MiSTer FPGA向けTaito F3コアv1.2公開!『バブルボブル2』が実機動作、タイミング収束済みRBFも配布

MiSTer FPGA向けTaito F3コアv1.2公開!『バブルボブル2』が実機動作、タイミング収束済みRBFも配布

MiSTer FPGA向けにTaito F3アーケード基板を再現するコアを開発しているspacestate1氏が、2026年9月1日7時39分頃(日本時間)に「Arcade-taitoF3_MiSTer」のv1.2を公開しました。

今回の更新では、新たに「Rayforce_20260831.rbf」が公開されたほか、バブルボブル2』が実機で動作するところまで進展しています。

●Arcade-taitoF3_MiSTer v1.2
https://github.com/spacestate1/Arcade-taitoF3_MiSTer/releases/tag/v1.2

前回はソースのみだった変更が新RBFに反映

当サイトでは、2026年8月31日にTaito F3コアで『エレベーターアクション リターンズ』が動作したことを紹介しました。

MiSTer FPGA向けTaito F3コアで『エレベーターアクション リターンズ』が動作!起動・プレイ・サウンドまで到達

この時点で公開されていたRBFは、対応コミットより前に作られた「Rayforce_20260828.rbf」でした。そのため、『エレベーターアクション リターンズ』を動作させるための変更はソースコードには含まれていたものの、一般の利用者がそのまま試せるRBFには反映されていませんでした。

v1.2では、最新の変更を含む「Rayforce_20260831.rbf」がリポジトリのreleasesディレクトリに追加されています。前回の「ソース上では動作しているが、対応RBFは未公開」という状態から、実際に入手できる新しいビルドへ進んだことになります。

FPGA使用率98パーセントでタイミング検証を通過

v1.2のビルド番号は31153138で、FPGAの論理リソースにあたるALMの使用率は98パーセントです。

開発中にはリソース不足によってFPGAへのフィットに失敗していましたが、スプライト関連のメモリー構成などを見直すことで解決。すべてのクロックで負のスラックがない状態までタイミング検証を通過し、実機でも動作したことが報告されています。

特にHDMIフレームワーククロックのスラックは、マイナス0.329ナノ秒からプラス0.035ナノ秒へ改善されました。リソース使用率にはほとんど余裕がありませんが、今回配布されたRBFはFPGAへのフィットとタイミングの両方を満たしたビルドとなっています。

『バブルボブル2』が追加のRTL変更なしで実機動作

今回のもうひとつの大きな進展が、『バブルボブル2』の実機動作です。開発者によると、同作はゲームごとのROM構成を記述するMRAと、設定用の1バイトを追加するだけで動作しており、コアの回路を記述するRTLには追加の変更を加える必要がなかったとのことです。

これは、当初『Ray Force』用として始まったコアが、複数のTaito F3タイトルに対応できる汎用的な構成へ発展していることを示す結果といえそうです。

今回のMRAが対象としているのは、MAMEの「bublbob2」セットにあたるWorld版です。MRA内では「Bubble Bobble II」と表記されているため、本記事でもリリースで使われている作品名に合わせています。

●バブルボブル2実験用MRA
https://github.com/spacestate1/Arcade-taitoF3_MiSTer/blob/main/releases/experimental/Bubble%20Bobble%20II.mra

ただし、MRAは現在も「releases/experimental」ディレクトリに置かれています。実機動作は確認されているものの、完成版や標準配布版として扱われているわけではありません。

『Bubble Memories』『Puzzle Bobble 2』のMRAも追加

v1.2では、『Bubble Memories』と『Puzzle Bobble 2』のMRAも追加されています。こちらはいずれも実験用です。

『Puzzle Bobble 2』はROMを読み込んで起動できますが、同作が使用する「extend=0」のプレイフィールド処理がリソース不足のため無効化されています。その影響で、現状ではプレイフィールドが途中で切れて表示されます。

extend=0の処理自体はRTLと参照モデルに実装され、MAMEとの比較検証も行われています。しかし、有効化には約116個のLABが追加で必要となり、現在のFPGA使用率では収まらないため、RBFでは無効にされています。

このため、『Bubble Memories』と『Puzzle Bobble 2』については、MRAが追加された段階と考えたほうがよさそうです。正常にプレイできるタイトルとして追加されたわけではありません。

ハイスコアの保存に対応。ただし復元は未完成

『Ray Force』と『エレベーターアクション リターンズ』では、MAMEのhiscore.datに含まれるテーブルを利用したハイスコア保存処理も追加されました。

ハイスコアはOSD操作を契機に取得され、NVMファイルの上位半分へ保存されます。これまでMRA側ではNVRAMサイズが128バイトと指定されていましたが、コア側は256バイトを想定していたため、ハイスコア用の領域が正しく受け渡されていませんでした。v1.2では、両作品のMRAが256バイトへ修正されています。

ただし、現時点で動作しているのは保存処理のみです。保存済みのハイスコアをゲームへ復元する処理は成功しておらず、正しいデータを用意してもゲーム側へ注入できないことが確認されています。

そのため、ハイスコア機能については「保存には対応したものの、次回起動時の復元はまだ利用できない」という段階です。

依然として残る問題も

v1.2ではFPGAへのフィットやタイミングの問題が解決されましたが、コア全体が完成したわけではありません。

スプライトライン処理を検証する「SPRLINE : LATE」のカウンターは、現在もFAILを報告します。開発者は負荷の高い場面でも映像はきれいに見えるとしていますが、問題が完全に解決されたとはされていません。

また、『バブルボブル2』を含む実験用MRAはMiSTer Downloaderでの標準配布が確認されたものではなく、導入にはリポジトリから必要なファイルを入手する必要があります。RBFのファイル名には引き続き「Rayforce」が使われていますが、プロジェクト自体は「Taito F3 System for MiSTer」として汎用化が進められています。

本コアはGPL-3.0ライセンスで公開されている非公式のオープンソースプロジェクトです。配布物にゲームROMは含まれていないため、利用する場合は各自で適切に用意する必要があります。

●Taito F3 System for MiSTer公式GitHubリポジトリ
https://github.com/spacestate1/Arcade-taitoF3_MiSTer

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