テレビ番組でいうならば、大河ドラマに匹敵するともいえるコーエーの看板タイトル『信長の野望』と『三国志』。一足お先に発売されたマルチプレー対応の『信長の野望Internet』に続き、『三国志Internet』が登場した。これは、いままで培ってきた三国志シリーズの良いところは継承しつつ、全く新しいゲームとして生まれ変わったものである。
それは何よりも、対CPUではなく、対人間という無限の新しい頭脳を埋め込まれたからであろう。もはや、コンピューター相手に使ってきた戦法は通用しない。その局面局面で戦法を生み出し、実践できてこそ勝利をつかみ取ることができるのだ。コーエーのゲームサーバー(※1)では、今日も乱世の覇者達が激しい戦いを繰り広げている!
快適対戦プレーに愕然! 思考のスピードで兵を進めろ
何はともあれ、コーエーの方々にもお手伝していいただき初の対戦プレイを体験してみた。正直筆者は、三国志自体の知識はまるでなく、ターン制シミュレーションゲームをネットで遊ぶという仕組みにもいささか懐疑的であった。
ところがである。ゲームを始めて数分後、早くも敵が2方向より侵入。あれよあれよという間に攻め立てられてしまった。これは初心者にありがちな、地形に合わせた守りの強化(※2)や、ゲームの展開を読み切れなかったところに起因する。ゲーム自体は1年を4つに分けたフェーズで進行するのだが、ゲームスピードを速めに設定していたためか、どんどん次のフェーズへ進行していってしまう。
まるでターン制ということを意識することなく、ゲームスピードに関してはまるでストレスを感じることはなかった。なにか、これまで自分の中に持っていた、農牧的なターン制シミュレーションのイメージが覆った感すらある。
制限時間を30分と決めてプレイを開始したのだが、あっという間に時間が過ぎ去っていた。久々にマルチプレイゲームで味わった面白さである。
データを征するモノが乱世を手中に収める!
このゲームにおいて、データはかなり重要である。武将の能力の違いや武将同士の相性などの細かいパラメータが設定されており、これらが戦闘や外交などに影響を及ぼすからである。プレイヤーの中でもいろいろ研究をしている人が多い。このゲームを始めたばかりの人は、三国志インターネットマスターへの道(※3)や、ネット三国志対戦の間(※4)を参考にするのがいいだろう。
コンピューターを相手に基本的なことはマスターしたら、早速ネットに繋いで戦ってみることをお勧めする。まだまだ自分の気が付かなかった、このゲームの本当の魅力を体験できるに違いない。
※1コーエーのゲームサーバー
『信長の野望Internet』と『三国志Internet』に対応した、コーエーが運営していたサーバー。いわゆるチャットを主体としたロビータイプのサーバーで、ホスト自体はプレイヤーが努める。正式名称はコーエーインターネットゲームロビー。
※2地形に合わせた守りの強化
今回対戦に使用したマップは194年群雄割拠で、筆者は曹操(そうそう)にてプレイ。周りを強豪で固められている場所であるため、城の周辺や敵の進入経路に罠を仕掛けておくなど、本来は守りを強化しておくべきである。
※3『三国志インターネットマスターへの道』
今回新たに加わったカードバトルによる外交や、武将のスキルについてわかりやすく解説されていたサイト(現在は閉鎖)。
※4『ネット三国志対戦の間』
細かい戦術などが書かれていたほか、大会なども開催されていた (現在は閉鎖) 。
こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。