Androidの2画面機がさらに便利に。「ES-DE 3.5.0」でゲームごとに起動画面を指定可能

Androidの2画面機がさらに便利に。「ES-DE 3.5.0」でゲームごとに起動画面を指定可能

LinuxやWindows、macOS、Androidなどに対応したゲームフロントエンド「ES-DE Frontend」の最新版となる「ES-DE 3.5.0」が、2026年9月30日にリリースされました。今回のアップデートでは、とくにAndroid版の2画面端末向け機能が強化され、ゲームを起動するディスプレイをシステム単位だけではなく、ゲーム単位でも設定できるようになっています。

ES-DEは、複数のゲームシステムやエミュレーターをひとつのインターフェイスから管理・起動するためのフロントエンドです。そのため今回追加された機能も、ES-DE自体がゲームをエミュレーションするものではなく、対応するエミュレーターをどの画面で起動するかを管理するためのものとなっています。

●ES-DE 3.5.0公式GitLab Release
https://gitlab.com/es-de/emulationstation-de/-/releases/v3.5.0

2画面機でゲームごとに起動画面を指定可能に

Android版ES-DEでは以前から、2画面端末などでゲームやエミュレーターを反対側のディスプレイに起動する「Launch games on the other screen」機能が用意されていました。しかし従来は基本的に全体へ適用する設定だったため、ゲームシステムやタイトルごとに細かく使い分けることはできませんでした。

ES-DE 3.5.0では、この設定をシステム単位とゲーム単位で変更できるようになっています。システム単位の設定は「Other settings」内に追加されたサブメニューから行え、さらにゲームごとの設定についてはメタデータエディターから指定できます。

たとえば、携帯ゲーム機系のタイトルは下側のディスプレイで起動し、据え置き機系は大きな上側のディスプレイを使うといった設定が可能です。さらに同じシステムの中でも、特定のゲームだけ起動画面を変更するといった使い分けができるようになったことが、今回のアップデートにおける大きなポイントといえそうです。

なお、ここでいう「2画面対応」は、ニンテンドーDSのようにひとつのゲーム映像を上下2画面へ自動的に振り分ける機能ではありません。あくまでも、ES-DEからゲームやエミュレーターを起動するときに、どちらのディスプレイへ表示させるかを指定する機能です。

RetroArchのコアが入っているか起動前にチェック

Android版ではもうひとつ、RetroArch関連の便利な機能が追加されています。ES-DEからゲームを起動するときに、指定されたRetroArchコアが実際にインストールされているか問い合わせることができるようになりました。

これにより、必要なコアをインストールしていない状態でゲームを起動し、RetroArchが黒い画面のままになってしまうといったトラブルを防ぎやすくなります。現時点では実験的な機能となっており、「Other settings」にある「Query installed RetroArch cores (Experimental)」をユーザー自身で有効にする必要があります。開発側では、実機での検証が進み問題がないことを確認できれば、将来的にデフォルトで有効化することも検討しているとのことです。

Google Play版RetroArch向けのSAFモードも追加

Google Playで配信されているRetroArch向けに、新たなSAF(Storage Access Framework)対応モードも追加されています。

Google Play版ではストレージアクセスに関する制約があるため、通常版とは異なる方法でファイルへアクセスする必要があります。ES-DE 3.5.0では「Use RetroArch in SAF mode (Not recommended)」を有効にすることで、こうした環境からでもゲームを起動できるようになっています。

ただしES-DE開発側は、このGoogle Play版RetroArchの利用自体を推奨しておらず、RetroArch公式サイトから配布されているビルドの利用を強く推奨しています。またSAFモードを使用していないRetroArchでこの設定を有効にすると起動コマンドが合わなくなり、ゲームを正常に起動できなくなるため注意が必要です。

AndroidでPS4とAtari Jaguar CDも新たに有効化

対応ゲームシステムについても拡張が行われています。Android版では、新たにSony PlayStation 4(ps4)とAtari Jaguar CD(atarijaguarcd)のシステムが有効化されました。

PS4についてはBachataS4、Atari Jaguar CDについてはVirtual JaguarのRetroArchコアを利用する構成が追加されています。これはES-DEそのものにPS4やJaguar CDのエミュレーション機能が追加されたという意味ではなく、対応するエミュレーターやRetroArchコアをES-DEから呼び出せるようになったというものです。

このほかにも、各OS向けに多数のエミュレーター設定が追加・更新されており、Linux ARM版ではPlayStation VitaやWii Uのシステムも新たに有効化されています。

TheGamesDBから動画のスクレイピングにも対応

プラットフォーム共通の変更では、ゲーム情報データベース「TheGamesDB」から動画をスクレイピングする機能が追加されました。ES-DEにはゲームの画像や動画、各種メタデータを取得してライブラリを整理するスクレイパーが搭載されていますが、今回その動画取得先の選択肢がさらに広がった形です。

また「Run browsing events as non-blocking」という設定も追加されました。ブラウジング関連のカスタムイベントを非同期的に処理することで、システムやゲームリストを移動するときの遅延や引っ掛かりを大幅に軽減することを目的とした機能です。とくにAndroidでES-DE Companion Appを利用している場合などで効果が期待されています。

一方で、Windows環境でのファイルロックや特定条件下での競合などが発生する可能性もあるため、問題が起きた場合は同設定を無効化することで、従来の順次処理へ戻すことができます。

2画面Android機との相性がさらに向上

ES-DE 3.5.0は多数の変更を含むアップデートですが、Androidユーザーにとってとくに注目したいのは、やはり2画面端末での起動画面設定の強化でしょう。

これまでのように「ゲームはすべて反対側の画面で起動する」といった一括設定だけではなく、システムごと、さらにはゲームごとに起動画面を変更できるようになったことで、2枚のディスプレイを持つAndroidゲーム機でより柔軟な環境を構築できるようになりました。

2画面Android端末が増えつつある中で、ハードウェア側の特徴を活かすためのフロントエンド側の対応も少しずつ進んでいるようです。

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