2026年10月12日、Redditユーザーのu/FanElectrical9493氏が、PSPのゲーム映像と音声をUSBケーブル経由でWindows PCに転送できる非公式ツール「psp-usb-capture」を公開したことを報告しました。
このツールは、PSP側のプラグインとPC側の専用クライアントを組み合わせて利用するものです。映像だけではなくゲーム音声もUSB経由で転送できるため、別途音声ケーブルやキャプチャーボードなどを用意する必要がないのが特徴です。
開発者は実機のPSP-3000を使用したゲームプレイの録画映像も紹介しており、ソースコードやWindows向けのプログラムなどがGitHubで公開されています。
●psp-usb-capture(GitHub)
https://github.com/AfinaLoves/psp-usb-capture
●pspcap 0.9.0(ダウンロード)
https://github.com/AfinaLoves/psp-usb-capture/releases/tag/v0.9.0
USBケーブル1本でPSPの映像と音声をPCに転送
今回公開された「psp-usb-capture」は、PSPのゲーム画面と音声をWindows PCへストリーミングするためのツールです。
仕組みとしては、PSP側で動作する「pspcap.prx」というプラグインがゲームの映像と音声を取得し、USB経由でPCへ送信します。PC側では専用クライアントの「pspcap.exe」がデータを受信し、ウィンドウ内にゲーム画面を表示するとともに音声を再生します。
転送される映像の解像度は、PSP本来の480×272ピクセルです。PC上では最近傍補間によって映像を拡大する方式が採用されており、ぼやけを抑えながら表示できるようになっています。
また、整数倍で画面を拡大する機能やフルスクリーン表示にも対応。USBケーブルを抜いたり、ゲームを再起動したりした場合でも、自動的に再接続する仕組みが用意されています。
従来のRemoteJoyLiteとの違いは?
PSPの画面をUSB経由でPCに表示するツールとしては、以前から「RemoteJoyLite」などが存在していました。
しかし、RemoteJoyLiteでは基本的に映像のみを転送するため、ゲーム音声も取り込みたい場合は、PSPのヘッドホン端子から別途オーディオケーブルを接続するといった方法が利用されてきました。
これに対して「psp-usb-capture」では、ゲームの映像と音声を同じUSB接続で転送できるようになっています。開発者によれば、既存のRemoteJoyを改良したものではなく、独自に開発した別の実装であるとのことです。
もっとも、PSPの映像と音声をUSBケーブル1本で転送する試み自体が初めてというわけではありません。
当サイトでも2026年9月12日に、Apple Silicon搭載Mac向けに開発された「RemoteJoy Audio」を紹介しています。こちらもPSPのゲーム映像と音声をUSB経由で転送できるプロジェクトですが、今回の「psp-usb-capture」はWindows向けに開発された別のツールとなっています。
PSP-3000とWindows 10で動作を確認
GitHubの説明によると、開発者が動作を確認した環境は、カスタムファームウェア「PROMOD-C2p」を導入したPSP-3000と、Windows 10搭載PCです。PC側ではOpenGL 3.3に対応したGPUが必要とされています。
導入するには、PSPのメモリースティックにプラグインを配置して有効化する必要があります。また、Windows側では「Zadig」というツールを使い、対象のUSBデバイスにWinUSBドライバーを設定する作業も必要です。
なお、既存のRemoteJoyLiteと併用するとUSBドライバーが競合するため、こちらのプラグインは無効化するよう案内されています。ドライバーの設定も含めて、ある程度PSPのカスタマイズに慣れたユーザー向けのツールといえそうです。
PC側のクライアントにはSDL2やlibusbなどが利用されており、現時点ではWindows専用です。開発者はmacOSへの移植も技術的には可能と説明していますが、対応版はまだ公開されていません。
ゲームによってはフレームレートが低下する場合も
気になるのが、ゲームをプレイしながら映像と音声を転送することで、PSP本体の動作にどの程度影響があるのかという点です。
開発者の報告によると、PSP向けに移植された『Undertale』では、音声付きで30fpsの動作を維持できたとのことです。一方、『初音ミク -Project DIVA- 2nd』では、ストリーミング中にフレームレートが約27fpsから約19fpsまで低下したと説明しています。
そのため、すべてのゲームで快適に利用できるというわけではなく、とくに処理負荷の高い3Dゲームなどでは動作に影響が出る可能性があります。
また、現時点ではプラグインが動作するのはゲームやHomebrewの実行中のみで、PSPのメニュー画面であるXMBには対応していません。PSP-1000やPSP-2000など、ほかのモデルでの動作についても開発者による検証は行われていないとのことです。
現在公開されているバージョンは「pspcap 0.9.0」で、今後は映像のアップスケーリング機能なども計画されています。
PSPのプレイ動画を録画したい場合、これまでは外部出力端子を利用したり、画面を直接カメラで撮影したりする方法も使われてきました。今回のツールは、カスタムファームウェア環境が必要であることやゲームへの負荷など、いくつかの制約はあるものの、USBケーブル1本で映像と音声の両方をPCへ取り込めるのは便利なポイントです。
実機でPSPのゲームをプレイしながら録画したいWindowsユーザーにとっては、選択肢のひとつとなりそうです。















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