ファミコンやスーパーファミコンといった、初期のゲームカセットでセーブデータを保存するために利用されていたのが、電池方式によりバッテイリーバックアップです。これらには、ボタン型電池が使用されており、多くの場合数年で電池が切れてしまいます。そのため、中古でゲームを買ってきてもセーブができないといった問題が起こることもめずらしくありません。
そんなときのためにも、ファミコンやスーパーファミコンの電池交換を自力で行えるようにしておくと便利です。
まずは道具を準備しましょう
作業に入る前に、いくつかの道具やアイテムを準備しておきましょう。ゲームカセットのクリーニング等に利用する『無水エタノール』や『接点復活罪』、綿棒、などの用品のほか、ハンダ付けやハンダ剥がしに必要なハンダごてに台、ハンダ、ハンダ吸い取線、ケースを開けるのに必要なドライバー累、そして交換用の電池です。
交換用の電池は、アマゾンで10個入りのものが1848円ほどで売られているので、試しにそちらを購入してみるといいでしょう。
●Atelier garage タブ付き ボタン電池 CR2032 10個
スーパーファミコンのカセットの開け方
スーパーファミコンのカセットを開けるには、特殊な形のネジ回しが必要となります。具体的には、下の3.6サイズのものを選べば問題ありません。
●ENGINEER エンジニア 特殊ネジ用ドライバー ラインヘッドネジ LHネジ用 DTC-20
あとは、カセット全面下側にある2本のネジを反時計回りに回して外していけばOKです。
ファミコンのカセットの開け方
スーパーファミコンのカセットと比較して、割と面倒なのがファミコンのカセットの開け方です。こちらは、ネジは使わず4つの爪で止められているところを、無理矢理開けていく形になります。
まずは、左右どちらかの下側にあるカセットの隙間にドライバーをねじ込み、がっと開けます。
これがなかなか難しい部分ですが、上手く爪が外れたら、反対側も同様に外していきましょう。上側の爪が取れない場合はドライバーを利用して外していきます。
このように毎回上手くいけばいいのですが、構造上爪が折れてしまう場合もあります。何個かカセットを用意して、開ける練習をしたほうがいいかもしれません。
ハンダ吸い取り線でハンダを取り除く
カセットのケースを開けた後の手順は、ファミコンもスーパーファミコンもほとんど同じです。電池が2ヵ所ハンダ付けされているので、そこをハンダ吸い取り線などを利用して取り除き、電池を外します。
この作業も最初こそ2時間ほどかかりましたが、慣れてくると30分ほどで行えるようになってきます。
元の電池が取れたら、代わりに新しい電池を載せてハンダ付けするだけでOKです。ついでに綿棒と無水エタノールで、基板に付いた汚れなどをおとしておいてもいいでしょう。
カセットを元の状態に戻したら、電池が機能するかデータをセーブしてみて確認してみましょう。
フラッシュメモリ(EEPROM)方式のカセットは電池交換不要
NINTENDO64やゲームボーイアドバンスのゲームには、バッテリーバックアップ方式のものと電池が不要なフラッシュメモリ(EEPROM)を採用したものが混ざっています。同一タイトルであっても、ゲームボーイアドバンスの『ファイアーエムブレム 封印の剣』や『ファイアーエムブレム 烈火の剣』では、初期ロットがバッテリーバックアップ、それ以降のロットがフラッシュメモリ(EEPROM)に変更されているというケースもあります。
フラッシュメモリ(EEPROM)には書き込み速度が遅かったり書き込み回数に制限があるというハードウェア上の弱点もありますが、いまのところこれらが問題になったという例は多く聞きません。