Analogue 3D vs M64! FPGAのNITENDO64互換機の座を巡る代理戦争の勃発か?

Analogue 3D vs M64! FPGAのNITENDO64互換機の座を巡る代理戦争の勃発か?

2025年11月中旬より、待ちに待ったAnalogueのNINTENDO64互換機『Analogue 3D』の発送が開始されました。また、時同じく、パルマー・ラッキー氏率いるModRetroからは、『M64』のディテールが徐々に公開されはじめています。

単に同じFPGAベースのNINTENDO64互換機が同タイミングで出ただけでは? と思われるかもしれませんが、そうではありません。実はこのふたつのマシンが登場する間には長い歴史があり、もはや代理戦争とも言えるような状態になっているのです。

●Analogue 3D公式サイト
https://www.analogue.co/3d

●M64公式サイト
https://modretro.com/pages/m64

▲Analogue 3D。

FPGAのNINTENDO64互換機戦争の幕開けに?

そもそも、FPGAでNINTENDO64を動かすという取り組みは、意外にも長い歴史があります。特に最近は、この『Analogue 3D』に加えてパルマー・ラッキー氏率いるModRetroから、同じくFPGAでNINTENDO64を再現した『M64』が発表され、ますます熱を帯びてきた印象もあります。

この「FPGA」とはField-Programmable Gate Arrayの略語で、めちゃくちゃ簡単にいうとオリジナルのハードをチップ上で再現できる技術だと思えばいいでしょう。とくにここ最近は、欧米を中心にソフトウェアで模倣したエミュレーターよりも注目が高まっている印象です。

▲ModRetroから発売予定のNINTENDO64互換機『M64』。

その戦陣を切ってリリースされたのが、MiSTer FPGAで公開されたNINTENDO64コアでした。当時、MiSTer FPGAで再現するのは不可能と言われていましたが、そこに果敢に挑んだのが「魔法使い」とも称されることがあるFPGAzumSpassことRobert Peip氏です。

Robert氏は、2023年1月からMiSTer FPGAのNINTENDO64コア開発に関する調査を開始し、その年の12月9日までにすべての公式ゲームが少なくとも起動して遊べるようにする状態まで完成させて、世間を驚かしました。

もうひとつ、重要な人物がいます。それが、『Analogue Pocket』のopenFPGA用のコアなどを多数開発してきたUltraFP64(Murray Aickin)氏です。同氏は2018年頃より世界初のFPGAでNINTENDO64を実現する互換機『Ultra FP64』を開発してきました。残念ながらそのプロジェクトは現在消滅してしまったかのように思われますが……それと入れ替わるように登場したのが『Analogue 3D』だったのです。

そこで、実は『Analogue 3D』のコアを開発したのはUltraFP64氏なのではないか? という噂が飛び交うようになりました。AnalogueとUltraFP64氏のどちらもこの関係性を否定はしているものの、公然の秘密ではないかと言われています。

▲幻に終わった世界初のFPGAベースのNINTENDO64互換機『Ultra FP64』。しかし、その魂は『Analogue 3D』に受け継がれているという噂が?(写真はインターネットアーカイブからのもの)

“魔法使い” vs “元祖世界初”の代理戦争が勃発か?

長年、「世界初のFPGAでNINTENDO64を再現するためのマシン」を開発してきUltraFP64氏ですが、Robert氏という思わぬ伏兵が現れてその座を奪われてしまいます。しかし、噂されているように『Analogue 3D』が同氏の手によって生まれた物だとしたら、マニアックなMiSTer FPGAというフォーマットとは異なり、コンシューマー向けの製品としてリリースされたという意味では一歩先を行く形となりました。

そこで、もうひとつの注目ポイントがModRetroの『M64』の存在です。同社のゲームボーイカラー互換機である『CHROMATIC』は、MiSTer FPGAのコアをベースに開発されたマシンでした。そして、この『M64』もMiSTer FPGAのコアをベースにしていると言われています。

Robert Peip氏自身も『M64』の開発に携わっていることを明かしていますが、MiSTer FPGAで採用されていたDE10-nanoよりも強力な環境を得たことで、MiSTer FPGAでは実現できなかったものにも取り組んでいると思われます。

つまり、UltraFP64氏の『Analogue 3D』とRobert Peip氏の『M64』のNINTENDO64互換機による対決が、時とプラットフォームを変えて、代理戦争のようにふたたび起こるのではないか、という構図になりますね!

via.The Memory Core

ABOUT US
アバター画像
retrogamer