32X『カオティクス』PC/Android版v0.4.5公開! スペシャルステージを高速化、スマホ操作も改善

32X『カオティクス』PC/Android版v0.4.5公開! スペシャルステージを高速化、スマホ操作も改善

スーパー32X向けに発売された『カオティクス(Knuckles’ Chaotix)』を、PCやAndroidでネイティブ動作させる非公式プロジェクト『ChaotixRecompiled』のバージョン0.4.5が、2026年10月21日に公開されました。

今回のアップデートでは、これまで処理負荷が大きかったスペシャルステージの高速化が行われたほか、Android向けのタッチ操作も改善。スマートフォンでも、より快適にゲームを楽しめるようにするための変更が加えられています。

当サイトでは9月28日にバージョン0.3.4を紹介しましたが、今回はそれ以降に追加された新たな改善点を中心に紹介していきます。

●『ChaotixRecompiled 0.4.5』(GitHub・配布ページ)
https://github.com/YuutaTsubasa/ChaotixRecompiled/releases/tag/v0.4.5

●『ChaotixRecompiled』(GitHub・プロジェクトページ)
https://github.com/YuutaTsubasa/ChaotixRecompiled

重かったスペシャルステージの処理を高速化

『ChaotixRecompiled』は、一般的なエミュレーターとは異なり、スーパー32X向けゲームのプログラムを事前にC++へ変換する「リコンパイル」という手法を利用しています。これにより、元のゲームを現行のPCやAndroidなどでネイティブアプリとして動作させることができます。

しかし、これまでのバージョンでは、スペシャルステージの処理に課題が残されていました。

通常のステージではゲームのプログラムの大部分が事前に変換されていた一方、スペシャルステージについては変換されていない部分が多く、命令をひとつずつ解釈しながら実行する「インタープリター」に大きく依存していたのです。そのため、処理能力の低いPCでは動作が重くなる原因となっていました。

今回のバージョン0.4.5では、全7種類のスペシャルステージなどを新たに解析対象へ加え、これまで変換されていなかったコードの大部分をネイティブ処理で動かせるように改善。さらに、ゲームの実行中に書き換わるプログラムを正しく扱えるよう、リコンパイル処理そのものにも修正が加えられています。

開発者のPCで測定したところ、ワイドスクリーン表示のスペシャルステージにおける1フレーム当たりの処理時間は、従来の2.10ミリ秒から1.24ミリ秒へ短縮。最も処理が重いフレームについても、4.7ミリ秒から1.9ミリ秒へと改善されたそうです。

もっとも、これらは開発者の環境で測定された数値であり、すべてのPCで同じ結果が得られるわけではありません。また、ゲーム全体のフレームレートが大幅に向上するという意味でもありません。今回の変更は、負荷の大きかった場面の処理を軽減し、動作を安定させるためのものです。

Android向けに『ソニックCD』風のタッチ操作を追加

もうひとつの注目点が、Android版のタッチ操作の改善です。

今回新たに追加されたのは、2013年に登場したモバイル版『ソニックCD』を参考にした操作レイアウトです。

画面左側に方向操作用のボタンを配置し、右側には大きなジャンプボタンを用意。さらに、その上にはホールド(Bボタン)とコール(Aボタン)が小さく配置されており、『カオティクス』に必要な操作をまとめたデザインとなっています。

また、画面右下の空いている部分をタッチしてもジャンプできるため、必ずしもボタンの位置を正確に押す必要がありません。従来のゲームパッド風レイアウトと比べて、スマートフォンの画面でも操作しやすくなることが期待できます。

操作レイアウトは「OPTIONS」→「INPUT」→「TOUCH LAYOUT」から変更可能で、従来のボタン配置を再現した「CLASSIC」と、新たに追加された「SONIC CD」を選択できます。

さらに、画面に表示するタッチボタンの透明度を調整する機能も追加されました。初期設定では通常時が65パーセント、ボタンを押している間は100パーセントとなっており、操作していないときには背景のゲーム画面が見やすくなるよう工夫されています。

Windows・Linux・Android向けに配布

『ChaotixRecompiled 0.4.5』は、GitHubのリリースページからダウンロードできます。

今回用意されているのは、Windows x64、Linux x64、Android向けの配布ファイルです。Android版については、一般的な64ビット環境向けのAPKに加え、32ビットARM環境向けのAPKも公開されています。

ただし、本プロジェクトには『カオティクス』のゲームデータは含まれていません。利用するには、ユーザー自身が適法に入手した日本版または米国版のROMデータを用意する必要があります。また、セガが公式に提供している移植版ではない点にも注意が必要です。

動作検証については、Windowsで29件、Linuxで26件のCTestテストが成功しています。一方、開発者は今回公開したAndroid向けAPKについて、実際のAndroid端末ではまだテストしていないことを明記しています。そのため、Android版の新しいタッチ操作についても、実機での動作や操作感は今後の検証が必要です。

9月に当サイトで紹介したバージョン0.3.4では、ステレオ出力やFM音源の修正、フレーム表示のタイミング調整などが中心となっていました。それに対して今回は、スペシャルステージの処理速度やスマートフォンでの操作性といった、別の部分に手が加えられています。

スーパー32Xの作品を現行環境で動かすというユニークな試みが、アップデートを重ねることでどこまで快適なプレイ環境になっていくのか。今後の改良にも注目したいところです。

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