GitHubユーザーのDarthSully氏が2026年10月24日、スーパーファミコン用アクションゲーム『スーパーメトロイド』をPS Vitaで動作させる非公式移植プロジェクト『Super Metroid Slopfied Vita』を公開しました。現在、GitHubではPS VitaにインストールできるVPKファイルが配布されています。
今回の移植版は、通常のスーパーファミコンエミュレーターとは異なり、ゲームのプログラムを再コンパイルする技術を利用しているのが特徴です。また、PS Vitaのタッチスクリーンを使った16:9表示の切り替えなど、独自の機能も搭載されています。
●Super Metroid Slopified Vita(GitHub)
https://github.com/DarthSully/SuperMetroid-Slopified-Vita-Port
●SuperMetroidRecomp(元プロジェクト)
https://github.com/mstan/SuperMetroidRecomp
エミュレーターとは異なる再コンパイル技術を採用
『スーパーメトロイド』は、1994年に任天堂からスーパーファミコン向けに発売されたアクションゲームです。今回公開された『Super Metroid Slopfied Vita』は、mstan氏らが開発している『SuperMetroidRecomp』をベースに、DarthSully氏がPS Vita向けに移植したものです。
一般的なエミュレーターは、スーパーファミコンのCPUや各種ハードウェアの動きをソフトウェアで再現し、元のゲームプログラムを実行します。
一方、『SuperMetroidRecomp』では、ゲームのプログラムの一部をC言語に変換する再コンパイルという仕組みが利用されています。これにより、変換した処理を移植先の環境で実行できるようにしています。
もっとも、ゲームのすべての処理を変換しているわけではありません。映像や音声など、スーパーファミコンのハードウェアに関係する部分にはエミュレーションも利用されており、両方の技術を組み合わせた仕組みになっています。
こうした方式を利用して、スーパーファミコン向けに作られたゲームをPS Vita上で動作させようというのが、今回のプロジェクトです。

画面タッチで16:9表示やエネルギー無限の切り替えが可能
今回のPS Vita移植版では、携帯ゲーム機ならではの操作も追加されています。
特徴的なのが、タッチスクリーンを利用した機能の切り替えです。画面の左半分をダブルタップすると16:9表示のオン・オフを切り替えられるほか、右半分をダブルタップすることで、エネルギーが減らなくなる設定を切り替えることもできます。
後者は原作に搭載されている機能ではなく、今回の移植版で追加されたものです。なお、16:9表示については、実際に画面の表示範囲がどのように変化するのかまでは確認できていません。
このほか、ニューゲーム開始時にスタートボタンを押すことでイントロをスキップする機能も用意されています。また、ゲーム内でセーブした際には、それに合わせて保存データの書き込みが行われる仕組みになっています。

導入にはゲームROMを別途用意する必要あり
今回公開されたバージョンはv0.3.18で、PS Vita向けのHomebrew配布サイト『Brewology』でも、2026年10月24日付の初回一般公開版として登録されています。
VPKファイルは、開発者のGitHubにある『SuperMetroid-Vita-r18.vpk』から入手可能です。インストールには『VitaShell』などが利用できるため、あらかじめHomebrewを実行できるようにしたPS Vitaが必要になります。
ただし、配布されているVPKファイルにはゲームデータそのものは含まれていません。実際にプレイするには、自分で適法に吸い出したスーパーファミコン版のROMファイルを用意する必要があります。
開発者が指定しているファイル名と配置先は以下の通りです。
必要なROMファイル
Super Metroid (Japan, USA) (En,Ja).sfc
PS Vita内の配置先
ux0:data/SuperMetroidRecomp/
なお、今回のプロジェクトは任天堂やソニーによる公式移植作品ではありません。
また、過去にも別の開発者が『スーパーメトロイド』をPS Vitaへ移植する試みを行っており、今回がPS Vita向けとして初めての移植というわけではありません。
現時点では、PS Vita実機でゲームを最後までプレイできるのか、フレームレートや音声の再現性がどの程度なのかといった点については、十分な検証情報が得られていません。
とはいえ、再コンパイルという技術を利用することで、かつてのスーパーファミコン用ゲームを別のハードで動かすという試みはなかなか興味深いものです。今後の開発や動作状況にも注目したいところです。


















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