『ゼノサーガ エピソードI』デコンパイルが約48パーセント到達。将来のPCネイティブ移植を目標に開発者が公開

『ゼノサーガ エピソードI』デコンパイルが約48パーセント到達。将来のPCネイティブ移植を目標に開発者が公開

PlayStation 2用RPG『Xenosaga Episode I: Der Wille zur Macht(ゼノサーガ エピソードI 力への意志)』を対象にした非公式デコンパイルプロジェクト「xsg-i-decomp」が公開されました。

開発者のOpok氏が2026年9月24日(フォーラム上の表示日時)に公開した情報によると、対象となる7,645関数のうち3,669関数のデコンパイルが完了。進捗率は47.992パーセントと、すでに全体の半分近くに到達しています。

ただし、これはゲームの約48パーセントがPC上で遊べるようになったという意味ではありません。現時点では、PS2版のプログラムを解析し、元の実行ファイルと一致するコードを再構築していくデコンパイル作業が進められている段階です。

●OpokXeno / xsg-i-decomp(GitHub)
https://github.com/OpokXeno/xsg-i-decomp

●Godsibb ∞ Scientia「Xenosaga Ep I Decompilation Project」
https://scientia.godsibb.net/t/xenosaga-ep-i-decompilation-project/1496

7,645関数中3,669関数を一致デコンパイル

「xsg-i-decomp」は、『Xenosaga Episode I: Der Wille zur Macht』のPS2版を対象としたmatching decompilationプロジェクトです。GitHubのREADMEによると、AIの支援も利用しながら開発が進められており、目的は元のゲームと同じ機械語を生成できる、読みやすいCソースコードを再構築することにあります。

2026年9月25日の確認時点では、対象となる7,645関数のうち3,669関数が復元されており、進捗率は47.992パーセント。対象となっているのは北米向けNTSC-U版で、メインの実行ファイル「SLUS_204.69」だけでも3,671関数中1,699関数まで作業が進んでいます。

さらに開発者は、ゲーム内のシーンやカットシーンなどのスクリプトに使われている約600のJavaファイルについても扱っていると説明しています。プロジェクト公開時点で作業開始からまだ1週間あまりとのことで、かなり速いペースで解析が進められているようです。

「matching decompilation」とは?

今回行われているmatching decompilationは、ゲームをエミュレーター上で動かす作業とは大きく異なります。

完成済みのPS2用プログラムを解析し、C言語などでソースコードを書き直したうえで、それをコンパイルした結果がオリジナルの機械語と一致するように調整していくのが基本的な流れです。「xsg-i-decomp」でも、再構築したファイルがオリジナルとバイト単位で一致するか確認するための仕組みが用意されています。

つまり、オリジナルのソースコードそのものが発見されたわけではありません。解析によって、同じ実行結果を生み出せるソースコードを改めて構築しているプロジェクトと考えるのが正確です。

最終目標にはネイティブPC移植も

このプロジェクトが興味深いのは、単純なコード保存だけを目的としているわけではない点です。

Opok氏は最終的な目標として、ゲームのコードを保存することに加え、今回のデコンパイル結果をベースにしたネイティブPC移植を実現したいと説明しています。さらに、その際にはゲームの改良や、MODをより簡単に導入できる環境を整えることも目標として挙げられています。

もちろん、これはあくまでも将来的な目標です。現在GitHubで公開されている「xsg-i-decomp」は完成したPC版ではなく、一般ユーザーがダウンロードしてそのままWindowsなどで『ゼノサーガ エピソードI』を遊べるものでもありません。

ゲーム本体や著作権保護されたデータは含まれず

GitHubのリポジトリには、オリジナルのゲーム実行ファイルや著作権で保護されたゲームアセットは収録されていません。ビルドを行う場合は、ユーザー自身が所有するゲームから必要なファイルを用意する必要があります。

READMEでは、対象が北米NTSC-U版であることも明記されており、指定されたファイルサイズやSHA-256を使って異なるバージョンが混入していないか確認する仕組みも用意されています。

そのため、現状の「xsg-i-decomp」は完成したゲームを配布するプロジェクトというより、『ゼノサーガ エピソードI』のプログラム構造を再構築し、保存や将来的な移植につなげるための技術的なプロジェクトという位置付けです。

2002年発売のPS2作品が、将来PCでネイティブ動作する可能性も

『ゼノサーガ エピソードI 力への意志』は、モノリスソフトが開発し、ナムコから2002年2月28日に発売されたPS2向けRPGです。モノリスソフトにとって家庭用ゲームソフト第1弾となった作品でもあり、その後『エピソードII』『エピソードIII』へとシリーズが展開されました。

「xsg-i-decomp」はまだデコンパイルの途中であり、ネイティブPC版が実際に完成するかどうかも現時点では分かりません。それでも、7,645関数中3,669関数という約48%地点まで進んでいることが公開されたことで、今後の進捗は注目したいところです。

デコンパイルがさらに進めば、コードの保存だけでなく、現行PC環境への移植や機能改善、MOD制作などへ発展する可能性もあります。長らくPS2を中心に遊ばれてきた『ゼノサーガ エピソードI』が、将来的にどのような形で現行環境へ受け継がれていくのか、興味深いプロジェクトになりそうです。

情報元

OpokXeno / xsg-i-decomp(GitHub)
GitHubリポジトリを確認する

Godsibb ∞ Scientia「Xenosaga Ep I Decompilation Project」
開発者Opok氏による発表を確認する

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