NINTENDO64互換FPGAゲーム機『M64』向けに、非公式ファームウェア「OM64」を開発しているfulviov氏が、2026年10月16日にRedditで最新の開発状況を公開しました。
今回新たに披露されたのは、初代プレイステーションやネオジオ、カプコンのアーケード基板であるCPS1.5/CPS2などのFPGAコアが動作している映像です。さらに、ファームウェアの内部構造も大幅に刷新されており、オープンソースのベータ版公開に向けた準備が進められています。
●OM64 – Open M64 custom firmware(Ko-fi)
https://ko-fi.com/post/OM64–Open-M64-custom-firmware-D2R127EMXY
初代プレイステーションやネオジオのゲームも動作!
「OM64」は、ModRetroが発売しているNINTENDO64互換機『M64』向けに開発されている非公式の代替ファームウェアです。
2026年9月に開発状況が初めて公開された際には、ゲームボーイやスーパーファミコンなどのFPGAコアが動作していました。これらは、MiSTer FPGA向けに開発されているコアをベースに、M64向けへ移植したものです。

それから約1カ月が経過した今回の発表では、さらに対応するゲーム機の種類が増えています。
公開された約8分間の動画では、スーパーファミコンに加えて、ネオジオ、CPS1.5/CPS2、初代プレイステーションのコアが動作している様子を確認できます。
また、fulviov氏はRedditのコメント欄で、現在取り組んでいるコアとしてゲームボーイ/ゲームボーイカラー、メガドライブ、CPS1/CPS1.5/CPS2、スーパーファミコン、ネオジオ、プレイステーション、NINTENDO64を挙げています。
もともとM64はNINTENDO64のゲームをFPGAで再現することを目的としたハードウェアですが、OM64の開発が進むことで、MiSTer FPGAのように複数のレトロゲーム機やアーケード基板を再現できる環境へと進化しつつあるわけです。
なお、今回披露されたのは開発中のバージョンであり、各コアの完成度や対応タイトルの詳細が明らかになったわけではありません。

新フレームワーク「WAVE」を導入! FPGAのリソースを効率的に活用
今回の更新では、動作するFPGAコアが増えただけではなく、ファームウェアの内部構造にも大きな変更が加えられています。
これまでのOM64では、FPGA内に固定された領域を用意し、部分再構成と呼ばれる仕組みを利用して各コアを読み込んでいました。しかし、これはあくまでも試作品を動作させるための構成だったそうです。

そこで新たに導入されたのが、「WAVE(Wrapper for Audio, Video and Emulation)」と呼ばれるフレームワークです。
WAVEはモジュール式の構造になっており、それぞれのFPGAコアに必要な機能を組み合わせて利用できます。不要な機能を取り除くことで、FPGA内部の限られた論理リソースを解放し、ゲーム機やアーケード基板を再現するコア自体に、より多くのリソースを割り当てられるようにしています。
様々なゲーム機をひとつのハードウェアで動作させるためには、FPGAのリソースをいかに効率よく使うかが重要になります。今回の変更は、今後さらに対応コアを増やしていくうえでも意味のある改良といえそうです。
開発者がフルタイムで参加! 新たなメンバーも加わりベータ版公開へ
さらに今回の発表では、OM64の開発体制についても大きな変化が明らかになりました。
これまで個人プロジェクトとして開発を進めてきたfulviov氏ですが、今後はOM64の開発にフルタイムで取り組むことを決めたそうです。
それに加えて、長年低レベルプログラミングに携わってきたソフトウェアエンジニアのMatteo氏も、新たにフルタイムの開発メンバーとして参加しています。

Matteo氏は、過去にMozilla Firefoxの公式開発者ツールに携わっていた経験を持ち、今後はOM64のユーザーインターフェースを全面的に見直すほか、新機能の開発なども担当する予定です。
現在は、新しいフレームワークの整理やコードの調整を行いながら、オープンソースのベータ版公開に向けて準備を進めている段階とのことです。
また、Redditのコメント欄では、USB-C端子を経由した外付けCDドライブへの対応にも取り組んでいることが明かされています。これは、将来的に初代プレイステーションなどの実ディスクを利用するうえでも興味深い取り組みですが、現時点では開発中の機能です。
なお、OM64はModRetro公式のファームウェアとは異なる、独立した非公式プロジェクトです。

現時点では一般向けのベータ版やソースコードの公開は確認できず、公開日についても明らかにされていません。また、NINTENDO64用カートリッジの読み込みについても、fulviov氏は今後の優先課題として挙げています。
それでも、わずか数週間の間に初代プレイステーションやネオジオなどのコアが動作するまでに開発が進んだことは興味深いところです。
NINTENDO64互換機として登場したM64が、今後どこまで幅広いレトロゲームに対応できるようになるのか。OM64のベータ版公開とともに、引き続き開発の進展に注目したいところです。















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