最強のセガサターン環境を作るために必要不可欠な要素が、映像の出力回りです。しかし、実は2020年7月現在ではこの部分が最もネックになっていることがわかりました。まず最初に最強のケーブルとして白羽の矢を立てたのが、以前ご紹介したRetro Gaming Cablesから発売されている『RAD2X』です。
2020年6月頭に再販されましたが、瞬く間に売り切れてしまいました。そのときはセガサターンのケーブルも少数含まれていましたが、なんとその後はサイトからその存在自体が消されてしまっています。
その要因となっているのが、世界的なセガサターン向けパーツの不足だと言われています。
セガサターンの映像出力に採用されているのは、非標準のミニDIN-10コネクタです。こちらは、ドイツ工業規格(DIN)によって規格化されたものですが、それを扱っている大手メーカーが2018年頃より生産数を減らしているらしいのです。それが原因か、市場からも徐々に姿を消していってるというのが現状です。
とはいえ、まだまだこの規格を採用しているものはセガサターン以外にも数多くあるため、今後どうなっていくのかというのは状況を見守る必要がありそうです。
こうした状況から、先ほどの『RAD2X』以外にもRGBケーブルで定評のある穴場開発事業団でもサターン向けのものは販売終了となっています。
しょうがないので消去法でケーブルを選択
ということで、どうも現状は最高だと思われるケーブルを入手するのは難しいことがわかりました。しばらくはこうした状況が続くと思われることから、今入手できるものの中から選んでいこうと考え入手したのが、『Sega Saturn RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE』と『Hyperkin HDTV Cable for Saturn』です。
『Sega Saturn RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE』は『RAD2X』と同じRetro Gaming Cableesから販売されているもので、PlayStation用の『RAD2X』を購入した際、一緒に買っておいたものです。正確にはサターン版が変えなかったのでこのふたつを買ったという感じですね。
しばらく寝かしておいたのですが、ためしにフレームマイスターに繋いでみたところ、な~んか映像がシマシマっぽい感じに・・・・・・。フレームマイスターの設定も少しいじってみましたがあまり変わらず、ちょっと残念な結果になりました。
少しだけ『Sega Saturn RGB SCART PACKAPUNCH PRO CABLE』の補足をしておくと、外部干渉とケーブルクロストークを最小限に抑えるために、各ケーブルはしっかりとシールドが施されています。また、220uFコンデンサと470オームの抵抗を直列に付けることで、同期が安定するようになっています。
と、ケーブルとしてはかなりのクォリティのはずなのですが・・・・・・こちらはSCARTケーブルなので、変換で利用したものが悪いのか(でも公式で売られており推奨されている)、はたまたOSSCなどで利用すればいいのか。ちょっと原因がわからないため、とりあえず寝かせておくことにしました。
ということで、あまり乗り気でなかったもののとりあえず比較用に購入したのが、『Hyperkin HDTV Cable for Saturn』です。同社の他のシリーズ同様に、挿すだけに簡単にHDMI出力ができるところが最大の特徴です。720pで映像出力ができるほか、あまり使わないと思いますがアスペクト比を16:9と4:3で切り替えることができます。
ちなみに使用時には別途USBケーブルを使用して電源を供給する必要があります。
実際に使ってみたところ、映像も思ったよりよく、変なシマシマもありませんでした。他にベターなものがないため比較できませんが、とりあえずしばらくはこちらのケーブルでも問題なさそうな印象です。