PSPでGBAゲームが大幅高速化!『GBAdhoc 4.5.0』公開、『DOOM II』は約19fpsから59fpsに

PSPでGBAゲームが大幅高速化!『GBAdhoc 4.5.0』公開、『DOOM II』は約19fpsから59fpsに

PSP向けゲームボーイアドバンス(GBA)エミュレーター「GBAdhoc」の最新バージョンとなる「GBAdhoc 4.5.0」が、2026年11月2日(日本時間)に公開されました。開発を手掛けるShoshinFauteux氏によると、実機を使用して46のテスト場面を比較した結果、旧バージョンの4.1.0から平均26.7パーセントのフレームレート向上が確認されたとのことです。

GBAdhocは、PSP上でGBAのほか、ゲームボーイ(GB)やゲームボーイカラー(GBC)のゲームも楽しめる非公式エミュレーターです。当サイトでも以前からアップデート情報をご紹介してきましたが、今回は特に処理の重かったGBAゲームの高速化に加えて、入力遅延の軽減や描画機能の改善などが行われています。

●GBAdhoc 4.5.0(公式リリース・ダウンロード)
https://github.com/ShoshinFauteux/GBAdhoc/releases/tag/v4.5.0

●GBAdhoc(公式GitHub)
https://github.com/ShoshinFauteux/GBAdhoc

『DOOM II』が約19fpsから59fpsに!入力遅延も大幅に軽減

今回のアップデートで特に注目したいのが、GBAゲームの動作速度が大幅に改善されたことです。

開発者によると、これまでのGBAdhocでは、ゲームの実行中にプログラムのコードが書き換えられると、そのたびに再変換の処理が必要になり、動作速度が低下する原因になっていました。今回の4.5.0では、この処理を最適化することで、必要な部分だけを更新できるようになっています。

実際にPSP-3000を使用して検証した結果、『DOOM II』では旧バージョンの18.7fpsから59.0fpsへと大幅に向上。ほかにも『Duke Nukem Advance』が17.5fpsから57.8fps、『FIFA 07』が21.8fpsから59.5fpsになるなど、これまで処理が重かったゲームで大きな改善が見られています。

さらに、PSP-1000とPSP-3000を使用し、36タイトルの46場面で比較したところ、フレームレートは平均26.7パーセント向上。旧バージョンで58fpsを下回っていた場面に限定すると、平均68パーセントの改善が確認されたとのことです。また、58fps未満だった18場面のうち、今回のアップデート後も58fps未満だったのは5場面に減少しています。

ただし、これらは開発者が選んだ特定のゲームや場面、設定で測定した結果です。すべてのゲームが同じ割合で高速化されるわけではなく、動作速度はタイトルやプレイする場面によって異なります。

また、ゲームの操作に対する反応速度も改善されています。開発者の測定によると、フルスピードで動作する比較的軽いGBAゲームでは、エミュレーターがボタン入力を読み取ってから画面に反映されるまでの遅延が、従来の約4フレームから約1~1.5フレームに短縮されたとのことです。

これはエミュレーター内部の計測によるもので、実際の操作全体の遅延をカメラなどで測定した数値ではありません。それでも、動作速度の改善だけではなく、操作に対する反応の向上も図られている点は見逃せません。

GB/GBCの動作改善や画面フィルターも追加!更新時には注意点も

今回の4.5.0では、GBA以外のゲームについても改善が行われています。GBとGBCのエミュレーション処理が高速化され、GBCのゲームで数秒おきに発生していた画面の引っかかりも解消されたとのことです。

さらに、新たな画面フィルターとして「LCDグリッド」「ドットグリッド」「走査線」の3種類が追加されています。これらを利用することで、液晶のドット感や走査線を再現した表示でゲームを楽しめるようになりました。

スクリーンショット機能も改善され、撮影した画像はPNG形式でPSPの「PICTURE/GBAdhoc」フォルダーに保存されます。そのほか、ゲーム内メニューからのリセット機能や、一部タイトルで発生していた起動時の不具合なども修正されています。

なお、以前のバージョンからアップデートする場合は、インストール先のフォルダーに注意が必要です。今回の4.5.0は「PSP/GAME/GBAdhoc」にインストールされますが、4.1.0では「PSP/GAME/GBAdhoc410」という別のフォルダーが使用されていました。

そのため、4.1.0から更新する場合は、必要なセーブデータやセーブステート、設定ファイルの「config.ini」、チート用フォルダーなどを新しいインストール先に移動する必要があります。一方、3.5.0や4.0.0からの更新では、従来のフォルダーに上書きすることで設定やセーブデータを引き継げます。

また、通信プレイについても改善が行われていますが、すべての問題が解決されたわけではありません。『Mario Tennis: Power Tour』や『Mario Golf: Advance Tour』では、ワイヤレスアダプターを使用した通信時に動作が不安定になったり、接続が切断されたりする問題が残っています。これらについては今後のアップデートで対応する予定とのことです。

GBAdhoc 4.5.0は、開発者のGitHubで無料公開されています。対応するのはPSP-1000、PSP-2000、PSP-3000、PSP Goで、利用にはカスタムファームウェア(CFW)やARKなどを導入した環境が必要です。なお、エミュレーター本体に市販ゲームのROMファイルは含まれていません。

今回のアップデートでは、単に新しい機能が追加されただけではなく、これまで処理の重さがネックになっていたGBAゲームの動作速度が大きく改善されています。特に『DOOM II』などで報告されている結果を見ると、PSPでGBAゲームを楽しむ環境が着実に進化していることがうかがえます。

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