MiSTer FPGA用フロントエンド「Degauss v0.9.0」が公開。ゲーム画面が流れるAttract ModeとCRT風表示を追加

MiSTer FPGA用フロントエンド「Degauss v0.9.0」が公開。ゲーム画面が流れるAttract ModeとCRT風表示を追加

MiSTer FPGA向けのフロントエンド「Degauss」の最新版となる「Degauss 0.9.0」が、2026年9月25日に公開されました。

今回のアップデートでは、ゲームのアートワークを次々と表示しながら、その場でゲームを起動できる「Attract Mode」が追加。さらにCRT環境を意識した「CRT Image Smoothing」や、走査線などを再現する「Shadow Mask Effects」も導入されており、Degaussの見た目と操作感が大きく変わるアップデートとなっています。

DegaussはMiSTer FPGAで利用できるフロントエンドで、新しいゲームコアを追加するものではありません。MiSTer内のゲームライブラリーを、アートワークやメタデータなどを利用しながら閲覧し、ゲームを選択・起動するためのインターフェースです。

●Degauss公式サイト。
https://misterdegauss.com/

●Degauss v0.9.0
https://github.com/giancarloerra/Degauss/releases/tag/v0.9.0

ゲームを眺めながらそのまま起動できる「Attract Mode」

v0.9.0で特に目を引く新機能が「Attract Mode」です。これまでのアートワークを表示するスクリーンセーバーをインタラクティブにしたもので、ライブラリー内のゲームを次々と表示しながら、気になったタイトルをそのまま起動できるようになりました。

Attract Modeでは、表示されているゲームをAボタンで起動できるほか、左右操作で別のシステムへ移動することも可能です。単にアートワークを眺めるだけではなく、「何か遊びたいけれどタイトルが決まっていない」ときに、画面を流しながらゲームを探すような使い方ができます。

起動方法も複数用意されており、一定時間操作しなかった場合に開始するほか、Homeから直接呼び出すこともできます。また、A/B/X/Yなどのボタン長押しに「Start Attract Mode」を割り当て、1秒間の長押しから呼び出すことも可能です。

240p/288p環境向けに「CRT Image Smoothing」を追加

CRTを利用しているユーザー向けには、「CRT Image Smoothing」が追加されています。これはDegauss上で表示されるゲームのアートワークやシステムロゴなどを、低解像度環境でより滑らかに表示するための機能です。

240pまたは288pで出力している場合はデフォルトで有効になっており、従来の高速なスケーリング表示へ戻したい場合はオフにすることもできます。一方、高解像度出力については表示方法に変更はありません。

Degauss自体が352×240の15kHzアナログ出力を意識した設計となっていることもあり、今回のアップデートでは、特に実機CRTと組み合わせて使用している環境で見た目を整える機能が強化された形です。

走査線やシャドーマスクを再現する「Shadow Mask Effects」

もうひとつの表示関連機能が「Shadow Mask Effects」です。Degaussの設定画面から、走査線やグリルを再現するプリセットを選択できるほか、MiSTer互換のシャドーマスク用.txtファイルを追加して利用することもできます。

ただし、この機能については適用範囲に注意が必要です。Shadow Mask Effectsが作用するのはDegaussのインターフェースを表示している間のみで、HDMI出力およびスケーリングされたアナログ出力が対象となります。

ゲームを起動するとエフェクトは解除されるため、MiSTerで動かしているゲーム映像そのものへ恒常的に走査線やシャドーマスクを掛ける機能ではありません。ゲーム向けの一般的なシェーダーやフィルターとは別物として考えたほうがよさそうです。

アートワークの読み込みも改善

v0.9.0では、ゲーム選択時のアートワーク表示についても改善が行われています。ブラウズ中に操作が止まったときや、すでにキャッシュされた画像の間を移動しているときに、近くにあるアートワークを既存のメモリーキャッシュへあらかじめ準備する仕組みが追加されました。

この処理のために縮小画像などのファイルを新たに作成することはなく、バックグラウンドサービスも追加されません。大量のアートワークを利用している環境で、Degaussの特徴である軽量な構成を維持しながらブラウズ時の表示を改善する変更となっています。

Update Allから導入・アップデート可能

Degaussは現在、MiSTerの「Update All」から直接導入できます。Update Allの設定画面を開き、「Frontends」からDegaussをOnにしたうえで設定を保存し、「EXIT and RUN UPDATE ALL」を実行すれば、必要なファイルがダウンロードされます。

以降もUpdate Allを実行することでDegaussを更新可能です。公式サイトでもUpdate Allを利用した方法が推奨されており、2026年9月27日時点のCurrent releaseは「0.9.0」と案内されています。

当サイトでは2026年8月31日に公開されたDegauss v0.3.0についても紹介しましたが、その時点では外部ストレージへの対応やテーマ、ゲームリスト管理などが主なアップデート内容でした。その後、Update All 2.11ではフロントエンドを選択する「Frontends」メニューからDegaussを管理できるようになっています。

今回のv0.9.0ではそこからさらに進み、Attract Modeによるゲームの見せ方や選び方、CRTでのアートワーク表示、Degauss自体の画面表現といった、ユーザーが実際に目にする部分が大きく強化されました。大量のタイトルを登録したMiSTerを、単なるゲーム一覧ではなく「眺めながら次に遊ぶゲームを探す」環境として使いたい人には、特に試してみたくなるアップデートといえそうです。

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