ここのところずっとファミコンの光線銃のリサーチをしてきたことをきっかけに、ブラウン管ディスプレイではなく液晶ディスプレイで遊べる方法を模索してきました。そちらに関しては別記事でご紹介する予定ですが、その調査の終盤で必要になったのが、海外のNES用光線銃です。
とはいっても任天堂のオリジナルのモノを使用するのではなく、Hyperkinが販売しているサードパーティ製の光線銃『Tomee Zapp Gun』を使えるようにする必要がありました。たまたまというわけではないですが、実はオリジナルのZapと勘違いして2丁もアマゾンから購入していたのですが、まさかこれが役に立つときがくるとは(笑)。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃01.jpg?resize=728%2C785&ssl=1)
▲ サードパーティから発売されているNES用の光線銃『Tomee Zapp Gun』 。
ちなみに、NESのコントローラーのコネクターは7ピン。一方のファミコンは、外部接続端子として15ピンが採用されています。初代の赤白ファミコンはこの15ピンのほうを使用しているというわけですね。そこで思いついたのが、ニューファミコンならコントローラーが7ピンなのでそのまま使えるのではないか? ということでした。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃02.jpg?resize=728%2C546&ssl=1)
世の中はそんなに甘くなかった
「レトロゲーム道は一歩踏み出せば沼にハマる」まさにそんな状況に遭遇してしまいました。ニューファミコンの7ピンのコネクターにそのまま光線銃を差し込んでみても、センサー側はまだわかるものの、なぜかトリガーの操作すら認識されません。いろいろと調べてみたところ、なんと日本のニューファミコンは光線銃用に使われているピンが未使用になっていることがわかりました。
何でそんな仕様に・・・・・・(涙)。
ピン番号 | NES1コン | NES2コン | ニューファミコン 1&2コン | ファミコン |
---|---|---|---|---|
1 | GND | GND | GND | |
2 | CLK | CLK | CLK | |
3 | P/S | P/S | P/S | |
4 | OUT | OUT | OUT | |
5 | VCC | VCC | VCC | |
6 | PORT1-3 | センサー | 未使用 | 5 |
7 | PORT1-4 | トリガー | 未使用 | 4 |
引用元サイト:NewFCでNESザッパー | 趣味の報告ブログ?
上記の図を見てわかりますが、海外版ファミコンでは2コンの6ピンと7ピンを光線銃用に使用しています。一方、ニューファミコンは、なんとこの6ピンと7ピンが使われていなかったのです。
『レトロフリーク』のコントローラーアダプターも7ピンが接続できるものがあったので、それでいけるんじゃ!? と思いましたが、こちらもあえなく撃沈。
そこで、購入してみたのが、『NEW FC用コントローラー延長ケーブル』と『volflashy 15ピン 1.8m / 5.9ft 延長 ケーブル ワイヤー コード SNK FC NEO GEO CD ハンドル コントローラー 用』というケーブル類。NESの7ピンをファミコンの15ピンに変換したかっただけなのですが、オスメス逆のものはあるもののお目当てのケーブルは見当たらず。しょうがないのでそれぞれの延長ケーブル購入してぶった切って繋げてみようと思ったわけです。
7ピンのほうはすぐ送られてきたのですが、15ピンのほうが中国から発送ということもありかなり時間がかかってしまいました。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃03.jpg?resize=728%2C546&ssl=1)
ということで、早速切ってみたところ・・・・・・なんと7ピンのほうは5本しかケーブルがなし! まぁ、日本じゃ使わないんで問題ないとは思うんですが(笑)。でも、それじゃ意味ないんだよね~。15ピンのほうは、しっかりと15本のケーブルが中に詰まっていました。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/IMG_20200222_095613.jpg?resize=728%2C624&ssl=1)
7ピンのほうをいろいろとドライバーを突っ込んでいたところ、パカリとフタが取れたので、さっそく15ピンと合体させてみることに。結論から言うと、NESのコネクターの6と7ピンを、ファミコン側の5ピンと4ピンに繋げただけでは使用できませんでした。ためしていませんが、残りも結線しておくことで使えるようになったかもしれません。
プランB:ニューファミコンの本体を改造
さらにいろいろと情報を探していたところ、見つけたのがこちらのツイートです。
接続するコネクターのピン自体は同じですが、こちらはニューファミコンの中を開けてリード線で直接つなぐというものでした。まぁ、よくわからないケーブルを2個1するよりもシンプルですね(笑)。ということで、他に手段もないので試してみることに。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃04.jpg?resize=728%2C831&ssl=1)
ニューファミコンのケースは、特殊ねじが使用されています。以前ご紹介した 『ANZEO ニンテンドーゲーム機 ツールキット』 などの専用工具を用意しておくと便利です。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃05-1.jpg?resize=728%2C606&ssl=1)
続いて、通常のプラスドライバーで7本のネジを外していきましょう。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃06.jpg?resize=728%2C908&ssl=1)
実際の配線は以下のような感じになります。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃07.jpg?resize=728%2C764&ssl=1)
とりあえず完成! ということで、元の状態に戻して動作チェックをしてみたところ、トリガーは使えるようになったものの、画面外でトリガーを押してもヒットする謎使用に。再び本体を開けてチェックしてみたら、ハンダが上手く付いておらずリード線が外れてしまっていました。それを付け直してチェックすると、今度はうまく動作させることができました。
![ニューファミコンでNESの光線銃を使えるようにするための改造](https://i0.wp.com/retro-gamer.jp/wp-content/uploads/2020/02/光線銃08.jpg?resize=728%2C898&ssl=1)