【90年代PCゲーム男】伝説の猛獣“ドラゴン”を操るアクションゲーム『DRAKAN Order of the Flame』

【90年代PCゲーム男】伝説の猛獣“ドラゴン”を操るアクションゲーム『DRAKAN Order of the Flame』

今回紹介する『DRAKAN Order of the Flame』をひとことで説明するならば、セガサターンで発売された『パンツァードラグーン』のドラゴンを操りながら戦うシューティングゲーム的要素と、『トゥームレイダー』のフィールドを主体としたアクション&パズルゲームの良い部分をうまく融合させたようなゲームだ。開発元は、『ワイプアウト』や『G-POLICE』などのヒット作を生んだPSYGNOSIS。

当初は並行輸入版(英語版)(※1)でしか日本では入手出来なかったが、2000年3月にイマジニアより日本語にローカライズされたバージョンが発売されている。

ゲームはとある静かな町からスタートする。ある日、その平和な町を凶暴なモンスター達が襲ったのである。町はモンスター達に焼き払われ、人々は惨殺されていく。主人公RYNNの弟デロンも、そのモンスターに連れ去られてしまったのであった。弟を取り返すために、伝説のドラゴンAROKHを従えて旅立っていくのである。

大空、そしてフィールド上の自由度の高さがアクション性を高める

先ほど、例として『パンツァードラグーン』を上げたが、操作性や自由度の高さは、抜群にこちらのほうが優れている。ゲーム自体は、ひとつのレベルにつき1マップという感じで展開されていく。そのマップに隠されているアイテムや謎を解くと、次のマップへ移動できると言った感じだ。

プレイヤーは、このマップの中なら、好きなときに自由に移動することが可能だ。フィールドを駆けめぐろうが、AROKHに乗って、敵のドラゴンと戦おうがプレーヤーの自由なのである。

登場するモンスター達も、それぞれ個性的な戦い方を挑んでくる。同じ種族のモンスターでも個々に性格の違いがあり、必ずしも同じ戦法で戦いを仕掛けてくるとは限らないのである。この、プレーヤーが動き回る空間すべてに関して、出てくる敵や世界などを見事にシミュレートしたゲームといえる。

また、『トゥームレイダー』のような、という表現も使ったが、それはRYNNがAROKHと離れて、洞窟などをひとりで探索することがあるからだ。RYNNは格闘の能力にも優れた女性である。ダンジョンなどで入手した武器を自由に持ち替え、敵を切り刻むことができるのだ。

ゲーム自体の操作は、慣れが必要であるとはいえ、そこそこ扱いやすいといえる。しかしながら、アクションゲームとしての難易度は高く、こまめにセーブをしながらプレイすることが必要だ。

シングルとはひと味違った魅力を持つマルチプレイモード

このゲームは、シングルプレーのほか最大8人まで参加可能なマルチプレーにも対応している。LANや、MPLAYERなどのサーバーを利用できるほか、当時は専用サーバーも用意されていた。インターネットにつなぎマルチプレーを選ぶだけで、いつでも好きなときに見知らぬ相手と戦うことができたのである。

マルチプレーのモードはいくつか用意されており、落ちているアイテムを拾い、敵を切り刻むフィールドタイプと、ドラゴンを操り空中戦を繰り広げるタイプのゲームである。自分の敵は人というのは、動きの予測が付かずかなりアツイ。気が付いたら、何時間もプレイしてしまうほどの楽しさであった。

※1
並行輸入版(英語版)
海外ゲームの中には、他の国で遊べないようにするために、OSの国コード(リージョン)チェックをインストール時や起動時に行っているものがある。このゲームも起動時にリージョンチェックが行われる。

ゲームを起動するには、レジストリーエディターでHKEY-LOCAL-MACHINE>System>CurrentControlSet>Contorol>NIs>Localeのなかの一番上にある(標準)”00000411″を、”00000409″に変更して、再起動すればOKだった。ちなみに、00000411というのは日本の国コードで、00000409はUSである。

▲突然町を襲った、ダークユニオン軍団。なんとも恐ろしい姿をしている。
▲フィールド上での戦闘。最初に持っている武器以外は、すべて耐久度が設定されている。ある程度使用した時点で、消滅してしまう。
▲苦労の末、ようやく伝説のドラゴンを蘇らせることに成功。しかし、本当の冒険はこれから始まるのである。
▲敵のドラゴンは動きも速く、かなり手強い。
▲アリーナのようなところで戦闘を繰り広げるマルチプレー。チーム戦なども行える。

(高島おしゃむ)

ゲーム概要

タイトル:DRAKAN Order of the Flame
メーカー:PSYGNOSIS(日本はイマジニアが発売)
対応ハード:Windows 95/98
ジャンル:アクションアドベンチャー
発売日:イマジニア版は2000年3月
価格:オープンプライス

必要環境
CPU:Pentium 166MHz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:3210MB以上
CD:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480 65536色(DirextX6.1に対応したグラフィックカード)
サウンド:SoundBlaster互換のサウンドカード

©1999Psygnosis Ltd.Developed by Surreal Software,Inc.Drakan Order of the Flame,Psygnosis and the Psygnosis log are TM or Ⓡ of Psygnosis Ltd.All rights reserved.

こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。