『EOS Kiss X4』がゲーム機に!? 一眼レフで『DOOM』が動く! カメラのボタンで操作、セーブやBGMにも対応

『EOS Kiss X4』がゲーム機に!? 一眼レフで『DOOM』が動く! カメラのボタンで操作、セーブやBGMにも対応

キヤノンのデジタル一眼レフカメラ『EOS Kiss X4』で、名作FPS『DOOM』を実際にプレイできるソフトウェア「Doom 550D」が話題になっています。

●Doom 550D公式GitHub
https://github.com/lauris-nl/doom550d

●最新版v0.4.1のリリースページ
https://github.com/lauris-nl/doom550d/releases/tag/v0.4.1

これは開発者のlauris-nl氏が、キヤノン製カメラ向けの「Magic Lantern」上で動作するモジュールとして『DOOM』を移植したもの。海外で「EOS 550D」や「Rebel T2i」として販売されたモデルに加えて、日本版の『EOS Kiss X4』にも対応しています。

プロジェクトそのものは2026年7月からGitHubで公開されており、最新版のv0.4.1は7月18日にリリースされています。その後、8月17日にXで実機映像が改めて拡散され、翌18日には海外メディアでも取り上げられるなど、再び注目を集めています。

カメラのボタンだけで『DOOM』を操作可能

「Doom 550D」が面白いのは、単純に画面へ『DOOM』を表示しているだけではなく、実際にEOS Kiss X4本体のボタンを使ってゲームを操作できるところです。

方向キーで前後移動と左右旋回を行い、「+」ボタンを押しながら移動すると走ることができます。「-」ボタンと左右キーを組み合わせればストレイフ移動も可能です。

さらにSETボタンが射撃、PLAYボタンがドアやスイッチの操作に割り当てられています。背面のダイヤルを回せば武器の切り替えも可能で、DISP.ボタンではオートマップ、MENUボタンではゲームメニューを呼び出せます。

ちなみに、カメラらしくシャッターボタンで射撃……というわけではありません。

開発者によると、ISOボタンや被写界深度確認ボタン、シャッターボタンなどはキヤノン側の処理によってEOSの表示やオートフォーカスなどが割り込む可能性があることから、あえて『DOOM』の操作には使用していないとのことです。

セーブだけではなくBGMや効果音まで対応

さらに驚かされるのが、ゲームとしてかなり本格的に作り込まれているところです。

「Doom 550D」では最大32個のDOOM系IWADを選択でき、それぞれのWADごとに個別のセーブデータを保持することができます。『DOOM』『DOOM II』のほか、『Final Doom』や『Freedoom』などにも対応しています。ゲームデータそのものは配布されていないため、プレイヤー側で合法的に入手したIWADを用意する必要があります。

BGMと効果音にも対応しています。BGMについては、選択したIWADに含まれるMUSデータを読み込み、24ボイスの軽量なソフトウェアシンセサイザーで生成。それを『DOOM』の8ビット効果音とミックスし、48kHzのモノラル音声としてカメラ側から出力する仕組みになっています。

最新版のv0.4.1では、音楽が断続的に途切れる問題も修正されています。

360×240ドットを2倍整数スケーリング

画面表示にも、レトロゲームファンには気になる工夫が盛り込まれています。通常の表示に加えて、ゲーム画面を360×240ドットでレンダリングし、EOS Kiss X4側の720×480ドット表示へ各ピクセルを2×2ドットとしてそのまま拡大する「extra unofficial fullscreen」が用意されています。補間を行わない、いわゆる2倍の整数スケーリングで表示する仕組みです。

ゲーム中に画面サイズを変更することもでき、このモードではステータスバーを非表示にしてゲーム画面を大きく表示できます。さらに、ゲームプレイ中にDelete/Trashボタンを素早く3回押すと、隠しチートメニューも出現。クラシックな『DOOM』のチートを有効にしたり、BGMの変更やステージ移動などを行うことができます。

現在はEOS Kiss X4専用

現在公開されている「Doom 550D」は、キヤノン『EOS 550D/Rebel T2i/Kiss X4』のファームウェア1.0.9と、対応するMagic Lantern 550D.109環境を対象にしています。

開発者は、公開されているdoom.moをほかのカメラや異なるファームウェアにそのままインストールしないよう注意しています。他機種へ移植する場合は、それぞれのカメラに合わせて画面表示やボタン、オーディオ周りなどを調整し、改めてビルドする必要があります。

また、現状は実験的なソフトウェアという位置付けで、WADを変更したあとにはカメラの再起動が必要になるほか、PWAD/MODの選択やネットワーク対戦などには対応していません。「何にでも『DOOM』を移植する」というのは昔から続く定番のハッキング文化ですが、今回は一眼レフカメラをゲーム機にしてしまったうえ、単なるデモにとどまらず、操作、セーブ、BGM、効果音まで実装されています。

撮影の合間にEOS Kiss X4で『DOOM』を1プレイ――実用性はともかく、レトロゲームとカメラの両方が好きな人にはかなり気になるプロジェクトではないでしょうか。

via.TechEBlog

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