Hennadiy Brych氏(GitHub:superg)が開発する光学ディスク吸い出しツール「redumper」の最新版となる「b751」が、日本時間2026年9月13日に公開されました。今回のアップデートでは「SCSI transfer fix」としてSCSI転送処理に修正が加えられたほか、BDXLに関するチャネル長テーブルの更新も行われています。
redumperは、CDやDVD、HD DVD、Blu-rayなどの光学ディスクからデータを吸い出すためのコマンドラインツールです。Windows、Linux、macOSに対応しており、GPLv3で公開されているフリーソフトウェアです。CDではSCSI/C2エラーの検出やリトライ、サブチャンネルの保存など、低レベルな読み取りに対応しています。
●redumper b751
https://github.com/superg/redumper/releases/tag/b751
要求したデータ量と実際の転送量をチェック
今回のb751で注目したいのが、CDの読み取り時に「要求したデータ量」と「実際にドライブから転送されたデータ量」を照合する処理が追加された点です。
PR #447のコードを確認すると、CDDA読み出しを担当するcmd_read_cddaで、SCSIコマンドの実行結果とともに実際の転送量を取得するよう変更されています。そのうえで、SCSIコマンド自体ではエラーが報告されていなくても、実際の転送量が期待するサイズと一致していなかった場合は、「HOST: SHORT TRANSFER」としてエラー扱いにする処理が追加されています。
ディスクの吸い出しでは、単純に読み取りコマンドが終了したかどうかだけではなく、必要な量のデータを実際に取得できたかも重要です。今回の修正により、少なくともこのCDDA読み出し経路では、要求した量より少ないデータしか転送されなかったケースを正常な読み取りとしてそのまま処理せず、転送不足として検出できるようになっています。
なお、コード上で今回のチェックを確認できるのはcmd_read_cddaの処理です。そのため、すべてのSCSI読み出し処理で同じチェックが追加されたと解釈するのは避けたほうがよさそうです。また、特定のゲーム機用ディスクで発生していた問題を修正したものだという説明も、現時点では確認できません。
CDの低レベル読み取りには対応ドライブが必要
redumperでは、CDを精度高く吸い出す場合、対応する光学ドライブを使用することが推奨されています。対応するPLEXTOR製ドライブでは独自のD8 CDDAアクセスを利用し、LGやASUS、LITE-ONなどのMediaTek系ドライブではBE CDDA経路などを利用して読み取りを行います。一般的なMMC対応ドライブも実験的には利用できますが、ファームウェアの制限によって完全なCDイメージを取得できない場合があります。
b751のビルド環境では、WindowsとLinux向けにx86、x64、ARM64版、macOS向けにx64とARM64版が用意される構成となっています。利用する場合は、吸い出したいディスクに加えて、それぞれの用途に対応した光学ドライブを別途用意する必要があります。
なおredumperは、OmniDriveファームウェアを利用したDVD/Blu-rayのRAW読み取りや、Xbox、Xbox 360、ゲームキューブ、Wii、Wii Uなどのディスク吸い出しにも以前から対応しています。これらは今回のb751で新たに追加された機能ではありません。
当サイトでも以前、OmniDriveを導入した光学ドライブとredumperを組み合わせ、Xbox 360のディスクを吸い出す方法を紹介しています。すでにredumperを利用している人は、今回のb751もチェックしてみてはいかがでしょうか。
BDXL関連の更新も収録
b751にはこのほか、「BDXL channel lengths」としてBDXL関連のチャネル長テーブルを更新する変更も収録されています。リリースノートでは、「SCSI transfer fix」とこのBDXL関連の変更がb751の主な更新点として掲載されています。
















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