PC向けの人気FPS『Counter-Strike 1.6』を、ソニーの携帯ゲーム機「PSP」で動作させる非公式移植プロジェクトが進められています。開発を手掛けているのはrLeo2023氏で、2026年10月14日には最新版となるバージョン1.3.1がGitHubで公開されました。
今回の移植版は、単にゲームを起動できるようにしただけではありません。最大15体のBOTを相手にした対戦や、アドホック通信を利用したマルチプレイ、PSP向けに調整された操作システムなど、さまざまな機能が実装されています。
また、10月13日に公開されたバージョン1.3ではパフォーマンスの改善も行われており、30fpsと最大60fpsの表示モードを切り替えられるようになりました。最新版の1.3.1では、さらに起動時の不具合やパフォーマンスに関する修正が加えられています。
●GitHub(プロジェクトページ・導入条件)
https://github.com/rLeo2023/cstrike-psp
●GitHub(リリース・ダウンロード)
https://github.com/rLeo2023/cstrike-psp/releases
最大15体のBOTと対戦可能!PSP向けに操作方法も最適化
『Counter-Strike 1.6』は、テロリストと対テロ特殊部隊に分かれて戦う、PC向けの対戦型FPSです。1990年代末に登場した『Counter-Strike』をルーツに持ち、現在まで続く人気シリーズの基礎を築いた作品として知られています。
今回公開されたPSP向けの非公式移植版は、オープンソースのゲームエンジン「Xash3D FWGS」や、既存のPSP向け移植プロジェクトをベースに開発されています。
注目したいのは、最大15体のBOTを登場させられることです。PC版と同様に、コンピューターが操作する敵や味方を交えた対戦が可能で、ひとりでもゲームを楽しめるようになっています。
もちろん、PSPはPCとは異なり、アナログパッドがひとつしかありません。そのため、移動にはアナログパッド、視点操作には○△□×ボタンを使用するなど、携帯ゲーム機に合わせた操作方法が採用されています。
Rボタンで射撃、SELECTボタンで武器の購入メニューを開くといった操作にも対応。さらに、照準を合わせやすくするエイムアシスト機能も搭載されています。
このほか、チーム選択や武器購入などのメニューもPSPのボタン操作に合わせて調整されており、PC版のゲームシステムを携帯ゲーム機で楽しむための工夫が盛り込まれています。

30fpsと最大60fpsの表示モードに対応!処理速度も改善
PSP向けに移植するうえで、大きな課題となるのがメモリ容量と処理性能です。
そこで本プロジェクトでは、テクスチャーの解像度を抑えたり、音声データの容量を削減したりするなど、限られたハードウェアの性能でも動作するようにさまざまな最適化が行われています。
バージョン1.3では、PSPに搭載されているVFPUと呼ばれる演算機能を活用することで、キャラクターのアニメーション処理を高速化。画面に表示されていないキャラクターの描画処理を省略するなど、BOTが多数登場する場面でのパフォーマンス改善も図られました。
さらに、映像の表示モードとして30fpsと60fpsのふたつが用意されています。標準設定の30fpsモードは安定性やバッテリー消費を重視したもので、60fpsモードでは最大60fpsでの表示を目指すことができます。
ただし、60fpsモードを選択したからといって、常に60fpsで動作するわけではありません。BOTが多い場面や処理の重い場面ではフレームレートが低下することがあり、開発者もその点を既知の問題として挙げています。

アドホック通信を利用したPSP同士の対戦にも対応
もうひとつ興味深いのが、PSPのアドホック通信を利用したマルチプレイ機能です。
こちらはPSPを2台使用し、近くにいるプレイヤー同士で対戦することを想定したものです。ホスト側ではマップを選択できるほか、最大6体のBOTを参加させることもできます。
これにより、ふたりのプレイヤーがBOTを交えながら対戦するといった遊び方も可能になる仕組みです。
ただし、現時点で開発者が動作確認を明示しているのはエミュレーター「PPSSPP」上でのアドホック通信です。PSP実機同士での接続については追加のテストが求められており、すべての環境で問題なく対戦できることが確認されているわけではありません。
対応機種はPSP-2000以降!動作には製品版のゲームデータが必要
本プロジェクトの対応対象として挙げられているのは、64MBのメモリを搭載したPSP-2000、PSP-3000、PSP Go、PSP-E1000です。
一方、初代モデルのPSP-1000はメモリ容量が32MBしかないため、現時点では対応していません。また、PCなどで利用できるPSPエミュレーター「PPSSPP」も動作対象となっています。
PSP実機で利用する場合は、カスタムファームウェアを導入したうえで、追加メモリを利用する設定を有効にする必要があります。具体的には「Force Extra Memory」などの設定が必要で、これが無効になっているとゲームを起動できません。
また、本プロジェクトは『Counter-Strike 1.6』のゲームデータを配布するものではありません。プレイするには、合法的に入手したPC版『Counter-Strike 1.6』のゲームデータを別途用意する必要があります。
なお、最新版のバージョン1.3.1では起動時の不具合が修正されていますが、開発者が動作確認先として明示しているのは、PS Vita上でPSPソフトを動作させる「Adrenaline」環境です。
実際にPSP-3000で起動できなかったという報告も寄せられており、開発者は引き続き修正に取り組んでいます。このほか、大きなマップを読み込んだ際のメモリ不足や、武器の効果音を初めて再生するときに一瞬処理が止まるといった問題も残されています。
まだ開発途中のプロジェクトではありますが、かつてPCで遊ばれていた『Counter-Strike 1.6』が、PSPの小さな画面でどこまで再現できるのかという点は非常に興味深いところです。
今後、PSP実機での動作安定性が向上し、アドホック通信による対戦も問題なく楽しめるようになれば、さらに魅力的な移植作品になりそうです。
via.Reddit






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