プレオーダーで購入した人は1年前に入手しており、そろそろ熱も冷めている頃ですが、ちょうどその頃追加オーダーで購入した人の元に、続々と着弾報告が上がっているAnalogue社のFPGAベースの携帯ゲーム機『Analogue Pocket』。若干そのギャップに戸惑いつつも、いったんここで多くの人に役に立つ情報をということで、こちらの記事を作ることにしました。
この間、同ハードを取り巻く環境もリリース当初より多く変わってきましたが、その中でも特に大きかったのがopenFPGAの対応です。オープンなFPGAのマルチプラットフォームと言えば『MiSTer FPGA』が有名ですが、そちらで開発されたリソースに少し手を加えることで移植することができるという手軽さも、このopenFPGAで多数のコアがリリースされる要因となっています。
このopenFPGAでは、ファミコンやスーパーファミコン、PCエンジン、メガドライブなどのレトロゲーム機だけではなく、複数のアーケードゲームや一部のレトロPCも対応しています。特別なハードウェアを追加することなく、ほとんどが無料で利用できるというところも特徴のひとつといえます。
こうした新たなopenFPGAのコアは、手動でダウンロードしてきてmicroSDカードにコピーしてセットアップすることもできますが、正直言って面倒! 頻繁に新たなコアが登場したり、アップデートがあると、さらにわけが分からない状態になります。
そこで利用したいのが、最新openFPGAのコアを自動で入手してセットアップしてくれるツール類です。中には、Analogue Pocketのファームウェアが更新されているかチェックしてくれるものもあり、もはや本機を使う上で欠かせないツールになったともいえます。
そこで今回は、その中から代表的な3つのアップデートツールをピックアップしてご紹介していきます。
Pocket Updaer
●公式サイト
https://github.com/RetroDriven/Pocket_Updater
対応機種:ウィンドウズ
最新バージョン:1.4.4
『Pocket Updaer』は、ウィンドウズに対応したAnalogue Pocket専用のアップデートツールです。グラフィカルなインタフェーイが採用されており、扱いやすいところが特徴のひとつです。openFPGAコアのアップデートだけではなく、Analogue Pocketのファームウェアが更新されている場合はそちらも取得してくれます。また、イメージパックをダウンロードして、インストールすることも可能です。
pocket-sync
●公式サイト
https://github.com/neil-morrison44/pocket-sync
対応機種:ウィンドウズ、Mac、Linux
最新バージョン:2.3.0
ウィンドウズのみならず、MacやLinuxなど複数のプラットフォームで利用できるAnalogue Pocketのアップデートツールが、こちらの『pocket-sync』です。残念ながらAnalogue Pocketのファームウェアの更新には対応していませんが、こちらもグラフィカルなユーザーインターフェイスで扱いやすいものになっています。
『pocket-sync』を利用することで、スクリーンショットの取得やセーブファイルのバックアップと復元なども行うことができます。
Analogue Pocket Updater Utility
●公式サイト
https://github.com/mattpannella/pocket-updater-utility
対応機種:ウィンドウズ、Mac、Linux
最新バージョン:2.12.0
『Analogue Pocket Updater Utility』は、Analogue Pocketの最新ファームウェアの取得と、openFPGA最新コアを取得するためのスクリプトです。今回紹介する3つのツールの中では一番歴史が古く、インターフェイスもCUIがベースになっています。しかしながら、ウィンドウズのみならずMacやLinuxにも対応したものが用意されています。
いずれのアップデータも、家庭用ゲーム機のROMやBIOSについては自分で用意する必要があります。最近は日本人がPlayStationコアの開発を行うなど、まだまだその進化が止まらないと言った印象ですが、こうしたツールを用意しておくことで常にAnalogue Pocketを最新の状態に保つことができるのはありがたいですね!