2023年10月10日にMetaから発売された、話題のVRゴーグル『Meta Quest 3』。筆者もさっそく手に入れてあれこれイジっていたのですが、実はその初日からやってみたかったことがありました。それが、VR版のバーチャルボーイである『VirtualBoyGo』を『Meta Quest 3』で遊んでみるということです。
結構簡単なのかと思っていたのですが、そもそも『Meta Quest』自体初めてイジるデバイスということもあり、いろいろと苦労したところもありました。こちらでは、その基本的なセットアップ方法についてご紹介してきます。
この『VirtualBoyGo』をセットアップするには、ざっくりいうと開発者モードを有効にしてQuest LinkでPCと接続し、『SideQuest』というサービスを利用してインストールを行う必要があります。まずはこれらの準備やセットアップをしていきましょう。
開発者モードを有効にする
そもそもSideQuestというのは、Meta非公認のアプリストアのようなものです。審査が緩めということもあり、様々なアプリが配信されているというのも特徴となっています。こちらを利用するには、まずは『Meta Quest 3』を開発者モードで利用できるようにしておく必要があります。
①ADBドライバーのインストール
今回はWindowsを使用していることを前提話を進めていきますが、まずはADBドライバー下記からダウンロードしてインストールしましょう。
●Oculus ADB Drivers
https://developer.oculus.com/downloads/package/oculus-adb-drivers/
ファイルをダウンロードして解凍したあとで、「android_winusb.inf」をクリックしてインストールしましょう。
②開発者モードの設定
続いて、開発者モードの設定を行っていきます。まずは公式に開発者として認証してもらう必要があるので、下記のサイトにアクセスしましょう。
●Meta Quest for Developers
https://developer.oculus.com/manage/settings/
とくにクレジットカードなどは設定する必要はありません。
続いて組織名を蹴ってします。「組織」というと、世界征服を企む何かか大企業のような印象があるかもしれませんが、自分のサークル名程度の認識で付けても問題ありません。
次に、『Meta Quest 3』のペアリングにも使用したアプリを起動して、「メニュー」から「デバイス」を選択しましょう。設定するデバイスを選択したあとで、「ヘッドセットの設定」を選びます。
続いて「開発者モード」を選んで、「開発者モード」のチェックを「ON」に変更しておきます。
これで開発者モードの設定は完了です!
PCでSideQuestのアプリをダウンロードする
以前はAndroidのアプリにも対応していたようですが(配信自体はされている)、試したところバージョンが古すぎて利用することができませんでした。ということで、今回はPC版の設定をしていきます。
まずは下記のURLにアクセスしてアプリをダウンロードします。アカウントを登録していない場合は、先に登録をすませておくといいでしょう。
●SideQuest
https://sidequestvr.com/setup-howto
アプリは「Easy Installer」と「Advanced Installer」の2種類がありますが、今回は「Advanced Installer」をインストールします。
SideQuestを利用するときは、Air linkでは対応していないようでUSBケーブルでPCと『Meta Quest 3』を繋ぎ、Quest Linkで接続しておく必要があります。無事PCと接続できている場合は、SideQuestの右上の●が緑色になります。
「VirtualBoyGo」のインストールとセットアップ
SideQuestの「GAMES」タブから「game pots」を選び、「VirtualBoyGo」を検索します。
「VirtualBoyGo」のアイコンの下の「↓」をクリックしてインストールします。
ROMのセットアップ
「VirtualBoyGo」を実際に利用するには、バーチャルボーイのROMを別途用意する必要があります。今回は、手持ちのカートリッジを『カートリッジリーダー』を使用して吸い出しました。実際に吸い出すには、別途バーチャルボーイ用のアダプターを自作する必要があります。
アダプターを使用すれば、後はほかのゲームの吸い出し方法とほぼ同じです。アダプターの作り方に関しては、下記の記事を参考にしてみてください。
吸いだしたゲームのROMデータは、『Meta Quest 3』にコピーする必要があります。ここでもSideQuestを使用します。SideQuestの右上にあるアイコンからフォルダーのようなものを選んでクリックしましょう。
Androidのフォルダのようなものがズラリと並んでいるので、この中から「Roms」を探します。見つからない場合は、1回『VirtualBoyGo』を起動してみてください。あとは、下記のフォルダにROMデータをコピーすればOKです。
Roms>VR
VirtualBoyGoを起動してゲームを遊ぶ
あとは『VirtualBoyGo』を起動して遊べばいいだけなのですが、まだ理解度が低いため効率の良い方法が分からなかったため、今回名SideQuestから起動する方法をご紹介しておきます。右上のメニューからルービックキューブのようなアイコンをクリックしましょう。
リストの中から「VirtualBoyGo」を見つけて、歯車のアイコンをクリックしましょう。
あとは、右上の「LAUNCH APP」をクリックすればアプリが起動します。
『VirtualBoyGo』が起動すると、ROMを選択する画面が表示されます。あとは遊びたいゲームを選べばOKです。
ちなみにオプションで3Dと2Dの切り替えや、色味の変更なども行えるので、こちらはお好みで設定するといいでしょう。
肝心のゲームですが、想像以上にバーチャルボーイ感が良く出ています。実は本体やハードはリアルタイムで購入していたので四半世紀近く所有していたのですが、いかんせん起動するのが面倒過ぎてこれまで数回しか遊んだことがありません。そのため、それぞれがどんなゲームかあまり把握していなかったのですが、これならいつでも遊ぶことができますね!
また、以外にも良くできていると感じさせられたのは絵よりもサウンド面です。しっかりとステレオで聞こえて、音の鳴っている方向もゲーム性と見事にマッチしています。それぞれのゲームの楽曲も素晴らしくハマってしまいそうです。