PSP向けに発売された『Monster Hunter Freedom Unite』をWindows PCでネイティブ動作させる非公式プロジェクト『MHForever』が、2026年10月22日にアップデートされ、最大180fpsの描画補間に対応しました。
『MHForever』は、Mango77x氏が開発しているオープンソースのプロジェクトです。PSP用ゲームのプログラムをPC向けに静的再コンパイルすることで、エミュレーターを使用せずにWindows上で動作させることを目指しています。
今回対応した『Monster Hunter Freedom Unite』は、日本で発売された『モンスターハンターポータブル 2nd G』に相当する海外版です。ただし、現時点で動作対象となっているのは欧州版のみで、日本版に直接対応しているわけではありません。
●『MHForever』GitHubプロジェクトページ
https://github.com/Mango77x/MHForever
●『MHForever』最新バージョン0.2.2
https://github.com/Mango77x/MHForever/releases/tag/v0.2.2
ゲームの処理速度はそのままに、最大180fpsのなめらかな映像を実現!
『MHForever』は、10月19日に最初のバージョンが公開されたばかりのプロジェクトです。その後も開発が進められており、10月22日(日本時間)に公開されたバージョン0.2.0では、新たにフレーム補間機能が追加されました。
これにより、従来の30fpsに加えて、60fps、90fps、120fps、150fps、180fpsという5種類の描画モードが選べるようになっています。設定はランチャーの「Settings」にある「Frame rate」から変更でき、標準では30fpsが選択されています。
もっとも、ここで注意したいのが、ゲーム自体の処理速度が180fpsになったわけではないという点です。
オリジナルのゲームは30fpsで動作しており、『MHForever』でもゲーム内部の処理はそのまま維持されています。今回追加されたのは、前後のフレームの描画情報をもとに、その間を埋める映像を追加する「フレーム補間」と呼ばれる技術です。
たとえば60fpsに設定した場合、30fpsで動いているゲームの映像の間に新たなフレームを追加することで、画面上の動きをよりなめらかに見せることができます。180fpsでは、30fpsの6倍に相当する表示フレーム数となる仕組みです。
つまり、モンスターやプレイヤーの動きが視覚的になめらかになる一方で、攻撃の当たり判定や操作の受付など、ゲーム内部の処理が180fpsに高速化されるわけではありません。
また、この機能はまだ実験的なもので、村や大型モンスターが登場するような負荷の高い場面では、設定したフレームレートを維持できない場合もあります。開発者は、動作が重い場合には低めの設定を選ぶよう案内しています。
音声のノイズや画面のちらつきなども改善
フレーム補間機能の追加後も、短い間隔でアップデートが行われています。
同じく10月22日に公開されたバージョン0.2.1では、音声の再生中に発生していたクリックノイズが修正されました。これは、音声デバイスに供給されるデータが不足することで発生していた問題で、戦闘中の効果音やBGMなどが安定して再生されるよう改善されています。
また、60fps以上の設定でアイテムのアイコンや文字、小さなテクスチャーなどがちらつく不具合も修正。通常のプレイ中に描画補間が30fpsへ戻ってしまう問題にも対処しています。
さらに、セーブデータの保存場所も変更されました。従来はプログラムと同じ場所に保存されていましたが、現在はWindowsの「Documents\MHForever\saves」フォルダーに保存される仕組みとなっています。これにより、新しいバージョンへ更新する際にセーブデータが失われるリスクを減らしています。
その後公開されたバージョン0.2.2では、画面上に表示されるHUD(ヘッドアップディスプレイ)もフレーム補間の対象に含まれるよう修正されました。これまで正しく補間されていなかった2D表示部分に対処したもので、描画の一貫性を高めるための改善となっています。
利用には欧州版『Monster Hunter Freedom Unite』のゲームデータが必要
『MHForever』の動作環境は、現時点では64bit版のWindowsに限られています。
また、対応しているゲームも欧州版『Monster Hunter Freedom Unite』の「ULES01213」、リビジョン1.01のみです。日本版『モンスターハンターポータブル 2nd G』のUMDから作成したゲームデータを、そのまま使用できるわけではない点には注意が必要です。
最新版はGitHubでWindows向けのZIPファイルとして配布されています。利用する場合は、対応するゲームのUMDから自身で用意したISOイメージをランチャーに登録する必要があります。配布ファイル自体には、ゲームの画像や音声などのデータは含まれていません。
なお、現時点ではオンラインマルチプレイには対応しておらず、実機のPSPで使用していたセーブデータを取り込むこともできません。これらの機能については、今後の対応が予定されています。
『MHForever』はまだ開発初期のプロジェクトですが、オリジナルのゲーム処理を維持したまま、PCならではの高解像度表示や高フレームレートの描画に対応できる点は興味深いところです。
とくに今回追加されたフレーム補間機能は、PSP時代のゲームを現代のディスプレイでよりなめらかに楽しめる可能性を示しています。実際のプレイでどの程度見た目が変わるのか、また、負荷の高い場面でも安定した描画ができるのかなど、今後の検証にも注目したいところです。


















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