『スーパーマリオ64』が1982年のVectrexで線画に!マリオやピーチ城を再現した実演映像が公開

『スーパーマリオ64』が1982年のVectrexで線画に!マリオやピーチ城を再現した実演映像が公開

1996年に任天堂から発売されたNINTENDO64用ソフト『スーパーマリオ64』の世界を、1982年に登場したゲーム機『Vectrex』(日本では光速船という名前で発売)の画面に映し出すという、ユニークな実演映像が公開されました。

映像を公開したのは、ArcadeJasonとして活動するJason Kopp氏です。今回の実演では、マリオやピーチ城などがVectrexならではの線画で表現されており、原作とはまったく異なるビジュアルで『スーパーマリオ64』の世界を楽しむことができます。

海外メディアのTime Extensionが2026年10月14日に紹介し、話題となっています。

マリオもピーチ城も線だけで表現!

Vectrexは、1982年に発売されたディスプレイ一体型のゲーム機です。日本では「光速船」という名称でも知られています。一般的なゲーム機のようにドットを並べて映像を表示するのではなく、ベクター方式によって線を描く独特のディスプレイを採用しているのが特徴です。

今回公開された映像では、その特徴を活かして『スーパーマリオ64』の世界を再現しています。

ゲーム冒頭のピーチ姫がマリオを招待するシーンも登場し、続いてマリオが土管から飛び出してピーチ城へ向かう様子を見ることができます。

もちろん、NINTENDO64版のようなカラフルなグラフィックではありません。キャラクターや建物は、立体的な形状を線で表現するワイヤーフレーム風の姿に変わっています。

それでも、マリオのシルエットやピーチ城の形状は十分に判別できる仕上がりです。映像にはキノピオやジュゲムなども登場しており、おなじみのキャラクターたちが幾何学的な線の集まりとして描かれているところも見どころとなっています。

実際の処理を担当しているのは追加カートリッジの「UVMC2」

ただし、今回の『スーパーマリオ64』は、1982年当時のVectrex本体だけで動作しているわけではありません。

この実演には、Kopp氏が開発した「UVMC2(Ultimate Vectrex MultiCart 2)」という追加カートリッジが利用されています。

UVMC2はVectrexのカートリッジスロットに装着する周辺機器で、小型コンピューターのような役割を持っています。ゲームの演算や描画処理などは主にこちらが担当し、その結果をVectrex本体に内蔵されたディスプレイへ出力する仕組みです。

また、音声についてもVectrex本体のサウンド機能ではなく、カートリッジ側に用意された3.5mm端子から出力されます。

今回のプロジェクトには、Daniel Ferrer Guerrero(Dani Ferrer)氏も関わっています。Time Extensionでは同氏が制作したSDKを利用していると紹介されている一方、Retro Dodoでは同氏が移植の原型を制作し、Kopp氏が音声を追加したと報じられています。

つまり、Vectrex本体の処理能力だけでNINTENDO64のゲームを動かしているというものではなく、現代の追加ハードウェアとVectrexならではのベクター表示を組み合わせた実験的なプロジェクトです。

『DOOM』に続く実演。完成版が公開されるかは不明

当サイトでは2026年10月7日に、同じUVMC2を利用して『DOOM』をVectrexの画面に映し出す実演についても紹介しました。

前回の『DOOM』では、一人称視点で描かれた通路や敵が線画に変わっていましたが、今回は3Dアクションゲームの代表作ともいえる『スーパーマリオ64』が題材となっています。

同じ仕組みを利用していても、キャラクターや建物をワイヤーフレーム風に表現することで、また違った印象を受けるところが面白いポイントです。

一方で、今回公開されたものは開発途中の実演であり、ゲーム全編がプレイできる状態なのかは確認できていません。一般向けの配布や発売予定についても明らかになっていません。

Kopp氏は別のプロジェクトへ移る意向も示しており、この『スーパーマリオ64』が完成まで開発されるかどうかも不透明です。ただし、開発を引き継ぎたい人には連絡してほしいとも呼びかけています。

完成版を遊べるようになるかはわかりませんが、1990年代を代表する3Dゲームが、1980年代のベクター表示によってまったく新しい姿に生まれ変わるというのは、なかなか興味深い試みです。

via.Time Extension、Retro Dodo

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