近年、世界中で問題になっているテロリスト集団。それらの脅威から人々を守るために結成されたのが特殊部隊「RAINBOW」だ。この『ローグスピア』は、その過酷な特殊部隊をテーマにしたシミュレーションゲームで、大ヒットした『レインボーシックス』シリーズのひとつである。
画面やキャラクターはすべて3Dで描かれており、リアルタイムに行動することが可能。モーションキャプチャーを利用した人のアクションを、全部で400以上も新規追加しいている。まるで、息づかいまで聞こえてきそうな感じさえするのだ。
本作の注目ポイントとして、待望のスナイパーも使用できるようになっている。遠方からテロリストを一撃必殺で倒すことも可能だ。美術館やハイジャックなど、我物顔で占拠するテロリスト集団をキミは封じ込むのがプレイヤーの目的だ。
キャンペーンモードではアクションよりも作戦が鍵を握る
特殊部隊を操るゲームというと、派手なアクションゲームをイメージするかもしれない。しかし、このゲームはそれらとひと味違った趣を持っているのだ。特に、テロリストに捕らわれている人質救出などのミッションでは、自分たちの命だけではなく捕らわれている人たちの身も確保しなくてはならない。なんの策もなく突撃するわけにはいかないのである。
そのために、ゲーム開始前にチームの編成や進入経路、それぞれのポイントごとのアクションなどをこと細かく設定することができる。作成の準備が整ったなら、それに従いミッションを遂行するという感じだ。
このプランニングの善し悪しが、そのままミッションの正否にも繋がる。実際の作戦はものの数分で終わるが、いろいろな状況をリサーチし、ひとつひとつの行動を的確に指示するというプランニングこそがこのゲームの真骨頂ともいえるのである。このシリーズを始めて遊ぶときは、やや戸惑うかもしれないが、経験を積んでいくうちに自分なりの作戦を立てていくことができるであろう。
十人十色の駆け引きを楽しむマルチプレーモード
上記のキャンペーンモードとは、ひと味違った楽しみ方が体験できるのがマルチプレーモードだ。遊べるモードはなんと10種類以上もある。すべての敵を倒すサバイバルモードからチーム戦など、人数によっていろいろ変更が可能。いわば、コンピューター上でサバイバルゲームを実現したという感じだろうか。
ひたすら弾丸を撃ちまくるヤツもいれば、トラップをあちらこちらに仕掛けているプレイヤーなど、架空のスペースを利用した本物の戦場がそこにあるのである。
対戦だけではなく複数の人と協力してキャンペーンモードをクリアするというモードも用意されている。殺し合うだけではなく、協力して目的を達成するというのも楽しいものだ。ひとつの動きが、死を招くといった緊張感がなんともたまらない。
デフォルメされた世界ではなく、リアルな世界を体験したいならば、このゲームはオススメである。
(高島おしゃむ)
ゲーム概要
タイトル:ローグスピア
メーカー:マイクロマウス
対応ハード:Windows 95/98
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年10月15日
価格:8800円(税別)
必要環境
CPU::Pentium 233MHz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:200MB以上
CD:4倍速以上
ディスプレイ:DirectX6以降に対応したグラフィックカード
サウンド:DirectX6以降に対応したサウンドカード
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