これ1本で256Wへぶっ飛べるカセット『SMB256Wセレクター』レビュー

これ1本で256Wへぶっ飛べるカセット『SMB256Wセレクター』レビュー

ゲームインパクト通販で販売されている、ファミコン用カセット『SMB256Wセレクター』を入手しました。といっても、これ単体でそのままゲームが遊べるというよりも、若干癖のある書き換え可能なカートリッジになっています。

●SMB256Wセレクター 6800円
https://www.gameimpact.info/smb256w-selector/

もう少し詳しく説明すると、ひとつのカートリッジ内にふたつのファミコンのROMを書き込んでおくことが出来ます。それだけではなく、リセットボタンを押すごとにそのふたつのソフトを切り替えることもできちゃうんです!

……で、それで何が実現できるのかというと、『スーパーマリオブラザーズ』の超有名な裏技である256Wに簡単に行けるようになるってわけですね。もう少し補足しておくと、この256Wは『スーパーマリオブラザーズ』と『テニス』というふたつのカセットを利用して実現する裏技です。やり方はシンプルで、ファミコンに『スーパーマリオブラザーズ』を挿したまま起動して、プレイ中に電源を切らないまま『テニス』に入れ替えます。

リセットボタンを押した後、少しだけ『テニス』をプレイして、同じく電源を切らずに『スーパーマリオブラザーズ』に差し換え。リセットボタンを押した後で、Aボタンを押しながらスタートボタンを押すと、いつもとは異なる世界に行くことができます。

このふたつのカセット差し換えるという、若干めんどい部分をひとつのカセットにまとめることができるのが、この『SMB256Wセレクター』ということになります。

▲マリオとテニスが必要だった256Wがこれ1本で可能に!?

さっそくこちらを入手したのですが、実際に256Wに行けるようになるまで若干手間取ってしまったポイントがいくつかありました。そこでこちらの記事は、その躓きポイントも含めてご紹介していきます。

最初の躓きポイント:ライターがなかった!

この『SMB256Wセレクター』ですが、もちろんこれだけでは何もできません。別途kazzo/tuna系のライターを用意して、ゲームのROMを書き込まなければなりません。ちなみに、kazzo/tuna系ライターがあれば、『スーパーマリオブラザーズ』や『テニス』のROMは吸い出せるはずなので、とりあえずこちらを用意しておくといいでしょう。

ってことで、実はそんなものは持っていなかったのですが、大昔にGamebank-web.comで購入したファミコン用のダンパーにたしかkazzoと書かれていたのを思い出しました。これはダンパーなので書き込みはできるかまでは確信はなかったものの、試してみる価値はありそうです。

……が、そもそも使えるかどうか以前の話で、なにをどうやってもドライバーをうまくインストールすることができず。Windows11だけではなく、Windows10やWindows7のマシンも引っ張り出してみたのですが、いずれもダメでした。

▲プランAで使おうとした『FCダンパー』。残念ながらドライバーがうまく入らず。

そこであっさりとそちらは諦めて、新たに購入したのが、IMPACT SOFTから発売されていた『【KAZZO互換】高速カートリッジリーダ・ライター “tuna” IMPACT SOFT版 完成品』です。こちらはさすがに現役で販売されているものということもあって、ドライバーのインストールやソフトウェアの動作などもまったく問題なく動かすことができました。また、ゲームのROMの吸い出しも、問題なくできることを確認しています。

●【KAZZO互換】高速カートリッジリーダ・ライター “tuna” IMPACT SOFT版 完成品 7280円
https://booth.pm/ja/items/3025963

▲セットアップなどはBOOTHのページに書かれているので、そちらを参考にしましょう。

今度こそうまくいくかと思いきや……そうは問屋が卸さず!

さっそく入手したライターを使用して、『SMB256Wセレクター』に『スーパーマリオブラザーズ』と『テニス』のROMを書き込んでみることにしました。が、イマイチうまく動かず。というか、これは使い方をよくチェックしていなかったのが悪かったのですが、てっきりカセットの上部に付けられているスイッチを切り替えて、書き込めばいいのかと思っていたのです。

▲カセットの上部にスイッチが。やたら切り替えにくいと思っていたら……。

なんというか、スイッチでバンクを切り替えて、起動するROMを選ぶみたいな? が、これがそもそもまったくぜんぜんこれっぽちも使い方があっていないことが後ほど判明しました。だいたいこのカセットのスイッチ、やたら押しにくくて変だなと思っていたのですが、じつはケース自体が簡単に開けられるようになっていたのです。

▲そもそもこのケース。スキマがあるところも気になっていましたが、実は簡単に開けられるようになっていました。

まず、この『SMB256Wセレクター』を使えるようにするための前提がいくつかあります。ひとつはライターのドライバーのインストールです。こちらについては、『【KAZZO互換】高速カートリッジリーダ・ライター “tuna” IMPACT SOFT版 完成品』を入手したことから解決済です。

最新のクライアントソフトをダウンロードして解凍しておきましょう。それとは別に、anagoスクリプトとflashdevice.nutも最新のものが必要ですが、こちらもダウンロード後に解凍し、クライアントソフトの「anago_wx.exe」がある場所と同じところにコピーします。

●クライアントソフト
https://ja.osdn.net/projects/unagi/releases/49771

●kazzo最新スクリプトv16(anagoスクリプト、flashdevice.nut)
https://bakutendo.net/blog-entry-404.html

さらに、データベースも入手して、解凍後に、クライアントソフトの「anago_wx.exe」がある場所と同じところにコピーしておきましょう。とりあえず環境としてはこれで準備OKです。

●データベース(Download the most recently posted XML dated 2017-08-21の方)
https://web.archive.org/web/20191208204748/http://bootgod.dyndns.org:7777/xml.php

うまくいかなかったのは選択したパラメーターのミスだった

ドライバーやクライアントなどのセットアップが終わった後、再度書き込んでみたのですが、どうもうまく動かず。というよりも、動作としては最後に書き込んだ側のソフトは動くものの、もう片方は動かないという状況になっていました。

たとえば『テニス』は動いてリセットボタンを押すと切り替わるものの、『スーパーマリオブラザーズ』は全く起動せずという感じです。ためしに吸い出してみたものの、動かないほうはそもそもデータが入っていないような状態になっていることがわかります。

そこでためしに、選んでいなかったオプションを選択してみると……なんとうまく動かすことができました。いったいこれは何の話しをしているんだ? ってことですが、これから詳しくご紹介していきます。

まず、注目ポイントは4つあります。①の切り替えスイッチは、ミラーリングの設定で、左側がV:水平で左がH:垂直となっています。これが何の意味があるのかというと、正しい方を選んでいないと画面の表示がおかしくなってしまいます。

たとえば『スーパーマリオブラザーズ』はVで『テニス』はHですが、『スーパーマリオブラザーズ』でこのスイッチをVにしていると表示がややおかしくなってしまいます。

②は、実際にゲームを書き込むBANKの切り替えスイッチになっています。今回はBANK0に『スーパーマリオブラザーズ』、BANK1に『テニス』を書き込みました。これは、最初にBANK0のほうから起動するようになっているためです。

③は、BANKの切り替えをマニュアルにするかオートにするかのオプションです。書き込み時は基本的にマニュアルにしておきます。使用時にオートを選んでおくと、手動で②のスイッチを切り替えなくてもリセットボタンを押すたびにBANKが切り替わるようになります。

④は、BANKによって赤と緑のLEDが光るので、変わっていることを確認する目安にするといいでしょう。

スーパーマリオブラザーズをBANK0に書き込み

まずはBANK0に『スーパーマリオブラザーズ』を書き込みます。設定は下記を参考にしてください。「ROM image」に、予め吸い出しておいた『スーパーマリオブラザーズ』のROMを選択。「conpare」の隣にある「program」のボタンを押すことで書き込みが始まります。

BANK 0:マリオ
BANK SW2:マニュアル
ミラーリング:V

使用ソフト:anago_wx.exe
program
script:nrow_wx.af
Program flash:AM29F040B
Charcter flash:AM29F040B
compare:チェック

テニスをBANK1に書き込み

『テニス』もほぼ同じですが、Program flashとCharcter flashのオプションだけは変更する必要があります。「AM29F040B」は、データを消した後で描き込むというものですが、2回目の書き込み時(この場合はBANK1への書き込み時)にこのオプションを選んでしまうと、もう片方のBANKのデータも消されてしまっていたのです。

それを避けるには「AM29F040B_2」を選ぶ必要があります。たまたまこちらのオプションについて気が付いたので検索してみたところ、BAKUTENDOさんのページに下記のようなコメントがあることを発見。どうりでうまく動かなかったわけです。

●ファミコン フラッシュカートリッジをリセットで切替
https://bakutendo.net/blog-entry-275.html

通常はデバイスの全領域を消去してしまいますので、2つ目以降の書き込みには 消去を行わない erase_require = false, を追記した項目が必要になってきます。

まずは普通に AM29F040B で書き込みを行います(この時は全領域の消去と書き込みを行います)

書き込み終了後、kazzoのリセットボタンを長押しして書き込むバンクを切り替えます。

続いて 上記で追記した AM29F040B_2 で2つ目以降のゲームを書き込みます。3つ目以降も AM29F040B_2 で書き込みます。

これで完了です。

BANK 1:テニス
BANK SW2:マニュアル
ミラーリング:H

使用ソフト:anago_wx.exe ver2.8.11
program
script:nrow_wx.af
Program flash:AM29F040B_2
Charcter flash:AM29F040B_2
compare:チェック

実際に256Wを遊んでみた!

ようやく動作も確認できるようになったので、さっそく256Wに挑戦してみることにしました。まずは『スーパーマリオブラザーズ』で起動したあと、リセットボタンを押して『テニス』に切り替え。

少しだけゲームを遊んだ後、リセットボタンを押して再び『スーパーマリオブラザーズ』に切り替えます。ここでAボタンを押しながらスタートボタンを押してみると……

うぉおおおおおお! ちゃんとなってるではあーりませんか!

たしかに、これならかなり楽ちんに256Wに挑戦できるようになります。いろいろと分かっていない部分があると手間取るところもありますが、それぞれのポイントをしっかりと押さえておけば全く問題ありません。ということで、今回の評価は星5にしたいと思います!

評価 :5/5。

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