ModRetro『M64』オープンソース化への第一歩! 本体とカートリッジの回路図・3D CADデータが公開

ModRetro『M64』オープンソース化への第一歩! 本体とカートリッジの回路図・3D CADデータが公開

ModRetroは、NINTENDO64互換機『M64』に関するオープンソースファイルの第1弾を公開しました。

●M64 Open Source Files
https://support.modretro.com/en_us/articles/m64-open-source-files-ByrpukdUGg

今回公開されたのは、M64本体とM64用カートリッジの機械設計および電気設計に関するデータです。現時点では製品を完全に再現できるほどの一式ではありませんが、これまで予告されていたオープンソース化が実際に始まったという意味では、大きな第一歩といえそうです。

M64本体の回路図や3D CADデータを公開

ModRetroが公開した「M64 Open Source Files」では、M64本体、M64 Pro Controller、M64用カートリッジの3項目に分けてファイルが案内されています。

M64本体の機械設計データとして公開されたのは、以下のパーツです。

  • 電源ボタン
  • バッジ
  • メニューダイヤル
  • フロントドア
  • バックドア
  • カートリッジイジェクトボタン

各データは、3D CADソフトなどで利用されるParasolid形式の「.x_t」ファイルで配布されています。

本体の電気設計資料としては、マザーボードの回路図と基板実装図がPDF形式で公開されました。回路図は31ページにわたり、電源回路やFPGA周辺、メモリー、映像・音声出力、各種インターフェースなど、M64内部の構成をかなり細かく確認できる内容になっています。

基板実装図は表面と裏面の2ページ構成で、各チップやコネクター、抵抗、コンデンサー、テストポイントなどの配置も掲載されています。

M64用カートリッジの設計情報も公開

M64用カートリッジについては、前面および背面シェルの3D CADデータが公開されています。

加えて、カートリッジ基板の回路図と実装図も用意。回路図は6ページ、実装図は1ページで、カートリッジ端子やメモリー、バッテリー、内部基板の構成などを確認することができます。

M64本体だけではなく、同社が展開する新作ゲーム用カートリッジの内部構造まで公開対象に含めた点は、興味深いところです。

まだ「M64を完全に再現できるデータ」ではない

もっとも、今回の公開範囲は限定的です。本体の機械設計データとして公開されているのは、電源ボタンやメニューダイヤルなど一部のパーツのみで、筐体全体の3Dデータは含まれていません。

電気設計についても、公開されているのはPDF形式の回路図と基板実装図です。部品表(BOM)やガーバーデータ、編集可能な基板設計ファイルなどは、現在の公開ページでは確認できません。

そのため、今回のファイルだけを利用してM64本体やカートリッジをそのまま製造できるわけではありません。また、公開されているCADおよびPDFファイルの改変や再配布に関する詳しいライセンス条件についても、現時点では明確に示されていないようです。

ファームウェアとFPGAコアは今後公開か

公式サポートページには、M64本体とM64 Pro Controllerのファームウェア用GitHubリポジトリへのリンクも掲載されています。

しかし、M64本体のリポジトリに置かれているのは、GPLv3ライセンスと短いREADMEのみ。READMEには「Software: Coming soon!」と記載されており、現時点でファームウェアやFPGAコアのソースコードは公開されていません。

M64 Pro Controllerのリポジトリについても、現在は「Coming soon!」と書かれたREADMEが置かれているだけです。

今回公開されたのは、あくまでオープンソースファイルの「第1弾」という位置付けです。すべての設計情報が一挙に公開されたわけではありませんが、回路図や実装図といった実際の製品設計に関する資料が、誰でも閲覧できる形で公開されたことには意味があります。

今後、筐体全体の設計データや基板製造用データ、ファームウェア、FPGAコアなどが順次公開されれば、M64の修理や解析、カスタマイズ、周辺機器開発などにもつながっていく可能性があります。

8BitDoの無線振動や映像機能の強化も予定

ModRetroは今後のアップデートについて、8BitDo製コントローラーのワイヤレス振動機能を現在テストしていることも明らかにしています。同機能は、次回のファームウェアアップデートで追加される予定です。

このほか、映像フィルターの強化や、詳細な映像設定を保存する機能についても開発が進められています。

今回の設計データ公開はまだ限定的なものですが、ModRetroが掲げてきたM64のオープンソース化に向けて、具体的な一歩を踏み出したことは間違いなさそうです。今後どこまで踏み込んだ情報が公開されるのか、引き続き注目したいところです。

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