レトロ携帯機でオフライン実績解除。spruceOS 4.5系、RetroAchievementsの後同期とRomM連携を追加

レトロ携帯機でオフライン実績解除。spruceOS 4.5系、RetroAchievementsの後同期とRomM連携を追加

レトロゲーム携帯機向けのコミュニティ製OS「spruceOS」のv4.5系が公開されました。今回のアップデートでは、Wi-Fiなどのインターネット接続がない環境でもRetroAchievementsの実績解除を記録し、オンラインに戻ったあとで同期できる機能が追加されています。記事執筆時点の最新版はv4.5.2です。

●spruceOS GitHub Releases
https://github.com/spruceUI/spruceOS/releases

Wi-Fiがない外出先でもRetroAchievementsの実績を解除可能に

v4.5.0の目玉となっているのが、RetroAchievementsをオフライン環境で利用するための「RAOfflineProxy」の統合です。

●RAOfflineProxy
https://github.com/misantronic/RAOfflineProxy

RetroAchievementsは、レトロゲームに独自の実績システムを追加できるサービスですが、通常はサーバーとの通信が必要になります。RAOfflineProxyでは、必要なゲーム情報をあらかじめキャッシュしておくことで、インターネットに接続できない場所でも対応ゲームをプレイしながら実績解除を記録できます。

オフライン中に解除した実績はキューに保存され、再びインターネットへ接続した際にRetroAchievementsへ送信される仕組みです。spruceOSではキャッシュ済みのゲームがゲームリスト上で判別でき、RetroAchievementsの設定画面から管理できるようになっています。

これにより、たとえば電車や飛行機などWi-Fiを利用しにくい環境でレトロゲーム携帯機を遊び、帰宅後にまとめて実績を同期するといった使い方が可能になります。

なお、RAOfflineProxyでオフライン解除に対応しているのはRetroAchievementsのCasualモードです。Hardcoreモードには対応していないため、この点には注意が必要です。spruceOSでも従来の「Softcore」表記はv4.5.0から「Casual」に変更されています。

RomMクライアント「Grout」も利用可能に

もうひとつの大きな追加要素が、ROM管理ツール「RomM」と連携するクライアント「Grout」です。

●Grout
https://github.com/misantronic/RAOfflineProxy

v4.5.0では、spruceOSの「Game Nursery」からGroutをダウンロードできるようになりました。GroutはLinuxベースのレトロゲーム携帯機向けRomMクライアントで、RomMで管理しているROMやセーブデータなどを携帯機から扱えるようにするものです。

RomM側では複数機器間でのセーブデータ同期にも対応しており、Groutではゲームのダウンロードやセーブデータの同期などが利用できます。複数のレトロゲーム携帯機を使い分けている場合には、ゲームライブラリやセーブデータを管理するための選択肢になりそうです。

Powkiddy RGB30なども正式サポート

対応機種も拡大しています。

v4.5系では「Powkiddy RGB30」「Powkiddy RGB20SX」「Miniloong Pocket 1」がStable、つまり正式サポート扱いになりました。これらの機種では1枚目のmicroSDカード(TF1)に「dArkMoss」を使用し、2枚目(TF2)に通常のspruceOSを導入する構成となっています。

このほかv4.5.0では、Anbernic RG XXシリーズ向けのRGB LED設定やUSBストレージモード、Bluetooth機能の刷新、メニューのテーマ対応など、多数の機能追加や改善が行われています。

現行版はv4.5.2

v4.5.0は2026年10月4日に公開され、その後10月5日に不具合修正を中心としたv4.5.2が公開されています。

v4.5.2では、エミュレーターを一時停止した状態で自動シャットダウンした際にゲームを保存するよう修正されたほか、Bluetooth関連の改善、TrimUI系デバイスのシェーダー表示修正などが行われています。また、v4.5.0からv4.5.2へ更新するためのOTAパッケージも用意されています。

外出先で遊ぶことが多いレトロゲーム携帯機とRetroAchievementsは相性のいい組み合わせですが、ネット接続が必要な点はひとつの制約でした。今回追加されたオフライン記録と後同期によって、その制約が大きく緩和されたことは、RetroAchievementsを日常的に利用しているユーザーには注目のアップデートといえそうです。

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