PS3改造「BadWDSD qCFW」がeMMC対応。NoBD切替や4.80ダウングレード制限撤廃も

PS3改造「BadWDSD qCFW」がeMMC対応。NoBD切替や4.80ダウングレード制限撤廃も

PS3向けの非公式改造プロジェクト「BadWDSD」の最新版「qCFW qcfw-20260915」が、2026年9月15日に公開されました。今回のアップデートでは、qCFW本体とModchip用のUF2ファームウェアの両方にeMMCサポートが追加されています。

BadWDSDは、Raspberry Pi Picoなどに採用されているRP2040を利用したPS3向けModchipプロジェクトです。通常のCFWを導入できないモデルでも、「qCFW(quasi-CFW)」と呼ばれる独自ファームウェアを起動できるようにすることを目的としており、現在はPS3 Slimの25xx/30xxシリーズに加え、PS3 Super Slimを含む4xxxシリーズのNORおよびeMMC搭載モデルが対応機種として挙げられています。

●BadWDSD「qcfw-20260915」リリースページ
https://github.com/aomsin2526/BadWDSD/releases/tag/qcfw-20260915

qCFWとModchipの両方がeMMCをサポート

「qcfw-20260915」で大きな変更となっているのが、eMMCへの対応です。リリースノートではqCFW側に「eMMC support」が追加されているほか、.uf2/Modchip側の変更点にも同様にeMMCサポートが記載されています。

eMMC関連の対応自体は今回が初めて確認されたものではなく、9月13日に公開された「qcfw-20260913-jig-2」にもeMMC support addedとの記載がありました。ただし、こちらはSyscon Remarry専用として公開されていたものです。今回の9月15日版では、通常のqCFWリリース側にeMMC対応が組み込まれたことがポイントといえます。

最新版の主な変更点は以下の通りです。

  • qCFWにeMMCサポートを追加
  • .uf2/Modchip側にもeMMCサポートを追加
  • NOR向けのEntry Pointを変更
  • NoBDパッチのオン/オフ切り替えを追加
  • OtherOS++向けのストレージアクセス関連パッチを追加
  • 4.80までに設定されていたダウングレード制限を撤廃

NoBDパッチについては、XMBの「Network → CFW Tools → Service Tools → Toggle NoBD patch (qCFW)」から切り替えられるようになりました。また、ダウングレードについては4.80という従来の制限が撤廃され、READMEではModchipで起動したあと、そのPS3が対応する最低ファームウェアまでダウングレード可能と説明されています。ただし、実行にはXMBではなくセーフモードを使用する必要があります。

NOR向けにも変更。ただし安全性の断定には注意

NOR搭載モデル向けにはEntry Pointの変更も行われています。開発者はこの変更について、フラッシュ時のブリックリスクを解消するためのものと説明していますが、あくまでも開発者側による説明であり、改造作業そのものがリスクのないものになったという意味ではありません。

また、旧UF2から新しいqCFWを起動することはできるものの、新しいUF2では古いqCFWを起動できないとされています。この変更に伴いインストーラー側の更新も必要になるため、すでにBadWDSDを利用している場合は、qCFWとUF2の組み合わせにも注意したほうがよさそうです。

BadWDSDのREADMEでも、初回インストール前にはフラッシュのバックアップを取るよう強く案内されています。とくにeMMC環境についてはタイミングがシビアで、適切に配線されていても常に成功するとは限らないことや、HDDの導入・交換時には先にHFWへ戻す必要があるなど、固有の注意事項も記載されています。

Evilnat 4.93 PEXベース。HEN 3.6.0以降が必要

今回のqCFWは「Evilnat 4.93 PEX」をベースとしており、Lite Modeを利用する場合は4.93 CEXが必要です。また、導入にはPS3HEN 3.6.0以降が必要とされています。

既知の問題としては、PS2モード時の手動ファン制御が正常に動作しないことが挙げられています。Dynamic/SYSCONによる制御は利用可能で、PSボタンメニューを表示した状態で「□+左右キー」を使用して速度を調整する方法も案内されています。

PS3の後期モデルを対象に開発が続けられているBadWDSDですが、今回のアップデートではeMMC搭載機への対応が通常のqCFWリリースにも組み込まれ、対応範囲がさらに広がりました。ただし、ハードウェアへの配線やフラッシュ書き換えを伴う高度な改造であることには変わりません。試す場合は対応モデルや手順、既知の問題を十分に確認しておく必要があります。

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