MiSTer FPGAで起動しているゲームのボックスアートや各種情報を、小型の液晶ディスプレイにリアルタイムで表示できるオープンソースプロジェクト『MiSTer Monitor』。その最新版となるv2.7.1が、2026年8月12日に公開されました。
●MiSTer MonitorのGitHub
https://github.com/chipster6502/MiSTer_monitor
本プロジェクトはゲームを映し出すための外部モニターではなく、MiSTer FPGAの横に置いて利用する情報表示用のサブディスプレイです。約15ドルで販売されているESP32搭載液晶「Cheap Yellow Display」にも対応しており、比較的安価にMiSTer FPGAの環境を拡張できるところも魅力となっています。

起動中のゲームに合わせて画像や情報を自動表示
『MiSTer Monitor』は、MiSTer FPGA側で動作するPython製のサーバーと、ESP32搭載液晶側のファームウェアを組み合わせて使用します。
MiSTer FPGAでコアやゲームを起動すると、その情報をネットワーク経由で液晶側に送信。ゲームやコアの画像をScreenScraperから自動的に取得し、ディスプレイに表示してくれます。取得した画像は液晶側のmicroSDカードにキャッシュされるため、2回目以降は素早く表示可能です。

表示できるのはボックスアートだけではありません。ゲームの発売年、開発元、販売元、ジャンル、プレイ人数、評価、概要といった情報に加えて、MiSTer FPGAのCPU使用率やメモリー、稼働時間、ストレージ、ネットワーク、USB機器の状態なども確認できます。
MiSTer FPGAのOSDから起動したゲームだけではなく、「MiSTer Remote」や「Super Attract Mode(SAM)」から読み込んだゲームも検出可能です。また、UDPブロードキャストを利用してネットワーク上のMiSTer FPGAを自動的に見つける仕組みも用意されており、MiSTer FPGA側に固定IPアドレスを設定する必要はありません。


RetroAchievementsの進捗や実績一覧にも対応
直前のv2.7.0では、RetroAchievementsとの連携機能が追加されました。
RetroAchievementsのユーザー名とWeb APIキーを設定すると、起動中のゲームに用意されている実績の一覧や獲得状況、ポイント、ハードコアモードでの進捗などを液晶に表示できます。各実績の説明を確認できるほか、実績解除時にボックスアートの上へポップアップを表示する機能も備えています。
ただし、通常版のMiSTer FPGAで利用できるのは、RetroAchievementsの情報を表示する「閲覧専用」の機能です。MiSTer FPGA上で実際に実績を解除して記録するには、odelot氏が公開しているRetroAchievements対応版「Main_MiSTer」と、「RA_」の名称が付いた対応コアが必要になります。
RetroAchievementsとの連携はあくまでもオプションとなっており、設定していない場合でも、それ以外の『MiSTer Monitor』の機能は利用可能です。
v2.7.1ではゲーム画像が切り替わらない問題を修正
今回公開されたv2.7.1では、ゲームを切り替えても以前の画像がディスプレイに残ることがある問題が修正されました。
従来は、MiSTer FPGA内の一時的なトラッカー情報が別の処理によって書き換えられることで、実際に起動しているゲームと表示内容が一致しなくなる場合がありました。最新版では、OSDが出力するゲーム起動時の情報と、実際にコアが読み込まれたことを照合して判定する仕組みに変更されています。
また、MiSTer FPGA側のサーバーと液晶側ファームウェアのバージョンを、画面上で確認できる機能も追加。両者のバージョンが異なる場合はパネルが赤く表示されるため、どちらか一方だけを更新してしまったことがひと目で分かるようになりました。
このほか、設定ファイルの「flip_display」を有効にすることで、画面とタッチ操作をまとめて180度回転させる機能も追加されています。microSDカードスロットを下側にしたい場合など、ケースや設置方法に合わせて液晶の向きを変更できます。こちらは横向き表示専用で、初期状態では無効になっています。
そのほかの主な変更点は以下の通りです。
- 画像のダウンロード中も、Tab5と2.8インチ版でスクリーンショット機能が応答するように改善
- ScreenScraperの画像指定「mix1」と「mix2」を、正しいAPIの「mixrbv1」「mixrbv2」に割り当てるように修正
- Apple Macintosh LC、バーチャルボーイ、PCXTコアのEGA環境をScreenScraperの対応システムに追加
- memtestの派生版、3DO、Paprium、VGMDriveなどのコア名やrbfファイル名の判定を整理

2.8インチと3.5インチのCheap Yellow Displayなどに対応
『MiSTer Monitor』が正式に対応しているディスプレイは、記事執筆時点で以下の5種類です。
- M5Stack Tab5:5インチ/1280×720ドット/静電容量式タッチパネル
- Cheap Yellow Display 2.8インチ ILI9341版:320×240ドット/抵抗膜式タッチパネル
- Cheap Yellow Display 2.8インチ ST7789版:320×240ドット/抵抗膜式タッチパネル
- Cheap Yellow Display 3.5インチ 静電容量式タッチパネル版:480×320ドット
- Cheap Yellow Display 3.5インチ 抵抗膜式タッチパネル版:480×320ドット
2.8インチ版のCheap Yellow Displayには、ILI9341とST7789という異なる液晶コントローラーを搭載した製品が存在します。外観がほぼ同じうえに基板上の表記だけでは判別できない場合がありますが、間違ったファームウェアを選んでも故障するわけではなく、表示が乱れた場合はもう一方を書き込み直すことで確認できます。
ブラウザーからファームウェアを書き込み可能
導入作業は、MiSTer FPGA側へのサーバーのインストールと、対応液晶へのファームウェアの書き込みに分かれています。
MiSTer FPGA側のサーバーは、専用のDownloaderデータベースを追加した後、「Update All」または「Downloader」から導入可能です。液晶側については、デスクトップ版のChromeまたはEdgeでWeb Flasherを開き、USBで接続した対応ディスプレイを選ぶことで、Arduino IDEを使用せずにファームウェアを書き込めます。
このほか、液晶側には画像などを保存するmicroSDカードとWi-Fi環境が必要です。ボックスアートやゲーム情報を取得するために、無料で作成できるScreenScraperの一般ユーザーアカウントも使用します。
MiSTer FPGAで遊んでいるゲームのパッケージ画像や実績、システム情報を専用の小型画面に表示するという、見た目にも楽しい『MiSTer Monitor』。対応するCheap Yellow Displayは安価に入手できるため、MiSTer FPGAの新たな周辺機器として試してみるのも面白そうです。
via.Reddit















NEOGEO AES+
メタルスラッグ
Epilogue GB Operato
NEOCADE ポケット レトロゲーム機









ゲームコンソール2.0