Xbox 360『ソニック フリーライダーズ』非公式移植にMac版が登場!iOS版も実験配布

Xbox 360『ソニック フリーライダーズ』非公式移植にMac版が登場!iOS版も実験配布

Xbox 360向けに発売された『ソニック フリーライダーズ』を、現行のPCやスマートフォンなどで動作させる非公式プロジェクト「Free Riders Recompiled」の最新版となるv0.10.0が、2026年10月16日に公開されました。

今回のアップデートで注目したいのは、Apple Siliconを搭載したMac向けの実験版が初めて登場したことです。さらに、iPhoneやiPadなどのiOSデバイス向けにも、アプリをインストールするためのIPAファイルが配布されています。

ただし、Mac版はレース中の動作が非常に遅く、iOS版についても実機での動作確認が行われていません。いずれも完成版というわけではなく、現段階では技術的な検証を目的とした実験的な公開となっています。

●Free-Riders-Recompiled(GitHub)
https://github.com/YuutaTsubasa/Free-Riders-Recompiled/releases/tag/v0.10.0

Apple Silicon Macで起動!ただしレース中の動作は約8fps

今回新たに公開されたmacOS版は、Apple Siliconを搭載したMac専用となっており、macOS 13.3以降に対応しています。アプリは「FreeRidersRecompiled.app」という形式で配布されており、グラフィックス処理に必要なMoltenVKも同梱されているため、別途インストールする必要はありません。

開発者のYuutaTsubasa氏によると、M1チップを搭載したMac miniで動作確認を行ったところ、タイトル画面からメニューを経由してレースを開始するところまで成功したそうです。

しかし、肝心の動作速度については、メニュー画面では約60fpsを記録したものの、レース中は約8fpsまで低下することが報告されています。

この原因として挙げられているのが、キャラクターのモデルを動かすスキニング処理に関連したシェーダーの負荷です。Appleのシェーダーコンパイラーが処理に必要なデータの一部をメモリーへ退避させることで、GPUに大きな負荷がかかっているとのこと。開発者は現在、この問題の改善に取り組んでいます。

なお、約8fpsという数値はM1 Mac miniでの検証結果であり、すべてのMacで同じ動作速度になるわけではありません。それでも、現時点では快適にレースを楽しめる状態とはいえず、今後の最適化が待たれるところです。

ちなみに、macOS版はAppleによる公証を受けていないため、初回起動時にはアプリを右クリックして「開く」を選択するなどの操作が必要になります。

iOS版も配布開始!iPhone実機での動作は未確認

さらに今回のv0.10.0では、iOS 16.3以降を対象とした「ios-arm64.ipa」も公開されました。

こちらはApp Storeで配信される正式なアプリではなく、AltStoreやSideloadlyなどのツールを利用し、ユーザー自身で署名してインストールする必要があります。また、操作にはゲームコントローラーが必要です。

気になる動作状況ですが、開発者はiOS Simulatorを使って検証を行い、ランチャーの表示やゲームの読み込みが始まるところまで確認しています。

しかし、シミュレーター側のGPUがゲームの描画に必要な機能に対応していないため、実際のゲーム画面を表示するところまでは検証できていません。

加えて、iPhoneやiPadの実機ではまだテストが行われておらず、ゲームが正常に動作するかどうかも不明です。Mac版と同様の理由で、仮に動作したとしてもレース中のパフォーマンスが低くなる可能性があります。

つまり、今回のiOS版はIPAファイルの配布が始まった段階であり、iPhoneで『ソニック フリーライダーズ』が遊べるようになったというわけではありません。

Kinect専用ゲームを現行環境へ移植するプロジェクト

そもそも『ソニック フリーライダーズ』は、2010年にXbox 360向けに発売されたレースゲームです。最大の特徴は、当時登場したモーションセンサー「Kinect」を利用し、プレイヤー自身が身体を動かすことでキャラクターを操作できることでした。

一方、YuutaTsubasa氏が開発を進めている「Free Riders Recompiled」は、Xbox 360版のプログラムを静的再コンパイルという技術で変換し、異なるプラットフォームでも動作させることを目指した非公式プロジェクトです。

従来からWindows、Linux、Androidなどに対応しており、オリジナル版とは異なり、ゲームコントローラーやキーボードを利用した操作も可能になっています。

また、Windows版では実際のKinectを利用する機能のほか、Webカメラを使って身体の動きを読み取るモーション入力にも対応。Xbox 360のKinectでレースが動作することも確認されていますが、Kinect v2への対応はまだ実験段階です。

なお、「Free Riders Recompiled」にはゲーム本体のデータは含まれていません。利用するには、ユーザー自身が正規に所有するUSA版または欧州版のディスクから用意したゲームデータが別途必要になります。

今回のMac版とiOS版は、まだ実用的に遊べる段階には到達していません。それでも、かつてXbox 360とKinectという専用の環境で楽しんでいた作品が、Macやスマートフォンといった異なる機器でも動作する可能性が示されたことは、興味深い進展といえるでしょう。

今後のアップデートでどこまで動作が改善されるのか、引き続き注目したいところです。

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