PS2でYouTubeを検索・再生する「TubePS2」開発進展。H.264/AACを本体向けにネイティブ処理

PS2でYouTubeを検索・再生する「TubePS2」開発進展。H.264/AACを本体向けにネイティブ処理

PlayStation 2(PS2)上でYouTubeを検索・再生することを目指したネイティブクライアント「TubePS2」の開発が進められています。開発者が2026年9月26日にRedditで公開した進捗によると、現在はYouTube検索から動画の選択、H.264映像とAAC音声の再生まで一連の処理が動作する段階まで到達したとのことです。

単にPS2で動画ファイルを再生する実験ではなく、コントローラーで操作できる検索インターフェースを備え、動画の再生終了後には検索画面へ戻るなど、ひとつのYouTubeクライアントとして利用できる形へと開発が進められている点が今回の大きなポイントです。

YouTubeを検索して、そのまま動画を選択・再生

開発者によると、現在のTubePS2ではYouTubeの検索機能が動作しており、コントローラーを使用したオンスクリーンキーボードから動画を探せるようになっています。検索結果は現在2×2のカード形式で表示され、十字キーで項目を移動し、選択した動画を×ボタンで再生する仕組みが実装されています。

動画の再生中に○ボタンを押すと再生を停止して検索画面へ戻ることができ、動画を最後まで再生した場合も自動的にUIへ復帰します。さらに、アプリ自体を再起動することなく別の動画を検索して繰り返し再生できるため、すでに単発の再生テストだけではないアプリとしての基本的な流れが構築されています。

H.264映像とAAC音声を処理。adaptive streamにも対応

動画再生では、YouTubeから取得したadaptive video/audio streamを扱い、H.264形式の映像とAAC形式の音声を処理する仕組みが組み込まれています。映像と音声が別々に配信されるストリームを取得し、それぞれを再生しながら同期させる構成となっているようです。

内部ではHTTPS通信に証明書検証を組み込み、MP4のfragmented stream解析やHTTPのrange requestにも対応しています。また、再生データを先読みするthreaded prefetchや、音声側のクロックを基準に映像を同期するaudio-clock-based A/V synchronizationなども実装されています。

さらに、処理が間に合わない場合のフレームドロップについても、後続フレームの復号に必要となる参照フレームを保護するためのロジックが用意されています。古いPS2のハードウェアを対象としながら、ネットワーク経由でストリーミング動画を再生するための処理がかなり細かく作り込まれていることが分かります。

YouTubeのサムネイルもダウンロードとJPEG展開まで実装

UIについてはまだ開発途中ですが、YouTube上の実際のサムネイルを表示するための処理も進められています。現時点ですでにYouTube側からサムネイルのURLを受け取り、HTTPS経由でJPEG画像をダウンロードし、libjpegを利用してPS2側でデコードするところまで動作しているとのことです。

デコード後には120×90ピクセルのRGBA画像を生成できており、今後はこれを検索結果のカード内へ実際に描画する予定です。メモリー使用量を抑えるため、画面上に表示しているページのサムネイルだけをキャッシュする仕組みも検討されています。

最終的なUIについて開発者は、黒を基調とした画面に横長の動画カードを並べ、上部にサムネイル、その下にタイトルやチャンネル名を表示する、軽量なYouTube TV風のインターフェースを目指していると説明しています。

現在の開発・テスト環境は主にPCSX2

一方で注意したいのが、現在のTubePS2は主にPS2エミュレーター「PCSX2」を使用して開発・テストされているという点です。開発者は実際のPS2ハードウェアが持つ制約をできる限り維持した状態で互換性を確保することを目標としていますが、今回の投稿だけから実機PS2上ですべての機能が完全に動作すると判断することはできません。

また、今回確認された進捗投稿では、一般ユーザーがダウンロードできるGitHubリポジトリや公開ベータ版などへの案内は行われていません。そのため現時点では、「PS2に導入すればすぐYouTubeを視聴できるソフトが公開された」という段階ではなく、開発中のプロジェクトとして見る必要があります。

ただし開発者はコメント欄で、今後ベータ版をリリースする計画があることにも言及しています。検索、動画選択、ストリーム取得、映像・音声再生、終了後のUI復帰まで基本的な流れがすでにつながっているだけに、今後は実機PS2での動作検証やUIの完成度、そして一般向けビルドの公開が注目点となりそうです。

via.Reddit

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