1990年に発売されたメガドライブ版『スタークルーザー』に残されていた複数の不具合を修正する、非公式IPSパッチが登場しました。パッチを制作したのはmarinyan氏で、2026年8月20日に公開を告知しています。
●marinyan / PATCH_STARCRUISER_MD(GitHub)
https://github.com/marinyan/PATCH_STARCRUISER_MD?utm_source=chatgpt.com
今回公開されたパッチでは、ゲームの進行が不可能になるものを含む5種類の既知の不具合を修正。さらに、オリジナルの操作感を維持した「バグ修正のみ」のほか、移動中の旋回や斜め平行移動を可能にしたバージョンも用意されています。
メガドライブ版の発売から約36年を経て、単純なバグ修正にとどまらず、好みに合わせて操作性まで改善できるようになったというわけです。
プレイスタイルに合わせて選べる3種類のIPSパッチ
GitHubで公開されているIPSパッチは、全部で3種類です。
バグ修正のみ
「Star Cruiser – Bug Fixes.ips」は、ゲーム本来の仕様を変更せず、今回対象となった不具合のみを修正するものです。
オリジナル版の操作感をできるだけ維持したまま遊びたい場合は、こちらを選ぶことになります。
バグ修正+旋回移動解除
「Star Cruiser – Bug Fixes + Diagonal 3.ips」では、バグ修正に加えて前後へ移動している最中の左右入力が有効になります。
これにより、前進や後退をしながら旋回できるようになります。ゲームバランスも考慮されており、前後移動中の旋回量は「3」に調整されています。
バグ修正+旋回移動解除+斜め平行移動
さらに操作性を拡張したのが「Star Cruiser – Bug Fixes + Diagonal 3 + Diagonal Strafe.ips」です。
上記の旋回移動に加え、Aボタンで平行移動している最中に前後入力を組み合わせることで、斜め方向への平行移動が可能になります。
なお、この斜め平行移動はオリジナル版に存在していた仕様を復元したものではなく、今回新たに追加された機能です。速度についても、通常の平行移動の75パーセントに調整されています。
進行不能を含む5種類の不具合を修正
3種類のパッチすべてに共通して、以下の5項目が修正されています。
- 最初の模擬戦勝利後に発生する可能性があるフリーズ
- 水星VOID基地で設計図を取得せずに退出すると基地が爆発し、進行不能になる問題
- ゲートキーを同じ場所から複数回取得できてしまう問題
- ショットレーザーの4番目の管理枠が更新・解放されず、発射不能になる可能性がある問題
- 名前入力画面で方向入力が二重に処理される場合がある問題
このうち最初の模擬戦勝利後に発生するフリーズについては、再現が非常に難しいことから、実際の再現テストではなく静的解析をもとにした「推定修正」とされています。
そのため、今回のパッチを「すべてのバグを完全に除去するもの」と捉えるのではなく、GitHubで公開されている既知の5項目を対象に修正したものと考えたほうがよさそうです。
メガドライブ版を手掛けた吉村ことり氏も調整に助言
今回のパッチでもうひとつ興味深いのが、メガドライブ版『スタークルーザー』に携わった吉村ことり氏が調整に関与している点です。
吉村氏は自身のXで、メガドライブ版『スタークルーザー』ではシナリオとプログラムを担当していたと説明。また、今回のパッチを制作したmarinyan氏が自身のパートナーであることを明かしています。
さらに、パッチの調整についても、ゲームバランスを崩さないように意見を出したとのこと。前後移動中の旋回量や斜め平行移動の速度が調整されているのも、単純に操作を自由にするだけではなく、オリジナルのゲームバランスへの影響を抑えることを意識したものとなっています。
パッチの利用には対応したROMが必要
今回公開されたものは公式アップデートではなく、ユーザーが制作した非公式のIPSパッチです。ゲームのROMデータそのものは含まれていません。対応しているROMのハッシュ値は以下の通りです。
CRC32:2B75B52F
SHA-1:CB099ECDE141BEFFDFED6BB7F1D3DC6340DA81D1
利用する場合は、正規に用意した未改造の対象ROMに対して、3種類のIPSファイルから好きなものをひとつ選んで適用します。3種類のパッチを順番に重ねて適用するものではないため、この点には注意が必要です。
『スタークルーザー』は、アルシスソフトウェアが1988年にPC-8801など向けに発売した3DシューティングRPGで、メガドライブ版は1990年に登場しました。
今回のパッチはグラフィックやシナリオそのものを作り直すような大型改造ではありませんが、発売から約36年を経て、当時のゲームバランスにも配慮しながら進行不能を含む不具合や操作性に手が加えられたという、なかなか興味深いアップデートとなっています。
via.Time Extension















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