1987年にBally/Midwayから発売されたアーケードゲーム『Xenophobe』を、Analogue Pocket上で再現するopenFPGAコアが2026年8月19日に公開されました。
●『Xenophobe』Analogue Pocket openFPGAコア
https://github.com/plasticbugs/analogue-pocket-xenophobe/?utm_source=chatgpt.com
今回公開されたコアでは、オリジナルのアーケード基板「Midway MCR-68000」をFPGA上に再実装。さらに映像については、MAMEを基準にした比較テストでピクセル単位の一致も確認されています。
3分割画面が特徴的な1987年のアーケードゲーム『Xenophobe』
『Xenophobe』は、1987年にBally/Midwayから発売されたアーケード向けのアクションゲームです。宇宙ステーションに侵入したエイリアンを排除していくという内容で、最大3人で同時にプレイすることができます。なかでも特徴的なのが画面構成です。
ひとつの横長画面を3つのエリアに分割し、それぞれのプレイヤーが独立した画面を見ながらゲームを進めるという、当時としてはかなり変わった仕組みが採用されていました。
プレイヤーごとに8方向ジョイスティックと3つのボタンが用意されており、最大3人がそれぞれ別々に宇宙ステーション内を探索することができます。
MCR-68000基板をFPGA上に再実装
今回公開されたopenFPGAコアを開発したのは、GitHubで「plasticbugs」として活動している開発者です。単純に『Xenophobe』のゲーム部分だけを再現したものではなく、オリジナルで使用されていたMidway MCR-68000アーケード基板をFPGA上に再実装しています。
メインCPUにはMotorola 68000が使われており、6840タイマーも再現。さらにサウンドについても、別の68000プロセッサーと10bit DACを搭載していた「Sounds Good」オーディオボードを再実装しています。
つまり、ソフトウェアエミュレーターをAnalogue Pocket上で動かしているのではなく、当時のアーケードハードウェアの回路をFPGA上に構築することでゲームを動作させているというわけです。
MAMEとの比較では「異なるピクセルはゼロ」
さらに興味深いのが、映像出力の検証方法です。開発者はMAMEをリファレンスとして回帰テストを行っており、テストに使用しているゲーム中の静止状態について比較したところ、「異なるピクセルはゼロ」になっていると説明しています。
FPGAコアでは、ゲームが動作するだけではなく、実機のタイミングや描画処理をどこまで正確に再現できるかも重要なポイントになります。
今回のコアではMAMEによる出力との比較を自動化するテスト環境も用意されており、映像の再現性についてかなり細かく検証しながら開発が進められているようです。
3つのプレイヤーポジションも切り替え可能に
『Xenophobe』のオリジナル筐体では、画面が上・中・下の3段に分割され、それぞれに対応したプレイヤーステーションが存在しています。コア公開当初、開発者は残るふたつのプレイヤーポジションにも対応し、9人いるプレイアブルキャラクターを選べるようにする作業を進めていると説明していました。
その後、公開翌日の8月20日には早くもこの機能が実装されています。現在はAnalogue Pocketのゲーム内コアメニューにある「Player Position」から、3つのプレイヤーステーションを切り替えることが可能です。
実機では各ステーションごとにコイン投入口も独立していたため、この仕様も再現。使用するプレイヤーポジションを選んでからクレジットを投入する仕組みになっています。同時に、インターミッションで流れる楽曲についても音声の修正が行われています。
ROMはユーザー自身で用意する必要あり
今回のopenFPGAコアには、『Xenophobe』のゲームROMそのものは含まれていません。利用する場合はユーザー自身でROMを用意し、MAMEの「xenophob」ROMセットから「xenophobe.rom」という単一ファイルを作成する必要があります。
GitHubではこの作業を行うPythonスクリプトも公開されており、ROMセット内の各ファイルのCRCを確認したうえで結合し、完成したファイルについてもチェックサムを検証する仕組みになっています。
作成した「xenophobe.rom」をAnalogue PocketのSDカード内にある指定フォルダへコピーすることで利用できます。もちろん、ゲームROMについては自身が利用する権利を持つものを用意する必要があります。
携帯型のAnalogue Pocketでゲームボーイなどの家庭用ゲーム機をFPGA再現するだけではなく、1980年代の特殊なアーケード基板や3人用筐体の仕様まで再現してしまう今回の『Xenophobe』コア。
openFPGAならではの、かなりマニアックで面白いプロジェクトといえそうです。
via.Reddit














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