェアが含まれています。

一方、『ポケモンミニ』本体やmicroSDカード、USB-Cケーブル、ゲームのROMデータなどは付属していません。また、送料や税金などは別途必要です。

発送はアメリカから世界各地に向けて行われる予定で、2026年12月ごろの発送を目標としています。ただし、日本向けの送料や税金の具体的な金額は確認できていません。

なお、今回の製品はあくまでもクラウドファンディングによる支援受付の段階です。試作機は動作しているものの、量産や発送が完了しているわけではなく、予定通りに製品が届くことが保証されているわけではありません。

以前紹介した『GB mini』との関係は?

当サイトでは、2025年9月に『ポケモンミニ』でゲームボーイ用ソフトを動作させるエミュレーター『GB mini』について紹介しています。

こちらはzwenergy氏が開発したもので、『PM2040』フラッシュカートリッジに搭載されたRP2040マイコンを利用してゲームボーイをエミュレートするという、なかなかユニークな仕組みが採用されていました。

今回の『PM2354 SD』も、こうした『PM2040』や『GB mini』の成果を土台にしたプロジェクトです。ただし、zwenergy氏本人が販売する新製品というわけではなく、Jamie Howard氏による独立したプロジェクトとなっています。

また、KickstarterのFAQでは、既存の『GB-mini』と『PM2040_MultiMenu』に由来する一部のソフトウェアについて、商用配布に必要な許可の問題がまだ解決していないことも明らかにされています。

開発側は元の作者のクレジットやライセンス表記を維持し、GPLの対象となるファームウェアのソースコードを提供する方針ですが、製品として配布するまでには、こうした問題も解決する必要があります。

なお、『PM2354 SD』は任天堂や株式会社ポケモン、zwenergy氏の公式製品ではありません。

『ポケモンミニ』のゲームデータはどうやって用意する?

今回の『PM2354 SD』にはゲームデータが付属していないため、利用するには別途ROMデータを用意する必要があります。

ちなみに当サイトでは、以前『ポケモンミニ』の実機を入手し、実際にカートリッジからROMデータを吸い出すという検証も行っています。

こちらの記事では、専用アダプターを組み合わせた『Cartridge Reader V3-ALTER』を使い、『ポケモンミニ』のROMデータを吸い出して『Analogue Pocket』で動作させるところまで紹介しています。

『PM2354 SD』へのゲームデータの導入方法を紹介したものではありませんが、実機のゲームデータをどのように用意するのか興味がある人は、ぜひチェックしてみてください。

従来のフラッシュカートリッジと比べて、ゲームの管理が手軽になりそうな『PM2354 SD』。セーブデータの扱いや対応タイトルなど、まだ気になる部分は残されていますが、実際に製品化されれば『ポケモンミニ』の新たな楽しみ方が広がりそうですね。

via. RetroRGB

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