PS1『Alien Resurrection』非公式再コンパイルv0.2.0公開。セーブ探索とCGI音声を修正

PS1『Alien Resurrection』非公式再コンパイルv0.2.0公開。セーブ探索とCGI音声を修正

初代PlayStation向けFPS『Alien Resurrection』を現行PC上で動作させる非公式再コンパイルプロジェクト「Alien Resurrection Recompilation」のv0.2.0が、2026年8月24日に公開されました。開発を行っているのはGitHubユーザーのHeromachine氏です。

●Alien Resurrection Recompilation v0.2.0
https://github.com/Heromachine/AlienResurrection-Recompilation/releases/tag/v0.2.0

●Alien Resurrection Recompilation
https://github.com/Heromachine/AlienResurrection-Recompilation

今回のアップデートでは、セーブ済みゲームを正常に探索できなかった問題と、CGIムービー再生時に音声へクラックルやポップノイズが発生していた問題が修正されています。一方で、ロード画面で停止するといった不具合は依然として残っており、開発者自身も「early, incomplete release(早期かつ未完成のリリース)」と位置付けています。

セーブデータを再び検出可能に

v0.2.0における大きな変更点のひとつが、メモリーカード内に有効なセーブデータが存在しているにもかかわらず、ゲーム側から「セーブデータなし」と判断されることがあった問題の修正です。

開発者の説明によると、メモリーカードを扱うレイヤーが処理完了時にゲーム側から登録されたハンドラーを呼び出さず、ステータスフラグを設定するだけになっていたことが原因でした。このためゲーム側が処理の完了を待ち続け、最終的にセーブデータの探索を諦めていたとのことです。

今回の修正により、少なくともエンジンレベルではセーブデータの列挙と読み込みが行えることが確認されています。

ただし、ここで注意しておきたいのは「ゲーム内のロードメニューから正常に読み込めることまで確認された」という意味ではない点です。

現在もメインメニューへ到達する前のロード画面でゲームが停止する問題があり、開発者はこの不具合によってゲーム内ロードメニューまで到達できず、実際にセーブデータが一覧表示されるところまでは確認できていないとしています。

CGIムービーの音割れはCDセクターの供給速度が原因

もうひとつの目立った修正が、CGIムービー再生時の音声です。これまでのバージョンではCGI再生中にクラックルやポップノイズが発生していましたが、その原因はCDから読み込まれるオーディオセクターの供給速度にありました。

開発者によると、本来のPlayStationのCDドライブがデータを送り出す速度と比べて、およそ3倍の速さでデコーダーへCDオーディオセクターを送り込んでいたとのこと。その結果バッファが一周してしまい、サンプルの一部が失われてノイズが発生していました。v0.2.0では、このタイミングに関する問題が修正されています。

これ以外にもコードレビューを通じて見つかった、内部動作の正確性に関する2件の修正が含まれています。ただし、いずれも通常のゲームプレイから到達する処理ではなく、目に見える改善ではないと説明されています。

エミュレーターではなくゲームコードをC#へ再コンパイル

「Alien Resurrection Recompilation」は、PlayStationの命令をひとつずつエミュレーションして動かす一般的なエミュレーターとは異なります。

RecompOneをベースにした再コンパイラを利用し、ユーザーが所有している『Alien Resurrection』のディスクイメージからゲームコードをC#へ静的再コンパイル。初回起動時にC#ソースを生成してローカル環境でコンパイルし、その後は生成済みのキャッシュを利用してゲームを起動する仕組みになっています。

プロジェクト側からゲーム本体のコードやデータは一切配布されていません。利用するには、自分で所有している北米版『Alien Resurrection』(シリアル:SLUS-00633)の.cue.bin形式のディスクイメージを用意する必要があります。また、PlayStation BIOSについては必須ではなく、HLEによってBIOSコールを処理できると説明されています。

なお、ディスクイメージは初回の変換時だけではなく、ゲームの実行時にも引き続き必要です。

現在READMEで簡単な利用方法として案内されているのはLinux向けのAppImageで、別途.NETをインストールせずに実行できます。ソースコードから自身でビルドする場合は.NET 10 SDKが必要です。

まだロード停止や進行不能になる不具合も

v0.2.0は完成版ではなく、複数の既知の問題が残っています。

特に発生しやすいとされているのが、メインメニューに入る前のロード画面でプログレスバーが空のまま停止する問題です。開発者は、1分以上経過してもバーが動かない場合はゲームを再起動するよう案内しています。

また、エアロック区画にあるドアのひとつが開かず、ゲームを進められなくなる場合があります。レベル移行やロード時にゲーム本体が停止する問題や、セーブデータのロード後に画面が真っ黒になる問題なども確認されています。

さらに、一部環境ではイントロムービー付近でクラッシュする場合があるほか、ゲーム速度が本来より約4パーセント速く、Native Resolutionを有効にすると起動時に停止する問題も残っています。

そのため現状は、オリジナル版を完全に置き換えられる安定した移植版というよりも、『Alien Resurrection』をネイティブ環境で動かすことを目指して開発が進められている、検証段階のプロジェクトと考えたほうがよさそうです。

『Alien Resurrection』はArgonaut Gamesが開発し、Fox Interactiveから発売されたPlayStation向けタイトルです。「Alien Resurrection Recompilation」はこれらの企業による公式移植ではなく、ゲーム本体のデータも含まれない非公式プロジェクトとなっています。

via.Generation Amiga

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