開発者のricowp81氏は2026年10月30日(日本時間)、プレイステーション3(PS3)向けNINTENDO64エミュレーター『Salsa64』のv0.2.15をプレビュー版として公開しました。今回のアップデートでは、『F-ZERO X』や『Paper Mario』などの画面表示に関する問題のほか、ゲームの進行が止まったり、動作速度が速くなりすぎたりする不具合の修正が報告されています。
『Salsa64』は、PS3のCellプロセッサーを活用してNINTENDO64のゲームを動作させる非公式のエミュレーターです。現在も開発が進められており、今回の更新では複数のゲームを対象に互換性の改善が図られています。
●Salsa64 v0.2.15
https://github.com/ricowp81/Salsa64/releases
『F-ZERO X』や『Paper Mario』などの表示を改善
今回の更新で目を引くのが、『F-ZERO X』の描画に関する修正です。これまで背景が白く表示されたり、コース上のオブジェクトに適切な陰影が付かなかったりしていた問題が修正されました。また、遠くのコースが霧でかすんで見える演出も再現されるようになったとのことです。
『Paper Mario』では、暗い部屋が真っ黒に表示される問題が修正され、仲間キャラクターの光で周囲を照らす演出が機能するようになったと説明されています。なお、『Paper Mario』は日本で『マリオストーリー』として発売された作品ですが、今回の修正が日本版ROMでも同じように反映されるかは確認されていません。
このほか、『Yoshi’s Story』では、キャラクターが速く移動したときのカメラの引っ掛かりが軽減され、背景に現れていた不要な色付きの点や帯状の表示も修正されています。『Vigilante 8: 2nd Offense』では爆発や煙、太陽の光が黒い四角形になる問題に、『Worms Armageddon』では画面が斜めになったり縞模様になったりする問題に対応。『LEGO Racers』や『Command & Conquer』でも背景などの表示改善が報告されています。
黒画面で進めなかった作品や動作速度にも修正
画面表示だけでなく、ゲームの進行や動作速度に関する修正も行われています。
『Forsaken 64』では、オープニング後に画面が真っ黒になる問題が修正され、先へ進めるようになりました。また、『Star Wars: Shadows of the Empire』では、ゲームが本来より速く動いてしまう問題に対応。エミュレートした処理の所要時間を調整することで、動作速度を改善しています。
『Indiana Jones and the Infernal Machine』では、主人公のインディが表示されない問題や、画面の半分が黒くなる問題などが修正されました。さらに、滝のある場所を離れた際にPS3が停止してしまう不具合も改善されたとしています。
『ドンキーコング64』の北米版では、新しくゲームを始めた際のムービー途中で、音楽だけが流れたまま画面が黒くなる問題を修正。『Perfect Dark』についても、新しいエリアを読み込む際の引っ掛かりが軽減されたと報告されています。
ただし、こうした修正は特定の場面で発生していた問題への対応であり、各作品を最後まで問題なく遊べるようになったことを保証するものではありません。
前回のv0.2.14ではZIP形式のROMなどに対応
『Salsa64』は、直前のv0.2.14でも大きな機能追加が行われています。こちらではゲーム一覧にNINTENDO64のカートリッジを模した3D表示が導入されたほか、ブラウン管テレビ風の起動演出、ZIP形式のROMファイルの読み込み、64MBを超えるROMへの対応、『RetroAchievements』との連携機能などが追加されました。
これらは前回のアップデートで実装された機能であり、v0.2.15の新機能ではありません。今回の更新は、主に個別のゲームで発生していた表示や動作の問題を改善する内容となっています。
改善後も一部の作品には動作上の課題が残る
開発者は、今回のバージョンにも未解決の問題があることを明らかにしています。たとえば、『GoldenEye 007』や『Perfect Dark』では、処理負荷の高い場面でフレームレートが45〜50fps程度まで低下するとのことです。また、『Vigilante 8: 2nd Offense』でも一部のキャラクターやミサイルの表示に問題が残っています。
今回紹介した修正内容は、開発者が公開したリリースノートに基づくもので、当サイトがPS3実機で検証した結果ではありません。とくに日本版ROMについては、『F-ZERO X』や『マリオストーリー』などで同様の改善が得られるか、現時点では不明です。
『Salsa64』の導入方法と配布先
『Salsa64』を利用するには、自作ソフトを起動できるHENまたはCFW導入済みのPS3環境が必要です。開発者のリリースページでは、インストール用の『salsa64.pkg』が案内されており、PS3のパッケージマネージャーから導入するか、『webMAN MOD』を使用して更新できます。
なお、『Salsa64』は任天堂やソニーが提供する公式ソフトではありません。ゲームのROMデータは同梱されておらず、開発者は自身で用意したゲームのバックアップを使用するよう案内しています。対応状況や今後の更新内容については、GitHubのプロジェクトページで確認できます。




















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