PS2『The Warriors』をPC向けに再構築! AIを活用した非公式プロジェクト『Coney』の動作映像が公開

PS2『The Warriors』をPC向けに再構築! AIを活用した非公式プロジェクト『Coney』の動作映像が公開

2005年にRockstar Gamesから発売されたPlayStation 2用アクションゲーム『The Warriors』を、PC上でネイティブ動作させることを目指す非公式プロジェクト『Coney』の開発が進められています。

開発者のRyubara氏は2026年10月21日、Redditで開発途中の動作映像を公開しました。現時点ではゲーム全編を遊べる状態ではありませんが、すでに起動時の映像やメニュー、一部のステージなどが動作する段階まで進んでいます。

また、開発にはAIが積極的に活用されており、ソースコードもGitHubで公開されています。

●『Coney』公式GitHub
https://github.com/Ryubara/coney

●『Coney』開発進捗・ドキュメント
https://ryubara.github.io/coney/

わずか8~9日分の開発成果を映像で公開

『The Warriors』は、1979年公開の同名映画を題材にしたアクションゲームです。プレイヤーはストリートギャングの一員となり、ニューヨークを舞台に敵対するギャングたちとの抗争を繰り広げていきます。

今回公開された『Coney』は、このPS2版をWindows、Linux、macOSで動作させることを目指して開発されているオープンソースプロジェクトです。

Redditに投稿された映像は、開発開始から8~9日程度の進捗を記録したものとのこと。まだ開発の初期段階ではあるものの、実際にゲーム画面が表示され、キャラクターを操作できる様子などを確認することができます。

GitHubで公開されている進捗表によると、最初のミッション『New Blood』や拠点となるエリアについては、一通りのチェックポイントが実装されています。ただし、原作との比較を含むプレイテストによる確認は残されており、そのほかのミッションについても開発途中、あるいは未着手の状態です。

エミュレーターでも再コンパイルでもない独自の再実装

『Coney』の特徴は、PS2用のゲームをPCで動かすために、エミュレーターや静的再コンパイルとは異なる方法を採用していることです。

たとえば、エミュレーターはPS2のハードウェアの動作をPC上で再現することでゲームを実行します。一方、静的再コンパイルは、元のプログラムを別の環境で実行できるコードへ変換する手法です。

これに対して『Coney』では、元のゲームがどのように動いているのかを調査し、その挙動を新たなC++のコードで再現する「再実装」という方法が採用されています。

開発者によると、プログラムの解析にはリバースエンジニアリングツール『Ghidra』を使用。さらに、PS2エミュレーター『PCSX2』で動作させたオリジナル版と比較しながら、処理の内容やタイミングなどを再現しているそうです。

この方法は、ゲームを構成する各システムの仕組みを理解して作り直す必要があるため、完成までには多くの作業が必要になります。その反面、将来的な機能拡張や改造がしやすくなるというメリットもあります。

AIを活用した実験的な開発プロジェクト

もうひとつ興味深いのが、『Coney』の開発にAIが積極的に利用されていることです。

Ryubara氏はRedditへの投稿で、古いゲームをPCへ移植する際に、現在のAIモデルがどこまで対応できるのかを確かめる実験として開発を進めていると説明しています。

もっとも、AIがPS2のゲームを自動的に完全移植したというわけではありません。『Coney』では、元のプログラムの解析結果や実際のゲームの動作を参照しながら、独自のコードを作成し、原作との違いを検証する作業が行なわれています。

こうしたAIを活用した開発手法によって、今後どこまでゲームを再現できるのかという点も注目したいところです。

将来的にはオンライン協力プレイやMODにも対応予定

『Coney』では、ゲーム全編の再現に加えて、ワイドスクリーン表示や高フレームレートへの対応、MOD機能なども計画されています。

さらに、オリジナル版の協力プレイをネットワーク経由で楽しめるようにする構想もあり、GitHubのロードマップによると、ネットワーク関連の基礎的な機能については開発が始まっています。

ただし、これらの機能がすでに完成しているわけではありません。まずはオリジナル版のゲーム内容を忠実に再現することが、開発における重要な目標となっています。

なお、現在GitHubではソースコードとビルド手順が公開されていますが、一般ユーザー向けの完成版パッケージは用意されていません。また、『Coney』自体にはゲームのデータが含まれておらず、実際に動作させるには所有するオリジナル版のディスクデータが必要です。

現時点では開発者向けの実験的なプロジェクトという位置付けですが、PS2時代のゲームが新たな方法でPC上に再現されていくという点で、今後の進展が気になる取り組みといえそうです。

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