Android搭載の携帯ゲーム機などでSteamやWindows向けPCゲームを利用できる環境を構築する非公式アプリ「DroidDeck」のバージョン0.4.0が、開発チームによって2026年10月12日(日本時間10月13日)に公開されました。
●DroidDeck 0.4.0(GitHub Releases)
https://github.com/Droid-Deck/DroidDeck/releases/tag/0.4.0
今回のアップデートでは、新たにGOG、Epic Games、Amazon Gamesとの連携機能が追加。これまでのSteamに加えて、ほかのストアで所有しているPCゲームもAndroid端末上で管理し、ダウンロードや起動を行えるようになりました。
当サイトでは10月10日に、Adreno 650への実験的な対応や外部ストレージの利用などが追加されたバージョン0.3.2をご紹介しましたが、今回は対応するゲームライブラリーや操作環境が大きく拡張されています。
GOG・Epic Games・Amazon Gamesとの連携に対応!
「DroidDeck」は、Android端末上でSteamOSに近いゲーム環境を実現することを目指して開発されているオープンソースのアプリです。SteamのBig Pictureモードを利用できるほか、Protonなどの互換性技術を組み合わせることで、Windows向けPCゲームの実行にも対応しています。
ただし、Android端末にSteamOSそのものをインストールするわけではなく、Valveが公式に提供しているアプリでもありません。
今回の0.4.0で大きく変わったのが、ゲームストアとの連携機能です。新たにGOG、Epic Games、Amazon Gamesのアカウントでサインインできるようになり、所有しているゲームの一覧表示やダウンロードに対応しました。
利用する場合は、DroidDeckの設定にある「Stores」から対象のストアを有効にして、アカウントにサインインします。ゲームをダウンロードすると、Steamクライアントに非Steamゲームとして登録され、Protonを利用して起動する仕組みです。
また、GOGとEpic Gamesについてはクラウドセーブにも対応。対応するゲームであれば、ほかの環境で保存したセーブデータを利用できる可能性があります。
特にGOGは、過去のWindows向けタイトルをはじめ、クラシックPCゲームを数多く扱っているストアです。そうした作品を所有している人にとっても、Android携帯ゲーム機で利用するための選択肢が増えたことになります。
もっとも、各ストアとの連携に対応したことと、そこで販売されているすべてのゲームが正常に動作することは別問題です。ゲームごとの互換性やクラウドセーブの利用条件には注意する必要があります。
最大4台のコントローラーに対応!デスクトップ環境も刷新
ゲームの操作に関する機能も大きく強化されています。
これまではコントローラーの扱いに制限がありましたが、0.4.0では最大4台のコントローラーを個別に認識できるようになりました。Steam Inputを通じて、ローカル協力プレイや画面分割によるマルチプレイにも対応しています。
また、端末内蔵のコントローラーをSteam Deck、Steam Controller、Xbox 360、DualShock 4、DualSenseとして認識させる機能も追加。Steamを再起動することなく、セッションメニューから切り替えることができます。
さらに、Steamのタッチコントローラーにもベータ版として対応。ゲームごとのSteam Input設定やコミュニティが公開しているレイアウトを利用できるほか、画面上で操作レイアウトを編集することも可能です。
デスクトップ環境については、従来のLXQtから「KDE Plasma 6.7」に変更されました。SteamOSに近いデスクトップ画面が用意され、ファイルマネージャーのDolphinやFirefox、ターミナルなどを利用できます。デスクトップからゲームモードに戻るための機能も搭載されています。
ゲームごとの互換性設定やダウンロード機能も改善
このほか、Steam以外のゲームを登録・管理する機能も刷新されました。ゲームの自動検出やアートワークの取得、複数タイトルの一括登録などに対応し、DroidDeckのゲーム一覧から編集できるようになっています。
また、ゲームごとにProtonやDXVK、VKD3D-Protonなどの設定を保存できる互換性プロファイルも追加されました。タイトルに応じて実行環境を調整しやすくなっています。
ダウンロード関連では、アプリを再起動してもストアからのダウンロード状況を保持できるようになり、中断したインストールを再開する機能も追加されています。
内部処理についても改善が行われており、開発チームはPRootの一部処理で最大57パーセントの性能向上を確認したと説明しています。ただし、これは特定の処理に関する測定結果であり、ゲームのフレームレートが一律に向上するという意味ではありません。
導入にはAndroid 9以降と対応するAdreno GPUが必要
「DroidDeck 0.4.0」を利用するには、Android 9以降と対応するAdreno GPUを搭載した端末が必要です。
公式READMEによると、主な対応対象はAdreno 730以降やAdreno 8xxシリーズです。前回の0.3.2で対応対象に加わったAdreno 6xxシリーズについては、引き続き実験的な対応となっています。
そのため、Adreno 650を搭載した「Retroid Pocket 5」などでも利用できる可能性はありますが、すべての機能やゲームが正常に動作するとは限りません。特にDirectX 12を使用するゲームではクラッシュする場合があると説明されています。
また、Mali、Xclipse、PowerVR、Adreno 710はサポート対象外です。
導入にroot化は不要ですが、Linuxの実行環境をインストールするために約3GBの空き容量が必要です。デスクトップ環境やエミュレーターを追加する場合は、さらに約1.1GBが必要となります。このほかに、ゲーム本体を保存する容量も確保しなければなりません。
Steamの起動にはAndroidの開発者向けオプションにある子プロセスの制限設定を変更する必要があるなど、通常のAndroidアプリとは異なるセットアップも必要です。
なお、開発チームも端末ごとの互換性やパフォーマンスには違いがあり、実機での検証も限定的であると説明しています。当サイトでも今回のバージョンについて実機検証は行っていないため、各タイトルの動作状況については今後の報告を確認する必要があります。
それでも、SteamだけでなくGOGやEpic Games、Amazon Gamesで購入・入手したゲームまで管理できるようになったことは、PCゲームをAndroid携帯ゲーム機で楽しみたいユーザーにとって大きな変化といえそうです。
「DroidDeck 0.4.0」は無料で公開されており、GitHubのリリースページからAPKをダウンロードできます。開発チームは独立した公式サイトを設けていないため、導入する際は公式GitHubから入手するようにしてください。
via.Retro Handhelds















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