PS Vita向けの非公式リカバリーツール『PS Vita Recovery Menu』の最新版となるv1.1.6が、2026年10月26日に公開されました。開発を手掛けるDrinkingSubsetによると、今回のアップデートでは、これまで正常に動作していなかったデータベースの再構築機能が改善され、起動時プラグインを利用することで実行できるようになっています。
ただし、この機能を利用するには『Ensō』が導入された環境が必要です。また、データベースの再構築によってホーム画面の配置なども初期化されるため、実行する際には注意が必要です。
●『PS Vita Recovery Menu』v1.1.6配布ページ
https://github.com/DrinkingSubset/PS-Vita-Recovery-Menu-Project/releases/tag/v1.1.6
●『PS Vita Recovery Menu』開発元プロジェクト
https://github.com/DrinkingSubset/PS-Vita-Recovery-Menu-Project
起動時プラグインを利用してデータベースを再構築
『PS Vita Recovery Menu』は、PS Vitaのプラグイン管理やシステム診断、ストレージ関連の修復などを行うことができる非公式のHomebrewツールです。今回公開されたv1.1.6では、以前から搭載されていた「Rebuild Database」機能が修正され、データベースの再構築が行えるようになりました。
この機能で特徴的なのが、専用の起動時プラグインを利用しているところです。通常のアプリからはアクセスできないシステム領域を操作する必要があるため、再構築の処理を本体の起動時に行う仕組みが採用されています。
具体的には、アプリ側で再構築を指示すると、ur0:tai/rebuild_db_triggerという要求ファイルが作成されます。その後、PS Vitaを再起動すると、起動時プラグインの『boot_recovery.skprx』がur0:shell/db/app.dbというデータベースファイルを削除。これによって、PS Vitaのシステム側でデータベースの再構築が行われるという仕組みです。
つまり、アプリ上で再構築を選んだ瞬間に処理が始まるわけではなく、次回の本体起動時に実行されるというわけですね。処理の結果については、リカバリーメニュー上に通知が表示されるようになっています。
データベースを再構築すると何が変わる?
気になるのが、データベースを再構築した場合に、インストール済みのゲームやセーブデータがどうなるのかという点ではないでしょうか。
開発者の説明によると、今回の機能はゲームやアプリ本体、セーブデータを削除するものではありません。一方で、ホーム画面のフォルダー構成は解除され、アプリのアイコンも初期状態の並びに戻されます。
そのため、ホーム画面を細かく整理している場合は、再構築後に改めてアイコンを並べ直す必要があります。
なお、誤操作を防ぐため、再構築の実行前には警告と確認画面が表示されるようになっています。また、すでに再構築が予約されている場合は、そのまま実行するか、キャンセルするかを選択することも可能です。
ただし、ゲームやセーブデータが削除されないというのは、あくまでも開発者が説明している仕様です。実機での独立した動作検証は行っていないため、重要なデータについては事前にバックアップしておくことをおすすめします。
利用には『Ensō』環境が必要! プラグインの更新にも注意
今回のデータベース再構築機能を利用するうえで、もうひとつ注意したいのが対応環境です。
この機能は、PS Vitaの起動時からプラグインを読み込める『Ensō』環境を前提に作られています。
一方、『h-encore』のみを利用している環境では、起動時プラグインの読み込みが間に合わないため、データベースの再構築処理は実行されません。ホーム画面でデータベースが使用されている状態で削除してしまうことを避けるため、この場合は処理をスキップする設計になっています。
また、旧バージョンから更新する場合は、アプリ本体だけでなく起動時プラグインも更新する必要があります。
開発者によると、最新版のインストール後に「Recovery Installer」を開き、起動時プラグインを再インストールしてから本体を再起動する必要があるとのことです。古いプラグインが使用されている場合や、必要なプラグインが見つからない場合には、画面上にその旨が表示されます。
このほか、v1.1.6では確認画面で○ボタンを押した際の動作や、一部の文字表示に関する不具合なども修正されています。
PS Vitaのデータベースに問題が発生した際の選択肢が増えたことは、改造済みの本体を利用しているユーザーにとってありがたいところです。ただし、システムの管理ファイルや起動時プラグインを扱うツールだけに、すべての不具合を修復できるわけではありません。利用する場合は、対応環境や注意事項を十分に確認しておきましょう。
ちなみに、当サイトではPS Vitaを改造して、エミュレーターやPort版のゲームを動かした記事も公開しています。興味がある人は、こちらもチェックしてみてください。


















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