PS VitaでSpotifyの音楽が再生可能に!非公式アプリ『VitaSpot』が登場、歌詞表示にも対応

PS VitaでSpotifyの音楽が再生可能に!非公式アプリ『VitaSpot』が登場、歌詞表示にも対応

ソニーの携帯ゲーム機『PlayStation Vita(PS Vita)』で、音楽ストリーミングサービス『Spotify』の楽曲を再生できる非公式アプリが登場しました。

開発者の0oPerryo0氏は2026年10月20日、PS Vita向けのHomebrewアプリ『VitaSpot』をGitHubで公開しました。本アプリはPS Vita本体でSpotifyの楽曲をストリーミング再生できるほか、スマートフォンやPCから再生先を切り替えられる『Spotify Connect』にも対応しています。

さらに、同日公開されたv0.0.3では歌詞表示機能も追加されました。利用にはSpotify Premiumの契約やHomebrewアプリを実行できる環境が必要ですが、PS Vitaを現代の音楽ストリーミングサービスに対応したプレーヤーとして活用できるユニークなアプリとなっています。

●VitaSpot(GitHub)
https://github.com/0oPerryo0/VitaSpot

●VitaSpot v0.0.3(リリースページ)
https://github.com/0oPerryo0/VitaSpot/releases/tag/v0.0.3

スマートフォンで聴いていた音楽をPS Vitaに引き継げる!

『VitaSpot』の大きな特徴が、Spotify Connectに対応していることです。これは、Spotifyの音楽を再生する機器をスマートフォンやPCなどから切り替えられる機能で、本アプリを導入したPS Vitaも再生先として選択できるようになります。

たとえば、スマートフォンでお気に入りのプレイリストを聴いているときに、Spotifyアプリの再生デバイス一覧からPS Vitaを選択するだけで、そのまま続きをPS Vitaで楽しめるというわけです。

このとき、スマートフォンからPS Vitaへ音声データを転送しているわけではありません。『VitaSpot』は、オープンソースのSpotifyクライアント『librespot』をベースにしており、PS Vita本体がインターネットを通じて楽曲をストリーミング再生する仕組みになっています。

また、スマートフォンやPCから操作するだけでなく、PS Vita本体で楽曲を探したり、再生を操作したりすることも可能です。

楽曲検索やプレイリストの閲覧に対応! 歌詞を表示する機能も搭載

『VitaSpot』は、Spotify風のインターフェースを採用しており、PS Vitaのタッチスクリーンやボタンを使って操作できます。

ホーム画面には最近再生した楽曲やプレイリスト、保存済みのアルバムなどが表示されるほか、ライブラリからお気に入りの楽曲を探すこともできます。また、楽曲名やアーティスト名、アルバム、プレイリストの検索にも対応しています。

音楽の再生では、最大320kbpsのOgg Vorbis形式をサポート。曲の再生・一時停止、再生位置の変更、音量調整、シャッフル、リピートといった基本的な機能も備えています。

さらに、10月20日に公開されたv0.0.3では、新たに歌詞表示機能が追加されました。

再生画面にあるマイクのアイコンを選択すると、アルバムアートの代わりに歌詞が表示されます。歌詞が提供されている楽曲では、再生位置に合わせて現在の行が強調表示される同期歌詞にも対応。表示された歌詞の行をタップすると、その部分へ再生位置を移動させることもできます。

そのほか、画面を消した状態でも音楽の再生を継続できる機能が用意されています。PS Vitaを音楽プレーヤーとして使う際に、画面を表示し続ける必要がないのは便利なポイントでしょう。

ちなみに、日本語を含む中国語や韓国語などの文字を表示するため、『Noto Sans CJK』フォントも組み込まれています。ただし、日本語の楽曲名やアーティスト名、同期歌詞などが実機上で正しく表示されるかについては、当サイトでは検証していません。

導入にはSpotify Premiumの契約とHomebrew環境が必要

『VitaSpot』を利用するには、Spotifyの有料プランである『Spotify Premium』への加入が必要です。無料プランのアカウントでは利用できません。また、通常のPS Vitaにそのままインストールできる公式アプリではなく、Homebrewアプリを実行できる環境が必要となります。

導入方法としては、GitHubで配布されている『VitaSpot.vpk』を入手し、『VitaShell』を使ってインストールする方式が案内されています。

インストール後はPS VitaをWi-Fiに接続し、『VitaSpot』を起動します。初回ログインでは、同じWi-Fiネットワークに接続したスマートフォンやPCでSpotifyの公式アプリを開き、再生デバイスの一覧からPS Vitaを選択します。

これによってアカウントが連携され、PS Vita側で音楽を再生できるようになる仕組みです。なお、PS Vitaが再生デバイスの一覧に表示されない場合に備えて、PCで認証情報を作成して転送する方法もGitHubで案内されています。

非公式アプリのためSpotifyの利用規約には注意が必要

便利な機能を備えた『VitaSpot』ですが、利用にあたっては注意点もあります。本アプリはSpotify社が提供する公式アプリではなく、同社が提携・承認したソフトウェアでもありません。

さらに、開発者はGitHubの説明で、『librespot』やSpotifyの非公開プロトコルを利用する仕組みが、Spotifyの利用規約に反することを明記しています。実際にアカウント制限などの措置が行われるかどうかは確認できていませんが、利用規約に抵触するリスクがあることは理解しておく必要があります。

また、Spotify側の仕様変更によって、一部の機能が正常に動作しなくなったり、将来的に利用できなくなったりする可能性もあります。現時点では、すべての機能について当サイトで実機検証を行ったわけではないため、その点にも注意が必要です。

PS Vitaを現代の音楽プレーヤーとして再活用できるユニークな試み

当サイトでは先日、PSP向けの非公式Spotifyクライアント『PSPotify ME』についても紹介しました。こちらも古い携帯ゲーム機でSpotifyの楽曲を再生するという試みですが、今回の『VitaSpot』は別の開発者による独立したプロジェクトです。

『VitaSpot』では、Spotify Connectによる再生先の切り替えや歌詞表示など、PS Vitaの機能を生かした使い方ができるところが特徴となっています。

PS Vitaはもともと音楽や動画の再生機能を備えた携帯ゲーム機ですが、そこに現代の音楽ストリーミングサービスを組み合わせられるというのは、なかなか面白い試みではないでしょうか。

公式サービスではないため利用には注意が必要ですが、発売から長い年月が経過したPS Vitaに新たな用途を生み出すという意味でも、Homebrewならではの可能性を感じさせるプロジェクトといえそうです。

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