PS5版RetroArchにDolphin追加。ゲームキューブを最大6倍内部解像度で動かすAlpha 3公開

PS5版RetroArchにDolphin追加。ゲームキューブを最大6倍内部解像度で動かすAlpha 3公開

mihawk-99氏が開発を進めている非公式のPS5向けRetroArch「PS5 RetroArch」に、新たにゲームキューブエミュレーターのDolphinが追加されました。GitHubで公開された「v0.3.0-alpha.3(Alpha 3)」では、PS5向けVulkanドライバー「PS5_Vulkan」を利用してDolphinを動作させることができ、最大6倍の内部解像度に対応しています。

GitHub上ではAlpha 3は2026年9月25日16時40分公開と表示されており、現在はPre-releaseとして配布されています。なお、PS5 RetroArchはソニー・インタラクティブエンタテインメント公式のソフトウェアではなく、Homebrewを実行できるように設定されたPS5を対象とした独立系プロジェクトです。

●PS5 RetroArch Releases
https://github.com/mihawk-99/PS5_RetroArch/releases

PS5でゲームキューブが動作。最大6倍の内部解像度に対応

今回最大の変更点は、RetroArchのコアとしてDolphinが追加されたことです。Dolphinはゲームキューブなどのエミュレーションで知られるソフトウェアで、Alpha 3ではPS5_Vulkanを通じたGPUレンダリングに対応。内部解像度は最大6倍まで設定でき、負荷が高いゲームや設定ではRetroArchの「Quick Menu → Core Options」から解像度を下げることも推奨されています。

ただし、「最大6倍に対応」というのはすべてのゲームが6倍設定で快適に動作することを意味するものではありません。本バージョンはあくまでもAlpha段階であり、ゲームやグラフィックス設定によって必要な処理負荷も異なります。互換性やパフォーマンスについては、今後さらに検証が進められていくものと思われます。

Alpha 2では未搭載だったDolphinが早くも追加

ひとつ前の「v0.2.0-alpha.2」では、PSPエミュレーターのPPSSPPや120Hz出力が新たに追加されていました。その一方でリリースノートの制限事項には、Beetle PSX HWやN64と並んで「Dolphinは含まれていない」と明記されていました。

そのため今回のAlpha 3は、単なる不具合修正版というわけではありません。前バージョンでは未搭載だったゲームキューブのエミュレーションが実際に利用可能になったことで、PS5 RetroArchが対応するゲーム機の範囲そのものが広がったアップデートとなっています。

『バイオハザード4』『ゼルダの伝説 風のタクト』向けの修正も実施

Dolphin対応にあわせて、実際のゲームを使った修正もいくつか行われています。『Resident Evil 4(バイオハザード4)』では、大容量のセーブステートを読み込んだ際にクラッシュしていた問題が修正され、RetroArchの大容量バッファーに専用のメモリープールを使用するよう変更されました。

『The Legend of Zelda: The Wind Waker(ゼルダの伝説 風のタクト)』では、フレームペーシングも改善されています。また120Hz出力時に高負荷な設定で発生していた4~12パーセントの速度低下についても、最大5枚のスワップチェーンイメージを要求できるようにすることで解消したとされています。

このほか、コアの再読み込みやビデオ設定変更時に発生していたテクスチャーのメモリーリークも修正。DolphinのMSAAに向けてマルチサンプル画像のサンプリングやGPU Resolveなど、PS5_Vulkan側にも複数の改良が加えられています。

FTPからセーブや設定ファイルにもアクセスしやすく

使い勝手の面では、FTP経由でセーブデータやセーブステート、設定ファイルへアクセスする際の権限処理も変更されました。起動時に「PPSA99169」以下のディレクトリやファイルへ適切な権限を設定することで、これまで「550 Permission denied」となっていたファイルにもアクセスできるようになっています。

導入には、あらかじめHomebrewを実行できるよう設定されたPS5とFTPアクセス、フォルダー形式のタイトルに対応したHomebrewランチャーが必要です。公式リリースノートではアップデート前に「config」「savefiles」「savestates」のバックアップを取ることも案内されています。

現行のPlayStationハードであるPS5上のRetroArchからゲームキューブ向けDolphinを動かすという、なかなかインパクトのある今回のアップデート。まだAlpha版という段階ではありますが、Alpha 2でPPSSPP、Alpha 3でDolphinと、対応コアが短期間で拡充されているだけに、今後どこまで対応範囲が広がっていくのかも注目したいところです。

ABOUT US
アバター画像
retrogamer