脱獄済みPlayStation 5向けに開発されている「PS5 RetroArch」の最新版「PS5 RetroArch v0.6.0-alpha.6」が公開されました。
今回の大きな目玉となっているのが、新たに追加された内蔵WebUIです。同一ネットワーク上にあるスマートフォンやPCのブラウザーからPS5のRetroArchへアクセスし、コンテンツのアップロードやダウンロード、ライブラリーの閲覧、フォルダー作成などが行えるようになっています。
これまでのアップデートでは対応コアの追加やエミュレーション性能の改善が中心となっていましたが、今回はPS5上のRetroArchをスマホやPCから管理できるようになったことで、使い勝手の面でも大きな変化が加わっています。
●PS5 RetroArch Releases(GitHub)
https://github.com/mihawk-99/PS5_RetroArch/releases
スマホやPCをPS5 RetroArchの管理画面として利用可能に
新たに搭載されたWebUIは標準で有効になっており、PS5 RetroArchを起動した状態で、同一LAN上のスマートフォンやPCからアクセスできます。
ブラウザーのアドレス欄に、
http://<PS5のIPアドレス>:6769
と入力することでWebUIを開くことができます。
WebUIでは、PS5 RetroArchのコンテンツフォルダーへのファイルアップロードに加えて、保存されているファイルの閲覧やダウンロード、サブフォルダーの作成などが可能です。アップロード中の転送状況も確認できるほか、既存の同名ファイルを勝手に上書きしない仕組みになっています。
つまり、PCで用意したゲームデータなどを毎回別の転送手段でPS5へ送る必要がなくなり、ブラウザー経由で管理しやすくなったというわけです。
なお、ゲームデータやBIOSなどは本パッケージには含まれていません。利用する場合は、自身が所有するゲームなどから適切に用意する必要があります。
RetroArchや各コアの設定変更にも対応
WebUIはファイル管理だけではなく、RetroArch本体や各エミュレーターコアの設定変更にも対応しています。
全体設定に加えてコアごとのプロファイルも編集可能で、「Guided」モードでは設定項目が目的別に整理され、それぞれの機能について説明を確認しながら変更できます。
より細かな項目を直接変更したい場合は「Advanced」モードも用意されています。
現在リリース版に収録されている15種類のコアについて設定ガイドが用意されており、コアを一度も起動していない状態でも基本的な設定内容を確認できます。
設定内容を保存したあとは、RetroArchを再起動することで反映されます。
シェーダーやベゼルなどの映像エフェクトも大幅追加
「PS5 RetroArch v0.6.0-alpha.6」では、オフラインで利用できる映像エフェクト関連も大幅に強化されています。
GPUシェーダーとして2658種類のSlangプリセットが収録されているほか、CRT風の表示などに利用できる「Mega Bezel」や「koko-aio」のプリセットも含まれています。
また、CPUフィルターやオーバーレイにも対応しており、ブラウン管テレビ風の見た目にしたり、ゲーム画面の周囲にベゼルを表示したりといったカスタマイズが可能です。
シェーダーの設定は、全体、コア別、コンテンツフォルダー別、ゲーム別といった単位で保存できます。
DualSenseの振動やセガサターン関連も改善
コントローラー関連では、DualSenseのランブル機能やハプティックストリーミングに関する処理が追加されています。
最大4台のコントローラーにも対応しており、それぞれPS5にサインインしたユーザーに割り当てる仕組みになっています。
このほか、Beetle Saturnを利用したセガサターン関連では、フォルダーの自動作成やsystem/Saturn以下からのBIOS検索、JIT用メモリーの確保など複数の修正が加えられています。
リリース版に含まれるコアはこれまでと同じく15種類です。
なお、PlayStation 3エミュレーターのRPCS3については、今回のリリースにも含まれていません。開発者はライセンス上の互換性に関する問題などを理由に、RPCS3をPS5 RetroArchのリリース版へ収録しない方針を示しています。
4K/120Hz出力が確認されたわけではない点には注意
今回のリリースでは高リフレッシュレート環境でのテストも行われていますが、「4K/120Hz出力に対応した」と解釈しないよう注意が必要です。
開発者によるテストでは4Kをレンダーターゲットとして使用したものの、実際のHDMI出力では1440p/120Hzとしてネゴシエートされたとされています。
そのため、現時点で4K/120HzのHDMI出力が確認済みというわけではありません。
脱獄済みPS5向けのHomebrewなので導入には注意
「PS5 RetroArch」は一般的な市販状態のPS5にそのままインストールできるアプリではありません。
Homebrewを実行できるように脱獄されたPS5と、対応するHomebrewランチャーなどの環境が必要です。
また、今回追加されたWebUIはパスワードなどによる認証を備えていないローカルHTTPサービスです。信頼できる家庭内ネットワークなどで利用し、6769番ポートをインターネット側へ転送・公開しないよう開発者から注意が呼びかけられています。
ここ最近は対応コアやNINTENDO64関連の改善など、かなり速いペースで更新が続いているPS5 RetroArchですが、今回のWebUI追加はエミュレーション性能そのものとは異なり、日常的なファイル管理や設定変更を楽にしてくれるアップデートです。
特にPCやスマートフォンからゲームデータを転送したり、各コアの設定を確認したりする機会が多い人にとっては、かなり便利な機能になりそうです。















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