MiSTer FPGAのApple IIeコアが大幅進化!4スロットのセーブステートや仮想キーボードに対応

MiSTer FPGAのApple IIeコアが大幅進化!4スロットのセーブステートや仮想キーボードに対応

MiSTer FPGA向けに開発されているApple IIe用コア「Apple-II_MiSTer」が、大幅にアップデートされました。今回の更新では、ゲームの途中経過を保存できるセーブステートや、ゲームパッドから文字を入力できる仮想キーボードなど、使い勝手に関わる機能が大きく強化されています。

MiSTer FPGAは、FPGAと呼ばれる書き換え可能な半導体を利用して、往年のゲーム機やコンピューターのハードウェアを再現するプラットフォームです。そのひとつであるApple IIeは、1980年代に登場したパーソナルコンピューターで、数多くのゲームが発売されました。

しかし、当時のパソコンゲームではキーボード操作が必要になる場面も多く、現代のゲームパッドだけで遊ぶには不便な部分もありました。今回のアップデートでは、そうした問題を解消するための機能も充実しています。

開発に携わるNewsdeeGames氏が10月15日付のReddit投稿で紹介したもので、AlanSWX氏やKitrinx氏、Rikkles氏、Jsmolina氏など、複数の開発者が改良に参加しています。

●メインターゲット:Apple-II_MiSTer(GitHub)
https://github.com/MiSTer-devel/Apple-II_MiSTer

ゲームの途中経過をSDカードに保存!4スロットのセーブステート

今回のアップデートで特に注目したいのが、セーブステート機能です。これはゲーム内に用意された通常のセーブ機能とは異なり、動作中のコンピューターの状態を保存して、後から復元できるというものです。

「Apple-II_MiSTer」では、CPUの状態と128KBのRAMの内容をSDカードに保存することができます。保存先は4つのスロットに分かれており、MiSTer FPGAのOSD(画面上に表示される設定メニュー)から切り替えられる仕組みです。

キーボードから操作する場合は、F6キーで現在選択しているスロットに保存し、F5キーで読み込むことができます。セーブファイルはディスクごとに管理されるため、複数のゲームを扱う際にも便利です。

当時のパソコンゲームには、現在のゲームのように気軽に進行状況を保存できないものもあります。そうした作品でも、途中の状態を記録しておけるようになるのは大きなメリットといえるでしょう。

ただし、セーブステートで保存されるのはCPUとメモリの状態であり、フロッピーディスクやHDDの内容までは含まれません。ディスクへの書き込み内容を保存する仕組みとは別なので、この点には注意が必要です。

ゲームパッドでApple IIを操作しやすくなる仮想キーボード

もうひとつの大きな特徴が、画面内にキーボードを表示する機能です。

Apple IIのゲームでは、タイトル画面で特定のキーを押したり、ゲーム中にキーボードからコマンドを入力したりする場面があります。こうした操作をゲームパッドだけで行えるようにするのが、今回紹介された仮想キーボードです。

基本的には、ゲームパッドのスタートボタンを押すことで仮想キーボードを表示できます。十字キーでキーを選択し、Aボタンで入力する仕組みです。また、Bボタンは戻る操作、Xボタンはスペース、RボタンはEnterキーとして利用できます。

さらに、仮想キーボードの表示方法も調整可能です。セレクトボタンで透明度を100、75、50、25パーセントの4段階に切り替えられるほか、Lボタンを使って画面内の上下の配置を変更することもできます。

ゲーム画面に重なる部分を半透明にしたり、邪魔にならない位置へ移動したりできるため、プレイ中の視認性にも配慮されています。

加えて、「Joy2Key」と呼ばれる機能も用意されています。こちらはゲームパッドの操作をキーボードのキー入力に変換するもので、ゲームごとにカスタマイズした設定ファイルを読み込むことも可能です。

例えば、キーボードの特定のキーを使ってキャラクターを操作するゲームでも、あらかじめゲームパッドのボタンに割り当てておけば、毎回仮想キーボードを呼び出す必要がなくなります。

NewsdeeGames氏も今回の改良について、フルサイズのキーボードを用意しなくてもApple IIのゲームを楽しみやすくすることが、開発目的のひとつだったと説明しています。

ディスク形式や映像表示も幅広くサポート

「Apple-II_MiSTer」では、ゲームの操作性だけではなく、ディスクイメージや映像表示に関する機能も充実しています。

ディスクイメージについては、従来から対応していた.dsk、.nib、.do、.poなどに加えて、.woz形式もサポートしています。

.wozはApple IIのフロッピーディスクを保存するための形式で、オリジナルのディスクが持つ情報をより詳細に記録できるのが特徴です。

ただし、現時点の公式READMEによると、通常のディスク書き込み内容をイメージファイルへ保存する機能は、主に.woz形式でサポートされています。ほかの形式では同じように書き込み内容が保存されるわけではありません。

映像表示についても、RGBモニター風のくっきりした表示だけではなく、当時のテレビに近いNTSC方式の色合いを再現するモードなどが用意されています。RGBとNTSCでそれぞれ4種類、合計8種類の映像プリセットを選択でき、好みに合わせて表示を調整することが可能です。

そのほか、フロッピーディスクドライブの動作音やアクセスランプの再現、6502と65C02のCPU切り替え、Mockingboardなどの拡張カードにも対応しています。

なお、今回案内された機能には、以前から開発が進められていたものや既存の対応機能も含まれており、すべてが同時に追加されたわけではありません。

今回の一連の改良によって、MiSTer FPGAでApple IIeのゲームを扱う際の利便性は大きく向上しています。とりわけ、セーブステートと仮想キーボード、Joy2Keyの組み合わせは、当時のパソコンゲームを現代のゲームパッドで気軽に楽しみたい人にとって、魅力的な機能といえそうです。

via.MiSTer FPGAフォーラム

ABOUT US
アバター画像
retrogamer