R36S系「ArkOS4Clone 20260928」公開!NASマウント&新しいRetroArchコア環境を追加、前日版の不具合も緊急修正

R36S系「ArkOS4Clone 20260928」公開!NASマウント&新しいRetroArchコア環境を追加、前日版の不具合も緊急修正

R36S系クローンをはじめとしたRK3326搭載携帯ゲーム機向けのカスタムOS「ArkOS4Clone」で、最新版となる「ArkOS4Clone-20260928」が公開されました。ただし、今回の20260928は大規模な機能追加を行うアップデートではなく、前日の9月27日に公開された「ArkOS4Clone-20260927」で発生していたテーマ移動に関する不具合を修正するための緊急アップデートという位置付けです。

大きく変わったのは、その前日に公開された20260927です。ファイルマネージャー「351File」が強化され、WebDAV、NFS、FTP、FTPS、SMBを利用したNASやネットワークストレージのマウントに対応。さらに、glibc 2.30より新しい環境を必要とする64bit版RetroArchコアを扱うための仕組みや「glibc242」、SDL 3.4.16なども追加されています。

●GitHub Releases「ArkOS4Clone」
https://github.com/lcdyk0517/arkos4clone/releases

9月28日版は「theme-moving bug」を直す緊急アップデート

まず注意しておきたいのが、20260927と20260928の関係です。GitHubでは20260927が9月27日08:15に公開され、その翌日の9月28日09:18に20260928が公開されています。20260928のリリースノートに記載されている変更内容は、0927版で発生していた「theme-moving bug」を修正するというものです。

そのため、NASマウントや新しいRetroArchコア環境が「20260928で追加された」というよりも、正確には20260927で大型アップデートが行われ、その不具合を修正した最新版が20260928という流れになります。これから導入する場合は、こうした経緯を踏まえたうえで最新版をチェックしておくのがよさそうです。

351Fileが強化!WebDAVやNFS、SMBなどのネットワークストレージをマウント可能に

今回の大型アップデートで、とくに実用性が高そうなのがファイルマネージャー「351File」の強化です。20260927ではフォルダーを2カラムで表示できるようになったほか、rootとarkの両ユーザーでアクセスできるようになりました。

さらに注目したいのがネットワークストレージへの対応で、WebDAV、NFS、FTP、FTPS、SMBを利用したNASやクラウドドライブなどをマウントできるようになっています。家庭内にNASを設置している場合や、PCなど別の機器とネットワーク経由でファイルをやり取りしているユーザーにとっては、R36S系携帯ゲーム機から扱えるストレージの選択肢が大きく広がったことになります。

Baidu Cloud Driveへのログインも新たにサポートされています。もっとも、今回発表されているのは各種ストレージをマウントできるようになったという点であり、ゲームをNAS上から直接動かした場合の速度やエミュレーターごとの互換性まで保証されているわけではありません。実際の利用では、ネットワーク環境や用途に合わせて試していくことになりそうです。

glibc 2.30より新しい環境を要求する64bit RetroArchコアにも対応

もうひとつ大きなポイントが、より新しいLinux環境を前提にビルドされたソフトウェアへの対応です。20260927では、glibc 2.30より新しいバージョンを必要とする64bit版RetroArchコアをArkOS4Cloneから直接開けるようになりました。

また、対応するバイナリがglibc 2.30より新しい環境に依存している場合に、「glibc242」を経由して実行する仕組みも追加されています。リリースノートでも、glibc 2.30より新しい環境を必要とするコアを読み込むためのglibc242と、SDL 3.4.16の追加が今回の大きなハイライトとして挙げられています。

R36S系で使われている環境は必ずしも最新のLinuxランタイムを前提としているわけではないため、新しいglibcを要求するコアやバイナリは、そのままでは動かせないケースがあります。今回、その間を埋める仕組みが用意されたことで、今後新しいRetroArchコアやソフトウェアを取り込んでいく際の自由度が高まったといえそうです。

SDL 3.4.16を追加。Hypseus Singeなどエミュレーター環境も更新

ランタイム関連ではSDL 3.4.16も新たに追加されています。それに合わせて、レーザーディスクゲームなどで利用される「Hypseus Singe」はSDL3を使用するバージョン3.0.2へ更新されました。

ニンテンドーDS向けのスタンドアロンエミュレーター「DSperate」もバージョン3.0.0へ更新されています。利用する場合は「nds_firmware.bin」「nds_bios9.bin」「nds_bios7.bin」の3ファイルをBIOSフォルダーへ配置する必要があります。また、Retrorunの4バージョンが最新版へ更新され、それに必要なflycast2021とflycast2022コアも追加されました。

アーケード関連ではMAMEコアが0.281へ更新されたほか、mame2015とmame2016コアも追加されています。ROM保存用としてmame2000、mame2003、mame、fbneoフォルダーも用意されるなど、単純なコア更新だけではなくファイル構成についても手が加えられています。

XBOX/Nintendoレイアウト切り替えや複数の不具合修正も実施

EmulationStationでは、XBOXレイアウトとNintendoレイアウトを切り替える機能も追加されました。リリースノートによるとドライバー側で実装されており、低遅延化も行われているとのことです。DuckStationについては、BIOSを「/roms/psx/duckstation_bios」に保存する形へ整理され、DTB Selectも多言語対応を強化するために再構築されています。

不具合修正では、RG36/RG36Proで音量が極端に小さくなる問題や、EmulationStationからSDカード2へ切り替えたときにPortsがクラッシュする問題などが修正されています。R36Max2系では、ジョイスティックから意図しない入力が報告される問題に対してコントローラードライバーの最適化も行われました。

なお、OTAアップデートを利用する場合は「firstboot.sh」の交換が必要です。また、MAMEコアはサイズが大きいためOTA用スクリプトには含まれておらず、必要な場合はarkos4cloneリポジトリから別途ダウンロードして指定されたコアフォルダーへコピーするよう案内されています。

前回の20260905とはかなり方向性が異なるアップデートに

当サイトでは9月6日に「ArkOS4Clone-20260905」を紹介しています。このバージョンでは、新たにCoolBoy RS16がサポートされたほか、EmulationStationから画面のリフレッシュレートを変更する機能や、エミュレーターごとにCPU、GPU、DMCの周波数を調整する機能などが追加されていました。

今回はそうした端末自体のチューニング機能とは方向性が異なり、ネットワークストレージとの連携や、より新しいglibcを必要とするRetroArchコア/バイナリへの対応など、OS内部の実行環境を広げる変更が中心になっています。とくにNASを利用しているユーザーにとっては、351FileからWebDAV、NFS、FTP、FTPS、SMBを扱えるようになった点は試してみたくなる機能ではないでしょうか。

ArkOS4CloneはR36Sやそのクローン、派生機を幅広くカバーするだけではなく、エミュレーターやランタイム、ファイル管理といったOSそのものの機能も継続的に拡張されています。20260927はその中でも比較的大きな更新となっており、翌日には不具合を修正した20260928も公開されました。すでに20260927を導入している場合はもちろん、これから新機能を試してみたい場合も、最新の20260928を確認しておくとよさそうです。

ABOUT US
アバター画像
retrogamer