Xbox 360向けに発売されたRPG『ブルードラゴン』を、PC上でネイティブ動作させる非公式プロジェクト「re」のバージョン1.0が、2026年8月28日に公開される予定です。
●re — GitHub
https://github.com/zolaware/reblue
海外メディアPC Gamerが8月26日に開発者への取材をもとに報じたもので、最大4K解像度への対応やフレームレート制限の解除、キーボード+マウス操作、Modマネージャーなど、PC移植版らしいさまざまな機能が盛り込まれています。
『ブルードラゴン』は、坂口博信氏率いるミストウォーカーがプロデュースし、アートゥーンが開発を担当したRPGです。キャラクターデザインを鳥山明氏、音楽を植松伸夫氏が担当しており、日本では2006年12月7日にXbox 360向けに発売されました。
今回登場する「re」はマイクロソフトやミストウォーカーによる公式移植ではなく、有志によって進められている非公式プロジェクトです。
エミュレーターで動かすのではなく、ゲーム自体をPC向けに再コンパイル
「re」で利用されているのが、Xbox 360用ソフトの静的再コンパイルを目的として開発されている「ReXGlue」です。
ReXGlueではXbox 360のPowerPCコードを事前に解析し、現代の環境で動作するC++コードへ変換します。Xbox 360本体をソフトウェア上で再現してゲームを動かす一般的なエミュレーターとは異なり、ゲームごとのPC向け実行環境を構築していくアプローチです。ただし、「Xeniaとはまったく無関係」というわけではありません。
ReXGlue公式では、そのランタイムがXbox 360エミュレーター「Xenia」のエミュレーターコアを基礎にしていることを明記しています。一方でPC Gamerによれば、「re」では従来Xenia由来の仕組みに頼っていた描画部分についても、『ブルードラゴン』のゲームエンジンに合わせたネイティブレンダラーの構築が進められています。
そのため、「Xeniaを裏で動かしているだけのPC版」というよりは、Xeniaなどで蓄積されたXbox 360の解析成果を利用しながら、ゲーム専用のPC移植版を作っているものと考えたほうが実態に近そうです。
最大4Kや高フレームレート、Modにも対応
バージョン1.0では、単純にXbox 360版をPC上で動かすだけではなく、多数の機能が追加されています。主なものは以下の通りです。
- 最大4K解像度
- ウィンドウ/フルスクリーン表示
- 4:3、16:9、16:10、21:9、32:9などのアスペクト比
- LowからUltraまでの画質設定
- 最大8x MSAA/4x SSAA
- 異方性フィルタリング
- シャドウ品質、描画距離の設定
- 45~120度の視野角調整
- フレームレート制限解除
- 30/60/90/120fpsへの上限設定
- キーボード+マウスのネイティブ対応
- Xbox、PlayStation、Switch、Steam Deckなどに合わせたボタン表示
- Modマネージャー
- Steam Deck対応
『ブルードラゴン』はもともと30fpsを前提として作られていますが、「re」ではゲームロジック自体は30Hzのまま、フレーム補間を利用することで高フレームレート時の滑らかなアニメーションを実現しているとのことです。
Steam Deckについても動作が確認されており、PC Gamerのテストでは1080p/60fpsで動作したとされています。
また、Xbox 360版『ブルードラゴン』は3枚組DVDとして発売されましたが、「re」では3枚分のゲームデータをひとつの環境から扱えるようになっています。オリジナルのゲームデータそのものは「re」には含まれないため、実際の導入には正規に所有しているゲームのデータが必要になります。
現在のXboxでも遊べるが、PC版はこれまで存在しなかった
ちなみに、『ブルードラゴン』自体が現在Xbox 360でしか遊べないわけではありません。現在もXboxストアでは販売が継続されており、後方互換機能によってXbox OneとXbox Series X|Sでもプレイ可能です。
今回の「re」のポイントは、旧ハードでしか遊べなかったタイトルを救済することよりも、これまで正式なPC版が存在しなかった『ブルードラゴン』を、解像度やフレームレート、入力デバイス、ModなどPC向けに手を加えた状態でネイティブ動作させるところにあります。
「re」1.0は8月28日にGitHubで公開予定。ただし8月27日の記事執筆時点では、公開先として案内されているGitHubリポジトリはまだアクセスできない状態となっています。
具体的なダウンロード方法や必要となるゲームデータ、導入手順については、正式公開後に確認したほうがよさそうです。
via.PC Gamer















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